明治安田生命保険相互会社(以下、明治安田生命)は、生成AIを活用した社内業務の効率化の取り組みを開始しました。
大規模言語モデル(大量のテキストデータを処理し、予測や応答を生成する能力を持つAIの一種。LLMとも呼ばれる)による業務効率化を支援する株式会社ELYZA(以下、ELYZA)、カラクリ株式会社(以下、カラクリ)と連携した取り組みです。
応対メモを自動で作成
ELYZAは日本語に特化した生成AIを独自に開発。そのAIに明治安田生命が保有する過去の応対メモを学習させ、通話のテキストデータから応対メモを自動作成するサービスを提供します。
明治安田生命が顧客から電話での問い合わせを受け付けているコミュニケーションセンターでは、年間約55万件に対応しており、通話終了後はお問い合わせ内容を要約した応対メモを手作業で作成している現状があります。
両社によると、このサービスの導入により、応対メモ作成業務にかかる時間を約30%削減できる見込みです。また、メモにおける文章表現が統一化され、わかりやすさが向上することも期待できるそうです。
Q&Aも自動作成
カラクリは、社内マニュアルや社内照会の応答ログを学習データとして利用し、Q&Aを自動作成できるAIを提供します。
明治安田生命は、2020年からカラクリのAI検索技術を活用した、実務に関するQ&Aの検索システムを社内に展開していますが、メンテナンスは手作業で行っていました。
このサービスの導入で、Q&Aのメンテナンスにかかる作業時間を約40%削減できる見込みです。
また、効率化だけではなく、AIによる新たな視点が入り、人では拾いきれないQ&Aを作成できるという効果もあるそうです。
<参照>
生成AIを活用した社内業務の効率化・高度化の取組開始について
カラクリ、明治安田生命の社内照会のQ&A作成業務で生成AIの活用に成功
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