HOMEビジネス 三菱重工業と関西電力が次世代CO2回収パイロットプラントを設置へ カーボンニュートラルで“CDR”が重要なワケとは?

三菱重工業と関西電力が次世代CO2回収パイロットプラントを設置へ カーボンニュートラルで“CDR”が重要なワケとは?

青木一真

2024/01/24(最終更新日:2024/01/25)


このエントリーをはてなブックマークに追加

三菱重工業株式会社(以下、三菱重工)は、関西電力株式会社(以下、関西電力)と、関西電力姫路第二発電所にCO2回収のためのパイロットプラントを設置することで合意しました。

今回設置するパイロットプラントは、次世代のCO2回収技術を検証する試験設備で、2025年度の稼働を目指しているとのことです。

パイロットプラントの詳細とCO2の回収方法

三菱重工は関西電力と共同で、1990年からCO2回収技術の開発に取り組んできました。今回のパイロットプラントは、関西電力南港発電所で1991年から稼働している既存のものに代替するための次世代設備です。

具体的なCO2の回収については、1日あたり約5トンのCO2を回収する予定で、発電所のガスタービンからの排ガスを、アミン吸収液で回収します。

CO2回収技術の重要性と「CDR」とは

温室効果ガスを削減するために、CO2などの温室効果ガス排出を全体としてゼロにする「カーボンニュートラル」という考えが、昨今では重要視されています。

ただ、排出量を実質ゼロにするためには、企業や家庭から排出するCO2の量を減らすだけでは難しい状況です。

そこで注目されているのが「CDR」です。「Carbon Dioxide Removal」の略称で、排出したCO2を除去する技術のことをいいます。

三菱重工業は、独自のCDRである、産業活動から排出される高濃度のCO2を貯留(固定化)、または有効に利用する技術・CCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)事業を進めていく方針を示しています。

<参照>

関西電力姫路第二発電所にCO2回収パイロットプラントを新設 CO2回収技術の研究開発を促進し、さらなる競争力強化を図る

経済産業省資源エネルギー庁 知っておきたいエネルギーの基礎用語〜大気中からCO2を除去する「CDR(二酸化炭素除去)」

【関連記事】


hatenaはてブ


この記事の関連キーワード