HOMEビジネス カメラなしで“見守り” バリアフリートイレの安全性を向上するための実証実験【TOTO・富士通】

カメラなしで“見守り” バリアフリートイレの安全性を向上するための実証実験【TOTO・富士通】

神田 晃輔

2024/01/24(最終更新日:2024/01/25)


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TOTO株式会社(以下、TOTO)と富士通株式会社(以下、富士通)の2社は、富士通の行動分析AI「行動分析技術 Actlyzer」を活用し、ミリ波センサーを用いることでプライバシーを重視する必要がある空間での見守りについて実証実験を行います。

バリアフリートイレ内の課題

本取り組みの背景には、バリアフリートイレの進展があるといいます。

バリアフリートイレは、高齢者、障がい者、乳幼児連れの人など、多くの人に使われるようになったことで、利用状況が多様化しているそうです。

そのため、今一度、トイレの整備状況や利用実態を把握し、今後の対策を検討する必要性がでてきているとのこと。

しかし、利用者のプライバシーを損なう観点から考えると、利用状況を把握するためとはいえ、見守りや防犯を目的としたカメラの設置は難しい側面があるそうです。

カメラを使わずに見守る

実証実験では、富士通の独自のAI技術を用いて、ミリ波から得られた利用者の状態を反射波情報、点群データという2つの情報から解析し、どのような姿勢を取っているか推定するそうです。

長時間の在室や転倒などを検知した結果について、適切に検知できているかどうかなど、有効性を検証していくとのこと。

また、TOTOは、まざまな身体状況の人が使いやすいバリアフリートイレの空間づくりの知見と、技術評価および技術向上の方向性を提案していくそうです。

※イメージ

実施場所は神奈川県茅ケ崎市にあるTOTO「UD研究所(R&Dセンター)」と神奈川県川崎市にある富士通「富士通 F3rdLab」で行われ、実験の期間は、1月15日(月)から12月末を予定しています。

この実験が上手くいくことで、カメラを設置することなく、プライバシーに配慮しながら長時間の在室や転倒などを、検出することができるようになるかもしれません。

<参照>

TOTOと富士通、センサーを用いた見守り技術で安心・安全な公共トイレ空間の創出に向けて実証実験を開始

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