HOMEビジネス 海路を活用した複合輸送サービスを開始 大手物流企業による2024年問題への解となるか

海路を活用した複合輸送サービスを開始 大手物流企業による2024年問題への解となるか

服部真由子

2024/01/22(最終更新日:2024/01/22)


このエントリーをはてなブックマークに追加

国内大手物流企業の三菱商事ロジスティクス株式会社(以下、MC LOGI)が、物流2024年問題への対応策として、船を活用した輸送サービスの提供を開始しています。

「TODOCARRY」と名付けられたこのサービスは、国内の海陸輸送サービスを活用することで、トラック単独での輸送と変わらないリードタイムを実現しているといいます。

「複合一貫輸送」を国内で

国際物流でひろく行われている複合一貫輸送。 船便とトラックや鉄道での陸送を組み合わせた貨物輸送サービスです。国際複合一貫輸送のプロフェッショナルである同社のノウハウを、国内での物流に生かしたといえるこのサービスはどんなものなのでしょうか。

TODOCARRYではフェリー・RO-RO船(トレーラーを収納できる車両甲板を有する船)を活用した「トレーラーチャータープラン」と少量貨物に対応する「混載プラン」が提供されています。

また、同社の調べによると関東~九州間の輸送において、トラック輸送比でCO2排出量を約80%削減できるようです。

トレーラーを活用し大量輸送

荷主が指定する集荷地から納品地まで、陸路をトレーラー、海上をフェリーまたはRO-RO船で輸送するというサービス。関東~九州、関西~九州航路をはじめ、全国を対象に利用できるといいます。

トラック輸送からシフトするにあたり、海上輸送が組み込まれるため、配送にかかるリードタイムはそのままにトラックドライバーの拘束時間を大幅に削減できることがメリットです。

また、他社の貨物との混載輸送を避けたい食品や、石油・アルコールなど消防法上の危険品に類する製品輸送にも対応できます。

関東~九州ルートでは混載プランも

混載輸送拠点となるMC LOGI・京浜事業所

扱う貨物が少量となり、トレーラー輸送には満たない……という場合には、関東発九州向けルートで、複数荷主の貨物を同時に輸送する混載プランも提供されます。

この場合は、MC LOGI社が港周辺に用意する「ストックポイント」、関東であれば同社の京浜事業所(神奈川県横浜市鶴見区)に輸送貨物を搬入。同事業所が輸送起点となり、フェリーを活用して納品地へ海上輸送を行い、その後の陸送までを任せられるといいます。同社による集荷引き取り対応も行われるそうです。

<参照>
物流2024年問題対応型輸送サービス「TODOCARRY」、フェリー輸送によるトレーラーチャータープラン・小ロット混載プランをご提供

【関連記事】


hatenaはてブ


この記事の関連キーワード