HOMEビジネス 体温計や消毒液は売上減・インバウンド消費が復活 2023年売れた・売れなかったモノは?

体温計や消毒液は売上減・インバウンド消費が復活 2023年売れた・売れなかったモノは?

服部真由子

2023/12/27(最終更新日:2023/12/27)


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全国6,000の小売店から集めた食品・飲料・日用雑貨などの販売データから、2023年に売れたモノ、売れなかったモノを、株式会社インテージがそれぞれ集計し、ランキング方式で公開しました。

株式会社インテージは、1960年に創業した国内大手のマーケティングリサーチ企業です。この調査では、前年度と本年度の売上を比較して、その増減から売れた/売れなかったと評価しています。

口紅の売上は前年比1.6倍、1位は……?

2023年度の売上増アイテムは「脱コロナ」を象徴しているかもしれません。

1位となり、前年比1.8倍を示したモノは「強心剤」。動悸、息切れなどへの効用をうたう市販薬です。2位には口紅がランクイン。コロナ禍では外出が減ったこと、マスク着用などを理由に売上は減少していましたが、2019年と比べても8割超まで復活したそうです。

なぜ、強心剤が脱コロナを象徴するかというと、訪日客に高い人気を誇る医薬品なんだとか。外国人旅行者の増加とともに売り上げが急回復したといいます。

マスクなど衛生系用品は売上減

2023年に、売上減を示したモノとしては、体温計(前年比61%)、殺菌消毒剤(前年比72%)、マスク(前年比75%)、うがい薬(前年比87%)など、コロナ禍に大きく売り上げを伸ばした衛生用品が並びました。

売上は減少したといいますが、同社の調べでは引き続きコロナ禍以前の販売金額は大きく上回っているそうです。

ランキング5位の麦芽飲料は、代表的な商品である「ミロ」(ネスレ日本株式会社)が、SNSをきっかけに注目を集めたことからその売上が急上昇。ミロは2020年末から販売休止(2021年3月に再開)したほどコロナ禍で‟売れた”商品です。

2023年に売上が減少(前年比82%)していますが、2019年との比較では1.8倍の伸びを示しているため、「ブームは去った」「一時的な人気だった」のではなく、人びとの生活に取り入れられているとの見方ができます。

過去3年間の売れたモノは?

2020年から2022年の売れたモノランキングをみてみましょう。毎年のように傾向が変化しています。2021年まではやはり衛生系商品や、巣ごもり需要とおぼしきアイテムが主流です。

2022年の3位に位置する鎮暈剤は、乗り物酔い止めの医薬品のこと。行動制限が緩和され、旅行に出かけた人が多かったことが示唆されるといいます。

調査概要

調査方法:インテージ社のSRI+(全国小売店パネル調査)で収集した小売店販売データを集計

調査対象:スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ホームセンター・ディスカウントストア、ドラッグストア、専門店など全国約6,000店舗

調査主体:株式会社インテージ

<参照>
ポストコロナ、値上げ、猛暑影響「2023年、売れたものランキング」

大人の飲用が約5倍(※1)に急増した「ミロ」から大人にもうれしい“甘さひかえめ”の新製品が登場!「ネスレ ミロ オトナの甘さ 200g」、10月18日(月)新発売

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