株式会社クロス・マーケティンググループのグループ会社で、タイ王国バンコクに本社を構えるKadence International(Thailand)Co.,Ltd.は、「アジア5か国における消費実態・生活意識調査(2023年)」を10月12日(木)~17日(火)に実施しました。
東南アジア諸国連合(ASEAN)地域では中間層の消費市場が拡大する一方、日本では少子高齢化や低賃金などで先行き不安を覚える若者が少なくありません。
今回は、日本とASEANに所属するインドネシア、タイ、ベトナム、フィリピンの生活意識や支出割合から、それぞれの地域の若者の意識調査を行っています。
日本は東南アジア諸国よりキャリアアップに消極的
質問では、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」「どちらともいえない/わからない」「どちらかといえばそう思わない」「そう思わない」の5択で回答を聴取しました。
すると、キャリアアップに関する質問では、東南アジアに住む多くの人は、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」という回答が合計で9割前後であり、前向きで投資も惜しまない傾向に。
一方で、日本で「経済的に豊かになれるようにキャリアアップしたい」と考える人が58.0%(「そう思う」は22.5%、「どちらかといえばそう思う」は35.5%)、「将来のキャリアアップに向けて自己研磨している」が46.5%(「そう思う」は13.5%、「どちらかといえばそう思う」は33.0%)、「人生を豊かにするため常にチャレンジ精神をもって行動している」が47.5%(「そう思う」は17.0%、「どちらかといえばそう思う」は30.5%)と、他国に比べてすべて低い結果でした。
また、全項目で「どちらともいえない/わからない」に回答する割合が多くなっているそうです。
逆説的には、日本でキャリアアップを目指す場合にライバルが比較的少ないとも言えるでしょう。
ASEAN各国の人たちがキャリアアップに前向きである理由として、同社は、「現在の生活への不満は少なく、将来の生活はよりよくなると思っている。また、家族や友人を大切にする、自分が欲しいものは手に入れたいという貪欲な気持ちが強い」と分析しています。
社会や景気に対する将来の見通しにも差異が
「10年後の自分の生活は今より良くなっている」という質問では、日本は「そう思う」が9.5%に。インドネシアが78.0%、タイが45.5%、ベトナムが62.0%、フィリピンが80.0%でした。
これらの結果から、将来への可能性を感じることができないと、キャリアアップなどに対して、行動に移すどころか検討すら難しい状況も見えてきます。
また、「もっとお金をかけたい」など支出に対する調査では、「外食などの食費」「衣服」「旅行」などにはお金をかけたくない傾向が。住まい以外の購買意欲がとても低いことから、現状に対してさらにお金をかけたいという欲求も少ないことが判明しました。
調査概要
調査手法:インターネットリサーチ
調査地域:日本、インドネシア、タイ、ベトナム、フィリピン
調査対象:18~29歳男女、有職者
調査期間:2023年10月12日(木)~17日(火)
有効回答数:各国200サンプル、男女均等割付(各性別100サンプル)
※調査結果は、端数処理のため構成比が100%にならない場合があります。
本レポートのダウンロードはこちらへ
https://www.cross-m.co.jp/report/global/20231219asia/
<参照>
アジア5か国若者調査 日本は消費も将来への展望も低調 消費意欲が強いのは、ベトナム、フィリピン
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