年末の挨拶でカレンダーを受け取ったら、まずは来年の連休チェックをしてしまう……そんな人はもうご存じかもしれません。土曜日に重なる祝日が多かった2023年と比較して、2024年は3連休が多く「旅行に出かけよう」という気持ちが高まりそうです。
旅行会社大手の株式会社JTBが「2024年の旅行動向見通し」を発表。このレポートは、各種経済指標や消費者行動調査、運輸・観光関連データ、同グループが実施したアンケート調査などから、旅行マーケットの規模を推計しています。
対象は、ビジネス・帰省を含む日本人の旅行(1泊以上)と訪日外国人旅行です。
2024年の連休は?
旅行業界にとっての繁忙期は3連休やゴールデンウィーク、夏休みなどの長期休暇。2024年は、3連休以上が11回。7回だった2023年と比較して、大幅に増えています。
長期休みのひとつ、ゴールデンウィークは前半(4月27日(土)~29日(月))と後半(5月3日(金)~6日(月))に分かれますが、4月30日(火)から5月2日(木)に休暇を取ることができれば、最大10日間の連休になりそうです。
2024年、春にはユニバーサル・スタジオ・ジャパンの「スーパー・ニンテンドー・ワールド」内に新エリア「ドンキーコング・カントリー」が、6月には東京ディズニーシーに8番目となる新テーマポート「ファンタジースプリングス」がそれぞれオープンするようです。
海外/国内旅行の動向は?
海外旅行については、物価高や円安、国外情勢などが理由となって旅行者数の回復が遅れるとの見解が示されています。
2024年の海外旅行者数は推定1,450万人(対前年152.6%、対2019年72.2%)でした。平均消費額は342,100円(対前年105.5%、対2019年144.2%)、海外旅行消費額は4兆9,600億円(対前年161.0%、対2019年104.0%)だと推計されています。
訪日客を除いた国内旅行については、2億7,300万人(対前年97.2%、対2019年93.6%)、平均消費額は物価の高値傾向が継続するとの予想を踏まえて43,200円(対前年100.0%、対2019年113.4%)、国内旅行消費額は11兆7,900億円(対前年97.1%、対2019年106.0%)でした。
国内外ともに旅行者数については、経済状況が芳しくないなかで、コロナ禍以前の数字に戻るのにもう少し時間がかかるようです。
インバウンド客は増える?
インバウンド消費が日本経済の回復の一助になるとして、政府が推進する訪日外国人旅行。新型コロナウィルスの水際対策が終了したこと、諸外国と比較して相対的に「安い」物価、さらには円安相場が追い風となっているようです。
JTB社によると、韓国・台湾・アメリカ・香港などからの旅行者数は、すでにコロナ禍以前を上回るかそれに近いレベルに増加しているといいます。
また、株式会社日本政策投資銀行および公益財団法人日本交通公社が、2023年10月に発表した「DBJ・JTBFアジア・欧米豪訪日外国人旅行者の意向調査 2023年度版」では、日本がダントツ1位となっていました。
経済産業省|通商白書(2023)我が国経済の成長のけん引役として期待されるインバウンド需要
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