一橋大学(東京都国立市)で自然資源経済学を専攻する学生3人が立ち上げた一般社団法人Co(コー)が、カーボンクレジット創出スポンサーを募集しています。
この募集は、同法人の「全国の水田における中干期間の延長によるメタン削減プロジェクト」が、第57回J-クレジット制度認証委員会に認定されたことを受けて行われているそうです。
J-クレジット制度って?
農家や企業などが温室効果ガスを削減したときに、その削減分をクレジットとして売買できるように国が認める制度。経済産業省・環境省・農林水産省が運営しています。
温室効果ガスを削減する「クレジット創出者」は、環境への取り組みを「換金できる」ことが大きなメリットとなります。
購入企業は、クレジットを購入することで企業目標の環境貢献を達成したり、排出量をオフセット(埋め合わせ/いわゆるカーボン・オフセットのこと)したりすることができます。
一般社団法人Coの取り組み
温室効果ガスのひとつ、メタンにはCO2の約28倍の温室効果があり、国内のメタン排出量の約4割は水田が由来です。
水稲栽培で通常行われる水田の水を抜く期間「中干し」を7日間延長すると、メタン生成菌(嫌気性菌)の活動が抑制され、メタン発生量を3割削減できるといいます。
千葉県・栃木県・石川県の水稲農家と協働して行う中干期間延長の取り組みが、第57回J-クレジット制度認証委員会からプロジェクトとして承認を得て、J-クレジットの創出者として認められました。
同団体は1次産業の活性化をうながそうと、クレジットの売却益から創出手数料を除いた70%を協働農家へ還元しているそうです。
1次産業でのカーボンクレジット創出を盛り上げよう
このスポンサー募集は、クレジット購入者ではなく、同団体の取り組みに賛同する支援者を募っています。
1次産業でのカーボンクレジット創出の機運を高めよう・盛り上げようとしてスポンサーを集めるといい、特典も用意しているそうです。
同団体は事業として「CO2排出量の可視化」や「生物多様性面での影響評価」などの研究も行っており、特典には、共同研究の実施や、創出クレジットの提供が挙げられています。
<参照>
【一橋大学発】農業分野カーボンクレジットの創出スポンサー募集!
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