日本漢字能力検定協会が選ぶ、その年の世相を表す漢字に、2023年は「税」が選ばれました。
年間を通じて増税の議論が行われたこと、ふるさと納税のルールの厳格化やインボイス制度の導入など私たちの暮らしに影響を与える変化もおこり、税をめぐる話題が尽きない1年でした。
一方で、より身近な所得税の申告・納税をめぐる年末調整や源泉徴収について理解していない、という人も少なからずいるようです。
ネット上で投資家に資金を募り、集めた出資金を企業に貸し付ける「ソーシャルレンディング」事業を行う株式会社LENDEXがおこなった調査では、回答者1,110人の21.6%が「年末調整を理解できていない」と回答しています。
公益財団法人日本漢字能力検定協会|2023年「今年の漢字」第一位
年末調整と確定申告って何が違う?
個人の1年間の所得を確定し、所得税額を申告・納税するための手続きが、年末調整と確定申告です。
年末調整は、会社が所得税の申告・納税手続きを代行します。
従業員に支払われる給与から所得税は概算で計算・納付されます。源泉徴収とよばれる仕組みです。徴収した所得税額と算出された正しい税額に誤差が生じるため、過不足分を従業員に還付もしくは追加徴収する「年末調整」を行います。
一方、確定申告は個人が1年間の所得を税務署に申告し、所得税の納税額を確定・納めるまでの手続きです。個人事業主やフリーランスなどが対象と思われがちですが、給与所得以外の所得がある会社員も対象に含まれます。
国税庁|令和5年分確定申告特集(準備編)
年末調整・源泉徴収理解してる?
この調査で「年末調整がどのようなものか理解できていますか?」という設問では、「理解できていない(17.5%)」「まったく理解できていない(4.1%)」と21.6%の回答者がよくわからないままに年末調整を行っているようです。
また、源泉徴収についても「理解できていない(16.4%)」「まったく理解できていない(3.4%)」人がいる結果を示しています。
調査概要
「年末調整・源泉徴収」に関する調査
調査期間:2023年11月30日(木)~2023年12月1日(金)
調査方法:インターネット調査
調査人数:1,110人
調査対象:20~50代の会社員
調査主体:株式会社LENDEX
<参照>
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