株式会社カリーグズが運営する「ふるさと納税ガイド」は、2023年のふるさと納税のトレンドが分かる7つのキーワードを発表しました。
ふるさと納税ガイドは、21のポータルサイトに掲載されている返礼品を横断比較できるサイトです。2023年1月~11月の間に計測された「ふるさと納税ガイド内 特集ページのPV数」「ふるさと納税ガイドで検索されたキーワードの回数」「ふるさと納税ガイドを経由した利用者の返礼品申し込み実績」の絶対数と上昇率のデータをもとにしています。
駆け込み需要
1つ目のキーワードは、「駆け込み需要」です。
2023年6月に総務省から「ふるさと納税の次期指定に向けた見直し」が発表されました。10月から返礼品に関連するルールに一部変更があったため、9月に駆け込みで申し込みをした人が増えたようです。申し込み件数は、前年の同月と比較して約499%と大幅に増加した結果となりました。
世相が反映された?
駆け込み需要の影響で、9月の時点では年間の収入が確定していないため、限度額いっぱいではなく、控えめの金額でおこなった人が多かったようです。そこで2つ目のキーワードとして注目されたのがふるさと納税の新たなシステム「あとからセレクト」。あとからセレクトは、寄付額1,000円から申し込み可能で、有効期限がギフトコードの発行日から1年間となっているので需要が高まったとみられます。
また、旅行代金の支払いに当てられる「旅行クーポン」もキーワード入り。旅行クーポンの需要が高まったのは、コロナ禍前と同水準まで国内旅行が回復したことが背景として挙げられています。
続いて4つ目のキーワードが「ホタテ」です。福島第1原子力発電所の処理水放出をめぐって、中国による水産物禁輸措置のニュースを目にした人も多いと思います。生産者を応援したいという気持ちや、ホタテの返礼品が相対的にお得度が増していたとして、トレンドのワードとして選ばれました。
ワンストップ特例制度が便利
スマートフォンとマイナンバーカードがあれば、オンラインで申請可能な「ワンストップ特例制度」が5つ目のキーワードに。
寄附金の税金控除には手続きが必要です。その申請書類の準備や郵送での提出が不要になるため利便性が高く、利用する人が増えたようです。また、このオンラインで申請できるサービスに対応する自治体が増えているのも後押しに。
差別化を図って生き残る
6つ目のキーワードは、「東京都の返礼品が拡充」です。
東京都は、これまでふるさと納税による税金の流出に悩ませてきました。2023年は都内の自治体が寄付の申し込みを増やそうと、返礼品の内容を充実させる動きがありました。
文京区は東京大学の公開講座申込券、中央区は歌舞伎座や明治座の観劇券、世田谷区は美術品などを追加しました。また、10月には新宿区が初めて返礼品を導入。各自治体ならではの返礼品がラインアップされています。
最後のキーワードは、「各ポータルサイトのポイント還元」。各ポータルサイトで「ポイント還元率」がアップしています。
それぞれのポータルサイトが契約している自治体数の差は縮まってきており、差別化を図るべく、ポイント還元などの特典を用意しているようです。
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