もう12月となり、忘年会シーズンとなりました。“飲みにケーション”を図り、互いに1年の労をねぎらおうと古くから広がっている忘年会ですが、令和時代の若者はそもそも「お酒」についてどうとらえているのでしょうか。
マーケティング・リサーチ事業などを展開する日本インフォメーション株式会社は20歳~26歳の大学生・社会人計1,200人に対してアルコールの意識について調査。結果を発表しました。
特に女性が「飲み会離れ」
「飲み会の雰囲気が好きだ」という質問に「あてはまらない」と回答する人は全体の36.1%となり、「あてはまる」の25.9%を上回りました。
特に大学生・社会人の女性では、それぞれ4割を超える結果となっており、そもそもアルコールに抵抗感があると考えられます。
また、女性が友人関係、仕事関係のコミュニケーションの1つとして飲み会を必要とする割合は、男性より低い結果になりました。
「ソバーキュリアス」が増加?
なぜ、そのような結果になったのでしょうか。それは「ソバーキュリアス」が若者の間で浸透してきたことが背景にあるのかもしれません。
ソバーキュリアスとは、自分の身体や心の健康を考えて、あえてアルコールを飲まない、飲むとしても少しだけ楽しむライフスタイルのことで、数年前から欧米の若者を中心に広がっている価値観です。
調査結果をみると、「お酒を飲めるけれど飲まない」という回答は全体では27.9%に。なかでも最も多くの回答を集めたのは38.0%で大学生の女性でした。
男性よりも、女性のほうでアルコール離れが進んでいることがうかがえます。
飲み会の代わりは?
アルコールを中心にすえたいわゆる「飲み会」ではなく、「お酒を飲まない人がいても気をつかわない」というスタイルで交流を深めるような親睦会が女性を中心に広まっていくかもしれません。
Z世代に当てはまる大学生・社会人は、飲み会でアルコール以外も飲む人が多く、全体では46.6%、女性では半数を超えています。
さらに、全体的にアルコールを飲まない人がいても、47.4%が気にしないということも判明しました。
今後、「飲み会」という言葉が死語になる……未来もあるのかもしれません。
調査概要
「Z世代のイマ~アルコールとの距離感~ 」
調査地域:日本全国
調査対象:20~26才の男女
サンプルサイズ:1,200サンプル
調査方法:クローズドモニターへのインターネットリサーチ
調査実施期間:2023年8月2日(水)~8月17日(木)
調査主体:日本インフォメーション株式会社
<参照>
Z世代のイマ ~アルコールとの距離感~ Z世代にとって飲み会は、多様な楽しみ方で参加する食事会!
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