求人検索エンジン「Indeed (インディード)」の日本法人Indeed Japan株式会社が、全国の20~59歳の働く男性2,500人を対象に「職場における男性特有の困難や障壁に関する調査」を実施。
対象となった男性は、現在就業中の正社員・会社経営者・公務員・団体職員です。
働く男性にとって、その困難や障壁がどのようなものなのか、実態を明らかにするべく、この調査が行われました。
男性だって、苦しい!
性別にもとづいた偏見や、男女間で生じる雇用格差など「女性への不平等」が声高に叫ばれる昨今ですが、「アンコンシャス・バイアス」などに起因する困難や障壁は女性だけでなく、もちろん男性にも存在します。
男性ならば「家族を養ってこそ1人前」「組織のリーダーは男性が担うべき」、女性には「ワーキングマザーに重要な仕事は任せられない」、性差を問わず「雑用は若手の仕事」「定時で帰るなんてやる気がない」……こんな決めつけや思い込みが、アンコンシャス・バイアスです。
「男性であること」を理由に、男性がどのような困難に直面しているのか……Indeed Japan社が行った調査からみていきましょう。
困難を経験した男性は半数以上
20~59歳の男性ビジネスパーソン2,500人に「職場で男性特有の困難の経験」をたずねると、およそ半数を超える54.6%の人が「経験あり」と回答しています。
これまでに男性特有の困難として感じた経験を複数回答式で調査すると、「肉体的にハードな仕事をさせられやすい(40.9%)」「残業など長時間労働をさせられやすい/断りづらい(39.7%)」「家庭より、仕事を優先すべきだという空気感を感じる(39.7%)」が上位に並びます。
「男は風邪をひいても根性で治る」?
自由回答式で、男性への差別や障壁を感じたという発言を聞き取りした設問から挙げられた言葉は「男なら」「男性だから」「男らしく」などから始まる、アンコンシャスバイアスから生じていることが明らかなものばかりです。
「男は風邪をひいても根性で治る」「男なら細かいことは気にするな」といった理不尽な発言、「男性なのに育休を取るのか」「男性だから転勤は可能だろう」など自分の身をささげて、会社に尽くすことが当然かのような言葉が並びます。
変わってほしい/変えるべきものは?
あらためて、職場での出来事として「男性ならでは困難を見聞きしたことがあるか」をたずねた設問では、1,170人(46.8%)が「見聞きしたことがある」と回答。そのうちの90.7%が「変わってほしい・変えるべきだ」と感じる困難があるといいます。
具体的には、「体調不良での休みづらさ」「長時間労働」「転勤・異動」などの働き方をめぐる点が挙げられています。
職場に求める「改善」は?
この調査では、困難を経験して悩んだことがある、もしくは見聞きしたことがあると回答したうちの1,185人が、現状について「変わってほしい/変わるべきだ」と考えているそうです。
では、解消のためにどんなことを職場に求めているのでしょうか。
複数回答ありで集まった回答(画像↓)からは、長時間労働の見直しや柔軟な働き方を取り入れること、性別による決めつけや役割分担をなくすべきだと多くの人が考えていることが示唆されます。
調査概要
国際男性デー「職場における男性特有の困難や障壁に関する調査」
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国の20〜59歳の男性正規雇用者・2,500人
現在就業中の正社員、会社経営者、公務員、団体職員を含む
※総務省の労働力調査結果における「正規の職員・従業員」の年代別の人口構成比に合わせて割り付け
調査期間:2023年10月20日(金)〜 10月23日(月)
調査主体:Indeed Japan株式会社
※構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
※本調査は「男性」「女性」と性自認している方を対象として調査を実施。
※Indeed社は「あらゆる人の仕事探しをサポートしており、異なる性自認の方がいることも認識するとともに、同じようにサポートを行っていきたい」と公表しています。
<参照>
働く男性の54.6%が職場における“男性であるがゆえの困難”を経験 そのうち79.7%の男性が、困難によって働き方やキャリアに影響を受けたことがある
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