2025年大阪・関西万博のスタッフ用ユニフォームに、間伐材をつかって環境に配慮した繊維素材「木糸」が採用されることとなりました。
森林資源を使った課題解決や事業の創出を行っているという共同事業体「木の糸コンソーシアム」の4社がサプライヤーとして提供します。
*サプライヤーとは、業務や事業、必要な原材料や資材、機材、部品、サービスなどを、供給・納入する業者のことです。
化学(合成)繊維が環境に及ぼす影響とは?
プラスチック製品と同様に、化学繊維による海洋汚染は、海洋環境に深刻な問題を引き起こす要因になっています。
化学繊維でつくられた衣服は、工業プロセスや洗濯で微小なプラスチック粒子が発生しており、肉眼ではほとんど見えませんが、海洋生物や生態系に深刻な影響を及ぼす可能性があるとのこと。
「木糸」は、そういった海洋プラスチック汚染の問題を受けて作られた素材です。
木糸(もくいと)とは
同社によると、「木糸」は森林の整備で出てくる国内の針葉樹(スギ、ヒノキの間伐材)を原料につくられています。木の成分から抽出したセルロースがもととなっていることから、「セルロース繊維」とも呼ばれているそうです。
木糸は持続可能な原材料である木材を使用しており、製造過程で化学的な処理を必要としないことから、環境に優しい素材になっているとのこと。また、木糸製品は生分解性(微生物の働きで、二酸化炭素と水に分解される性質のこと)であるため、廃棄物の削減につなげられるといいます。
これまでも、タオルやハンカチ、靴下など、用途に合わせて幅広く利用されているそうです。
※木糸(モクイト)は、株式会社和紙の布の登録商標です(商願2012-079606)
<参照>
間伐材を利用した「木糸」、2025年大阪・関西万博のスタッフ用ユニフォームに採用
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