セコム株式会社は、全国の20歳~69歳の男女500人を対象に「日本人の不安に関する意識調査」を実施。その結果、今後の治安悪化や犯罪増加に不安を感じている人が76.0%だったそうです。
ただ、一方で防犯対策をしていない人は65.0%と、半数以上が何も対策を取ってないことが判明しました。この矛盾する結果はどうして生まれたのか調査内容をみていきましょう。
近年増加した事件
「最近1年で不安を感じた事件・事故」については、偽メールや詐欺サイトを通じたフィッシング詐欺が26.4%、無差別の通り魔事件が25.6%、空き巣などの住宅侵入が20.8%、強盗事件が18.4%の結果となりました。
全国で相次いだ空き巣と強盗事件が上位に入ってくるなど、連日のニュースなどで報じられたことで不安が増した人が多くいることがうかがえます。
「防犯対策の有無」を質問したところ、防犯対策をしていないという人が65.0%もいることが判明しました。不安に感じながらも、具体的な対策を講じていないことがわかります。
防犯対策を実施している人にその方法「実施している防犯対策」を聞いてみました。
「玄関ドアをワンドア・ツーロック(二重錠)にする・または窓に補助錠を付けている」が49.1%で最も多く、「パソコンやスマホにウイルス対策をしている」が45.7%、「車にドライブレコーダーを搭載している」が45.1%でした。
なぜ防犯対策をとらないのか?
セコムIS研究所の研究員・濱田宏彰氏によると「防犯対策の第一歩は意識を変えることから。事件や犯罪被害のニュースを見て怖いと感じた時に、いかに『自分ごと化』できるかが重要です」とのこと。
今回の調査結果をみると、「自分ごと化」できている人はそこまでいないようです。年末に向けて事件が増えるそうなので、これを機会に自分のこととして防犯について考えるのもいいかもしれません。
調査概要
実施時期:2023年10月20日(金)~10月24日(火)
調査手法:インターネット調査
調査対象:全国の20歳以上、70歳未満の男女500人
調査機関:セコム株式会社調べ【実務委託先:楽天インサイト(2023年10月)】
構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
<参照>
第12回「日本人の不安に関する意識調査」を実施 治安悪化の不安感じる人は7割超であるも、6割超が防犯対策せず
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