HOMEライフスタイル 12月1日は「世界エイズデー」 東京都は11/16~12/15の期間にHIV/AIDS予防啓発活動を実施

12月1日は「世界エイズデー」 東京都は11/16~12/15の期間にHIV/AIDS予防啓発活動を実施

服部真由子

2023/11/21(最終更新日:2023/11/21)


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世界レベルでのエイズのまん延防止と患者・感染者に対する差別・偏見の解消を目的に、WHO(世界保健機関)が1988年に制定した世界エイズデー(World AIDS Day/毎年12月1日)。

毎年、12月1日を中心に、世界各国でエイズに関する啓発活動が行われています。

東京都は11月16日(木)から12月15日(金)の期間を「東京都エイズ予防月間」と制定。「UPDATE HIV! 小さな行動 大きな未来」をテーマに掲げて、HIV/エイズの予防啓発とともに、HIV陽性者への正しい理解を進めるべくHIV検査などの拡充や啓発活動を集中的に行います。

厚生労働省|12月1日は世界エイズデー

HIVとエイズ、何が違う?

フレディ・マーキュリー(QUEEN)や、キース・へリング(アーティスト)などの命を奪ったエイズ(AIDS/後天性免疫不全症候群)。かつては「死に至る病」のイメージが強い病気でしたが、1996年以降、新しい療法により治療が飛躍的に進歩し、HIV感染者のエイズ発症を抑えたり、エイズ患者にも効力を発揮したりするようになったといいます。

HIVは、「ヒト免疫不全ウイルス」のこと。このウイルスに感染した人は体の免疫力が低下します。

感染者は、免疫の力が弱くなったために、普段なら病気を起こさないような弱いカビ、細菌、ウイルスなどの病原体による症状を抑えきることができなくなります。カンジタ症、ニューモシスチス肺炎などの「エイズ指標疾患」を発症すると「HIV感染者」から「エイズ発症者」となります。

HIVに感染し、体内にウイルスが存在していても自覚症状がほとんどなく、本人が気づくことは困難。家庭や学校、職場など日常生活では感染することはなく、性行為が主な感染ルートです。

※日本感染症学会|味澤篤医師「日本人のHIV感染症の治療」(感染症学雑誌第76巻第7号)

無料のHIV検査を拡充、蔓延中の梅毒も対象

エイズを発症しないための治療を受けること、ウイルス感染源となってしまわないためにもHIV感染を早い時期に知ることはとても大切なことです。

東京都はこの期間に、通年行っている無料のHIV検査の体制を拡充。通常期よりも多くの人がHIV検査を受診しやすくします。

また、同時期に、男性は20代から50代、女性は20代での感染が多くみられる性感染症・梅毒の検査もHIV検査と同様に拡充して行われます。

東京都感染症情報センター|梅毒の流行状況(東京都 2023年)

正しい理解を広める「エイズフェス2023」

HIV/エイズや性感染症の正しい理解を深めることを目指して、12月9日(土)に、東京・池袋でエイズフェス2023「知ってる?意外と身近なHIV/エイズ・梅毒のこと」を開催。入場無料、事前申込不要で参加できるそうです。

ステージでのパフォーマンスや映像上映、ブースでの展示やワークショップを実施し、特に性感染に罹患したという報告数が増えているという20~30歳代の若者に向けた啓蒙イベントです。

性感染症についてよりくわしい情報は?

エイズ予防月間にかぎらず、梅毒やHIVなどの性感染症について詳しい情報や受信できる医療機関の情報を紹介する「東京都性感染症ナビ」や、HIV感染の不安、予防方法、検査について匿名で電話相談できる「東京都HIV/エイズ電話相談」などが利用できます。

また、東京都での無料HIV検査は、東京都HIV検査情報Webでも詳細とあわせて情報公開されています。

東京都性感染症ナビ:https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/seikansensho/

東京都HIV検査情報Web:https://tokyo-kensa.jp/normal_test/

東京都HIV/エイズ電話相談
03-3227-3335
受付時間:
月曜日~金曜日/12時から21時まで
土曜日・日曜日・祝日/14時から17時まで

<参考>

11月16日~12月15日は東京都エイズ予防月間です

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