紙や紙製品の開発・販売を行う株式会社ペーパルは、紙製造に使われる化学薬品をお米で作った糊「コメバインド」で代用することに成功。その技術を採用し、廃棄されるはずだったお米をアップサイクルした同社開発の紙素材「kome-kami」をリニューアルしました。
化学薬品を米糊に代替していることから、フードロスとCO2の削減を実現しているとのことです。
コメバインドの開発経緯
コメバインドは、古くからお米を接着材として使う日本の文化から着想を得ました。
同社によると、お米を水に溶かして加熱し、練り続けることで粘着性のある米糊ができるとのこと。お米の配合方法や加熱の仕方など試作を繰り返し、開発までに10カ月以上かかったそうです。
どれだけCO2を削減できるのか
コメバインドに使われるお米は、災害用備蓄食品の加工米や加工流通段階で排出されるものを活用。紙製造時の化学薬品をコメバインドに代替することで、5トンの製造にあたり約62.8kgのCO2排出が削減可能になります。
また、紙にお米を配合させることで同じく5トン製造あたり、約43.8kgのCO2を紙中にとどめておくことができるそうです。
売上の1%はフードバンクへ寄付
同社は、フードロス問題の解決に注力しており、さまざまな取り組みを進めてきました。
今回も、包装の破損や過剰在庫などといった理由で企業が流通に出すことができない食品を引き取り、福祉施設などへ無償提供する「フードバンク」に対し、新しいkome-kamiの売上1%を寄付するそうです。
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000078028.html
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