アサヒユウアス株式会社は12月から、東京都墨田区のカフェやオフィスから出たコーヒーかすをアップサイクルして開発したカップ「Coffeeloopカップ」の提供を同区内のカフェなどを対象にスタートさせます。
資源の効率的な利用を図りつつ、付加価値の最大化などを目指す循環型経済(サーキュラーエコノミー)に関する同社の取り組みの一環。
カップの原料となるコーヒーかすの回収も同区の福祉作業所に担ってもらい、障害者の就労機会の創出にもつなげていく考えです。サステナビリティ(持続可能性)への思いが込められたカップが地域の中で広がっていきます。
地域や社会の解決に組織で取り組む
アサヒユウアスは、アサヒビール株式会社などを傘下に持つアサヒグループホールディングス株式会社が2022年に設立した新会社。地域課題や社会課題の解決に組織として取り組み、サステナブルな商品・サービスの開発や提案を行っています。
Coffeeloopカップは、そんな同社が国内のオフィスやカフェから出たコーヒーかすをアップサイクルする「Coffeeloopプロジェクト」の中で生まれたアイテム。
コーヒーかすと間伐材の木粉、さらに株式会社メニコンのコンタクトレンズ工場で発生する未利用のプラスチック素材の端剤を活用して製造しています。
既に2023年4月に都内のオフィスの社員向けカフェ、同7月には株式会社ジェイアール西日本ホテル開発が運営するホテルで、それぞれ排出されたコーヒーかすを使ってCoffeeloopカップを製造・提供するなど取り組みを広げてきていました。
12月からカップの提供開始へ
墨田区では同区資源環境部と連携し、「すみだCoffeeloopプロジェクト」として展開されます。同10月から同区内の福祉作業所の利用者らがコーヒーかすの回収に着手しており、同11月にCoffeeloopカップを製造。
同12月中ごろから、同区内のカフェなどにカップの提供をスタートさせる予定です。劣化や破損したカップは回収して、再度、カップに作り替えていくといいます。
墨田区に「循環型経済」を
今後について、アサヒユウアスは「賛同するカフェや企業を募りながら、墨田区内のサーキュラーエコノミーを構築し、持続可能な資源利用を推進します」と説明。
Coffeeloopカップ以外にも、Coffeeloopプロジェクトとして、引き続きコーヒーの副産物を活用したさまざまなアップサイクルにも注力していく方針です。
<参照元>
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000153.000058947.html
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