株式会社ビースタイルホールディングスが運営する、仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫を対象にした調査機関「しゅふJOB総研」は、「カスハラ」をテーマとした調査を実施。就労志向の女性637人が回答しました。
カスハラとはカスタマーハラスメントの略で、顧客からの威圧的な言動や迷惑行為のことをいいます。
本来、顧客からのクレームや苦情自体は業務改善や新たな商品・サービスの開発にもつなげられるもの。しかし、不当・悪質なクレームには企業が従業員を守ろうという考えのもと、2023年から労災認定基準に追加されました。
どんなことがカスハラとされるのでしょうか……自分がカスハラ加害者になることがないよう、調査結果を見ていきましょう。
厚生労働省|カスタマーハラスメント対策企業マニュアル
50%以上がカスハラの被害に遭ったことが「ある」と回答
カスハラの被害者になったことが「ある」と回答した女性は51.6%と、過半数にのぼりました。
一方で、カスハラの加害者になったことが「ある」と回答した人は6.8%に留まります。
カスハラ被害者が加害者になる可能性も
さらに、カスハラの加害者になったことが「ある」と回答した人の11.8%が、過去にカスハラ被害の経験が「ある」と回答。「ない」と回答した人の8倍の数におよびます。
カスハラだと認識する基準が人により異なるため、その人自身がカスハラに対して敏感であるかによって、認識に大きな影響があるかもしれません。
カスハラの具体例
さらに、カスハラを感じる具体的な行為についての質問では、回答者の74.7%が「大声で怒鳴られたり罵倒される」を挙げ、続いて「長時間しつこく問いただされる」「暴言をはかれる」「無理難題をつきつけられる」「威嚇されたり脅迫される」といった回答が得られました。
フリーコメントの欄では、暴力などの行為は犯罪であるため、カスハラという言葉自体が軽い印象を与えかねないと示唆する意見がみられました。また、「お客様は神様」という考え方自体を疑問視する回答者も多く存在するようです。
回答者へどんな行為がカスハラだと感じるかを複数回答でたずねた結果、「大声で怒鳴られたり罵倒される(74.7%)」といった明らかにハラスメントだというものから「SNSなどで誹謗中傷される(55.7%)」「やりとりの様子を動画撮影される(51.6%)」といった現代社会ならではのものや、「にらみつけられる(30.5%)」などやや主観的ともとれるものまで並んでいます。
また、「私の場合では、会社の対応が悪く、お客様の言い分はもっともなのに、間に挟まれた結果、暴言や長時間の罵倒に繋がるケースがほとんどでした」というような声も寄せられています。
調査概要
調査方法:インターネットリサーチ(無記名式)
有効回答者数:637人(女性のみ)
調査実施日:2023年9月12日(火)~2023年9月19日(火)
調査対象者:ビースタイル スマートキャリア登録者、求人サイト「しゅふJOB」登録者
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000865.000003176.html
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