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ANAが有人地帯をドローンで配送する実証実験 航空会社の知見を活用、自社操縦士による実験は初めて

青木一真

2023/10/24(最終更新日:2023/10/24)


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ANAホールディングス株式会社(以下、ANAホールディングス)は、2023年11月6日(月)から沖縄県久米島町でドローン配送サービスの実証実験を行います。

有人地帯(第三者上空)での補助者なし目視外飛行となる“レベル4”の実証実験で、国内では、日本郵政に続いて2例目、自社の操縦士による運航は初めてとなります。

レベル4とは?

レベル4は、2022年12月の航空法改正で解禁されました。

これまでANAホールディングスが14回行ったレベル3(無人地帯での目視外補助者なし飛行)の実証実験では、運航に少なくとも3人以上の人員を必要としていましたが、レベル4から運航者1人で実施が可能に。今回は、ドローン配送における課題の1つ、運航の省人化(業務必要な人員を減少させること)に向けた検証を行う予定です。

同レベルでの実証実験を行うには、無人航空機の型式認証、操縦士ライセンス、運航管理のルールが必要ですが、ANAホールディングスは飛行承認にあたり、航空会社として培ってきた知見を活用したそうです。

使用するドローンの詳細

同実証実験には、日本で初めて第一種型式認証と第一種機体認証を取得した無人航空機(ドローン)「PF2-CAT3」を使用。株式会社ACSLが開発したドローンで、日本郵政が行った日本初のレベル4飛行を成功させた機体でもあります。

機種名:PF2-CAT3(第一種型式認証、第一種機体認証取得)

外寸:1,174mm×1,068mm×601mm(プロペラ含む)

重量:機体=5.53kg/バッテリー=3.27kg

最大ペイロード:1.00kg

最大離陸重量:9.80kg

最高速度:水平:10m/s(36km/h)

補助安全装置:日本化薬社製パラシュート搭載

航空会社がドローン産業に参入?

本実証実験は、“ANAドローンプロジェクト”の一環として行われているものです。

ANAホールディングスは、2016年に同プロジェクトを設立。ANAホールディングスが集積した空・航空機の知見を活かし、安心安全なドローン物流社会の実現と、将来的にドローンを輸送インフラの一部として社会普及することを目指しています。

ANAホールディングス株式会社プレスリリース:https://www.anahd.co.jp/group/pr/202310/20231013.html?_gl=1*hg4ina*_ga*MTkzODkwNTYwNS4xNjk3MTY5Njkz*_ga_32F297W9WL*MTY5NzE2OTY5My4xLjEuMTY5NzE2OTc2Ni42MC4wLjA.

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000113.000042802.html

 

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