東京電力福島第一原子力発電所の処理水の海への放出をめぐって中国政府が日本産水産物を全面禁輸したことなどを受け、居酒屋チェーンのワタミが9月11日(月)から「日本の漁業応援キャンペーン」と題した取り組みを始めます。
グループの飲食店のメニューで全面禁輸の影響を受けている水産物を積極提案するもので、消費を促して国内の漁業関係者などを後押ししたいとの思いが込められています。
同日からその第1弾として「ホタテ」がスタート。あらためて原発事故の被災地や食をめぐる国際情勢に思いをはせる機会にもなりそうです。
ミライザカ、鳥メロで実施
日本の漁業応援キャンペーンは、日本産水産物の国内消費を促すため「緊急キャンペーン」(同社)として企画されました。
同日から第1弾として、国産ホタテをテーマにキャンペーンをスタートさせます。対象店舗は、同社グループの飲食店「ミライザカ」「鳥メロ」で計116店舗に上ります。
唐揚げ居酒屋のミライザカでは、「ホタテのカルパッチョ」(税込み549円)▽「ホタテのガーリックバターステーキ」(同769円)▽「ホタテのフリット」(同659円)▽「ホタテのっけ寿司」(同769円)ーの4商品を販売する計画。
焼き鳥居酒屋の鳥メロでは、「帆立のカルパッチョ」(同549円)▽「帆立メロ寿司2種盛」(同439円)▽「帆立のレア串揚げ」(同165円)▽帆立のっけ寿司(同659円)―の4商品を提案する予定です。
販売期間はいずれも9月20日まで。
国内の水産会社や漁港と連携
福島第一原発の処理水放出の影響を巡っては、同社が香港で展開する外食店舗でも予約キャンセルなどの事態が相次ぎ、現地での売り上げ減に直面しているといいます。
そうした中、同社は日本国内での消費を促す今回の取り組みを企画しました。
同社は、「(日本国内の)水産会社、各漁港と連携しながら、今後も継続して日本の漁業を少しでも応援できるようなキャンペーンを継続してまいります」とコメントしています。
<参照元>
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000996.000009215.html
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