大阪商工会議所が会社員を対象に「社会人の必須スキル」について調査したところ、9割が企業の経営や財政状況を分析する知識が必要と答えたことが分かりました。
また、7割が社会人になって業務を行う上でスキル不足に困ったと感じたことがあることも判明。調査結果は、社会人として必要なスキルとは何かを考えるヒントを示しています。
会社員約1000人に調査
調査は、8月に会社員約1000人を対象にインターネットで実施されました。
社会人の必須スキルをめぐってたずねた質問の1つで、「企業の経営状況や財政状況を分析する知識は必須だと思いますか」との問いには、9割が必要と回答しました。
理由は、「部の管理職となった場合、予算管理が必要となるほか、早期から組織全体のお金の流れを考えて行動することが大事だと思うため」(30代男性)、「経営状況や財政状況を知らずに適切な提案するのは難しいから」(40代男性)といった声が上がりました。
スキル不足を感じたことは
続いて、社会人になって業務上のスキル不足で困った経験をたずねる質問では、スキル不足を感じたことがあるとしたのは、7割に上りました。
困ったエピソードも聞いたところ、「簿記ができずに迷惑かけた」(30代男性)、「海外との会議で、相手の英語がよくわからなかった」(40代男性)などとリアルな実態が浮かびました。
取得済みか、取得を検討した資格
スキル不足をカバーする手段の一つとして、資格の取得があります。
どのような資格が選ばれているのかを探るため、33の資格のうち複数回答可で、取得済みの資格や取得を検討した資格についてたずねたところ、該当なしをのぞくと、「簿記」がトップとなりました。
2位以下は「TOEIC」「英検」と語学系が続き、さらに「FP(フィナンシャル・プランナー)」、「ITパスポート」がランクインしました。
「簿記」は生かせているか
トップの簿記についてさらに調査。業務上で簿記を生かせているかを問う質問では、「とてもそう思う」「ややそう思う」を合わせて「思う」が64.7%に上りました。一方、残る3割超は「財務に関わる仕事をしていないため」(20代男性)、「今はITの部門にいるから」(20代女性)といった理由で活用できていないということでした。
資格取得を考える動機
また、資格を取得したいと思う動機やきっかけについてもたずねたところ、「自分の足りないスキルを補いたいとき」「業務を行う上で必要に迫られたとき」「自分の価値を高めたいとき」が上位を占め、「転職や昇進を考えたとき」といったキャリアアップを意識した回答もありました。
こうした調査結果をもとに、自分が持つスキルの状況を見直し、必要な資格の取得を含めて今後のスキルアップについて考えてみる機会にしてみてもよいかもしれません。
<参照元>
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000037.000058626.html
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