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Z世代とは?年齢や特徴、ミレニアル世代や他世代との違いを詳しく解説

U-NOTE編集部

2023/07/19(最終更新日:2023/08/27)


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「Z世代」という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。Z世代とは1996~2015年に生まれた世代のことで、デジタルネイティブ世代とも呼ばれます。デジタルネイティブの名の通り、彼らはデジタルが当たり前の世の中で生まれ育ってきました。

本記事ではZ世代について、その特徴やほかの世代との違いを解説します。消費傾向や情報収集・発信、コミュニティなど複数の観点から解説するので、Z世代を理解する手がかりになるでしょう。

本記事の内容をざっくり説明
  • Z世代の傾向について、いくつかの観点から紹介
  • Z世代が注目される理由
  • Z世代とほかの世代、特にミレニアル世代との違いを解説

 

Z世代とは?

Z世代とは1996年から2015年に生まれた年代のことです。2023年においては、8~27歳の人たちがZ世代にあたります。

彼らはインターネットが普及・浸透し、デジタル化が進んだ後の時代に生まれてきました。そんなZ世代にとってデジタルは当たり前であり、彼らは「デジタルネイティブ」とも呼ばれます。

まずは、Z世代の特徴を価値観や消費、情報の収集・発信などの傾向から確認していきましょう。

Z世代の価値観・考え方

Z世代の価値観・考え方はほかの年代と比べ、「個人主義」「現実主義」「ミニマリスト」の傾向が強いといえます。

Z世代には「自分らしさ」を大切にする人が多く、仕事や持ち物などを選ぶ際も、周りからどう見えるかよりも自分にとっての納得度を重視する傾向にあります。特に仕事においては「やりがい」を重視することが多いでしょう。仕事で結果を出すだけというよりも、プライベートとの両立を重視する人も多いです。

ただ、Z世代は自分らしさを大切にするのと同時に、現実的な問題にも気を配ります。仕事においてやりがいを重視するのも、夢や楽しさを追いかける部分はありつつも、「精神的に辛くなく、安心して続けられる仕事を選びたいから」という理由が大きいでしょう。

Z世代の消費傾向

Z世代はほかの世代と比べ、コストパフォーマンスタイムパフォーマンス(使った時間に対する満足度の高さ)を重視する傾向にあります。

先述の通り現実主義・ミニマリストの傾向も強い彼らにとって、「自分にとって必要か」「自分にとって付加価値が高いか」は重要です。

消費傾向をほかの世代と比べると、「ブランド品だから買う」「欲しいから買う」といったことは少ないでしょう。マーケティング的にいえば、ウォンツよりもニーズを重視するイメージです。

現代のマーケティングが複雑化している背景の一因として、Z世代のこのような消費傾向が挙げられるかもしれません。

現代ではD2Cマーケティングに代表されるように、商品やサービスそのものだけでなく、それをつくる企業(個人)の理念やストーリーなども重視されます。

もちろん、理念やストーリーの差別化は、製品そのものの差別化が難しくなったことに端を発したものです。ただ、これからの経済を担うZ世代にとって重要なこれらの要素が、マーケティングにおいて無視できないものであることはたしかでしょう。

Z世代の情報収集

Z世代はインターネットが当たり前の時代に生まれ、若いうちからスマホを持っていた人も多いです。情報収集もインターネットがメインとなっており、テレビや新聞などは他の世代と比較して使用率は低いといえます。

ほかの世代もインターネットから情報収集をしますが、Z世代の特徴は動画共有サービスやSNSからの情報収集が多いことでしょう。Z世代はほかの世代と比べて企業を信頼しておらず、特に商品やサービス選びではSNSで評判・口コミをチェックすることが多いです。

また、YouTuberの台頭やオンラインサロンの流行などにより、特定の個人やインフルエンサーからの情報に偏りやすい傾向もあるでしょう。

Z世代の情報発信

インターネットとSNSが当たり前のZ世代にとって、情報収集の場も主にこの2つといえます。

ただ、リアルな場での情報発信の機会は少なくなっているかもしれません。

中高生ともなればスマホを持つのが当たり前の現代では、学校や職場の休憩時間も、スマホを触って終わりという人は多いでしょう。SNSではアカウントにロックをかけ(いわゆる鍵アカ)、自分に賛同してくれる人にのみ情報発信をすることができます。

価値観の多様化と、インターネットの普及によりさまざまな価値観や情報に触れられるようになったことにより、Z世代には確固たる自分の意思・考え方を持っている人は多いでしょう。中にはインフルエンサーのようになりたいと夢を見る人もいますが、全体的な傾向として自分の意見を積極的に発言しようという意識は、ほかの世代と比べて低いかもしれません。

Z世代のコミュニケーション・コミュニティ

スマホ全盛期ともいえる時代に生きるZ世代は、コミュニケーションにおけるスマホの占める割合が大きいです。

ある程度上の年代だとスマホは連絡用の側面が強く、スマホ(メールやSNS)で予定を合わせ、話は実際に会ってからするということが多いでしょう。

一方Z世代はスマホでコミュニケーションが完結することも多いです。ビデオ通話を使えば対面に近い感覚で会話ができ、LINEやディスコードなどのSNSを使えば長文のチャットもスムーズにできます。コロナ禍による新しい生活様式の普及も、これに拍車をかけました。

これらのことから、Z世代にはコミュニケーションにおいて、対面に弱くテキストに強いという傾向があるといえます。

実際に対面したり顔を合わせて会話したりすることは苦手で、自分の考えをうまく伝えられない人も、テキストでのやりとりでは驚くほど饒舌で理解力も高いということが多いです。

リモートワークやフリーランスの台頭などにより、ビジネスシーンでもテキストでのやり取りは増えました。これからの時代は、Z世代の「テキストに強い」という側面が活きてくる時代かもしれません。

Z世代の働き方

Z世代はほかの世代と比べ、自由度の高い働き方、自分らしい働き方を選びやすい傾向があります。少し前の社会では、独立するにしても一度会社に入り経験を積むのが当たり前でしたが、今では一度も会社に入らないまま自分のビジネスを起こす人も多いです。

インターネットが普及し、リモートワークやフリーランスとの協働が当たり前になった現代において、このような自由な働き方をしやすいというのは大きいでしょう。これに加え、Z世代の「自分らしさを大切にする」「個人主義」などの特性が、この傾向に拍車をかけているといえます。

彼らにとっての「自分らしさ」とは、仕事の種類や内容だけを指す言葉ではありません。仕事と趣味の両立、自分や家族の時間の確保など、彼らはライフワークバランスを大切にします

上司の言うことが間違っていると思ったら、たとえ自分の立場が悪くなるとしても従いたくない。合わない仕事で辛い思いをするくらいなら、心身を壊す前に次の仕事を辞めたいという人も多いです。

これらの傾向はインターネットが普及し、いろいろな価値観や情報に触れられる現代だからこそ強まったのかもしれません。

特に心理学の研究が深まり、それをわかりやすく伝えるメディアが増えたことも要因のひとつ。「無理をしたら心身を壊して働けなくなる」「我慢して嫌な仕事にしがみついても幸せになれない」ということを、Z世代は知識として知っているのかもしれません。

 

Z世代が注目される理由

2023年現在8~27歳のZ世代は、まさにこれからの経済を担っていく世代です。30代という働き盛りを前にした彼らは、生産においても消費においても、経済の中心となっていきます。

Z世代が注目される理由を、世界と日本、それぞれの視点から見てみましょう。

海外におけるZ世代

海外におけるZ世代は、これからまさに世界の中心になっていく世代です。少子高齢化ではない社会において、彼らは人口比率で見ても収入の割合で見ても、全世代の中で大きなウェイトを占めます。

また、現代は歴史上もっとも「若くして稼げる時代」といえるでしょう。

たとえば若いインフルエンサーは、長い下積みの末有名になった芸能人に近い影響力を、彼らよりも短期間で手にしています。企業のプロモーションに起用されることも多く、若くして巨万の富を得ている人も少なくありません。

インフルエンサーとまではいかなくとも、たとえばフリーランスはスキルや作業効率が収入に直結するため、会社員と比べ収入アップが早いでしょう。

Z世代の購買力は今度も高まり続け、彼らにいかにアプローチするかが、今後のマーケティングにおいて重要になってきます。

日本におけるZ世代

少子高齢化の日本においてZ世代は少数派です。日本の選挙制度において「人口に占める人数の割合」は重要で、人数の少ないZ世代の意見は政治には反映されづらいでしょう。政治家は票を集めなければならず、年齢に関係なく「1人1票」の状態では、少数派の世代は不利だからです。

しかし、Z世代が不利なのは政治や選挙においてであり、経済においては違います。

Z世代の購買力が高いのは先述の通りです。加えて、Z世代の子どもたちはZ世代の親に育てられ、彼らの価値観の影響を大きく受けます。何より、Z世代以降の世代は、Z世代と同じようにデジタルネイティブです。

企業の成長のためには、デジタルネイティブであるZ世代の消費を獲得することが重要です。Z世代の消費傾向を早いうちから理解しておくことで、それ以降の世代にも対応しやすくなるでしょう。

 

Z世代と似た言葉、ほかの世代との違い

Z世代と似た言葉にX・Y・α世代やミレニアル世代があります。これらはどの世代を指すのか、Z世代とどう違うのかを解説します。

X世代との違い

X世代は1960年代~1980年代前半に生まれた世代です。この世代は個人主義の考えや独立心が強く、仕事に対しての価値観はZ世代と近いかもしれません。

ただ、X世代は経済や技術の発展が著しい時代に生きた世代であり、Z世代と比べると「ガツガツしている」という印象です。

同じ個人主義でも、Z世代は自分らしく心豊かに生きるために、X世代は無理をしてでも稼ぐためにという目的の違いがあるといえます。

Y世代との違い

Y世代は1980年代~2000年代前半に生まれた世代です。日本においては特に1950年代前半~1995年に生まれた人、つまり就職氷河期を体験した世代として扱われることもあります。

後述するミレニアル世代と生まれた時期が被っており、彼らに近い傾向がありますが、就職氷河期を体験したことから安定志向が強い世代といえます。

α世代との違い

α世代は2010年代前半~2020年代中ごろに生まれた世代です。Z世代の後に生まれた世代であり、Zの次のアルファベットがないことから「α(アルファ)」が使われています。

幼少期からインターネットに触れてきた世代であり、Z世代以上のデジタルネイティブ世代です。

Z世代との違いは「どんなデジタルコンテンツに触れてきた育ってきたか」にあるでしょう。Z世代の時代はテキスト中心だったデジタルコンテンツは、α世代の時代には動画や画像などが主流となりました。

最近ではメタバースなどの普及もあり、リアルな社会とオンラインなコミュニティの結びつきが当たり前になりつつある世代でもあります。

ミレニアル世代との違い

ミレニアル世代は1980年~1995年に生まれた世代です。Z世代と同じくインターネットやデジタルコンテンツと親和性の高い世代ですが、ミレニアル世代はこれらの黎明期に生まれ育っています。

社会情勢の違いも大きく、ミレニアル世代は好景気の時代に、Z世代は不況の中で育ってきました。

ミレニアル世代はZ世代とよく比較される世代です。ここからは、Z世代とミレニアル世代の違いについて詳しく紹介していきます。

 

Z世代とミレニアル世代の違いを詳しく解説

Z世代とミレニアル世代はともにITが普及する世の中で育ってきた世代ですが、その黎明期に生まれ好景気の中で育ってきたミレニアル世代と、ITが浸透したものの不況の中で育ってきたZ世代には違いも多いです。

最後に、Z世代とミレニアル世代の違いを、消費傾向や価値観などの観点から紹介します。

消費傾向の違い~Z世代はコスパを、ミレニアル世代は体験を重視~

消費傾向において、Z世代はコスパやタムパ(タイムパフォーマンス)を、ミレニアル世代は体験を重視する傾向があります。

自分らしさを大切にするZ世代が重視するのは、自分にとっての価値です。自分にとってコストパフォーマンスが優れているか、自分の時間を使うだけの価値があるかが、Z世代の消費における判断基準といえます。

特にコスパ重視の傾向は、不況の中で育ったZ世代らしい考え方といえるでしょう。また、自分自身で体験をしなくても、SNSで疑似体験をしやすいことから「実際に自分が体験をする価値があるのか」も検討材料に入ります。

一方、ミレニアル世代もインターネットが普及した社会で育ち、多様な価値観に触れて育ってきた世代です。そのためZ世代と同じく自分らしさ、自分にとっての価値を重視しますが、彼らは好景気の中で育ってきました。

Z世代よりもコスパやタムパの重要度が低いこと、より良い顧客体験をするためにお金を払うこと、「実際に体験をしてみたい」との好奇心が高いことなどがミレニアル世代の特徴といえます。

価値観の違い~Z世代は自分らしさを、ミレニアル世代はブランドを重視~

価値観を比べてみると、Z世代は自分らしさを、ミレニアル世代はブランドを重視する傾向にあります。

ミレニアル世代が中高生だった頃は、ブランド品の人気が高かった頃と重なります。お気に入りのブランドがあることは彼らにとって当たり前で、流行のブランドを取り入れることが彼らにとってのおしゃれでした。

好景気の中で育ったことも、ブランド重視の傾向を強めているでしょう。

一方、自分らしさを大切にするZ世代にとって、ブランドは重要ではありません。ブランドにとらわれることは、自分らしさをないがしろにする行為とすらいえるでしょう。

考え方の違い~Z世代は現実主義、ミレニアル世代は理想主義~

生活や仕事への考え方を比べると、Z世代は現実主義、ミレニアル世代は理想主義の傾向が強いです。

Z世代もミレニアル世代も、それまでの世代と比べて自分らしさを大切にする、個人主義の傾向があります。ただ、ミレニアル世代は好景気の中で、Z世代は不況の中で育ってきました。

育った環境や経済状況の違いから、ミレニアル世代は楽観的で、現実的な計画よりも理想を重視する傾向が強いです。不況で育ったZ世代はこの反対で、理想を追求する前に、まずは現実的で地に足がつけることを大切にします。

Z世代のこの傾向は、長期目線での投資や、複数の収入源を確保する「複業」などの人気からも見て取れます。

企業との向き合い方~Z世代は相性を、ミレニアル世代は信頼を重視~

企業との向き合い方で比べると、Z世代は自分と企業の相性を、ミレニアル世代は企業への信頼を重視する傾向があります。

デジタル・インターネットの黎明期に生まれ育ったミレニアル世代は、それまでの世代と異なり、情報の取捨選択が容易な世代です。

それまでの世代は企業から与えられる情報をただ受け取るしかありませんでしたが、ミレニアル世代はインターネットを使ってさまざまな情報を集め、どれを信じるのかを自分で決めることができました。

そんなミレニアル世代は透明性や信頼性を重視します。

Z世代はそこから一歩進み、信頼できることは当たり前、自分にとって共感できるかどうかを大切にします。

インフルエンサーへの支持やD2Cマーケティングの普及などを見ても、Z世代が相性を大切にするのは明らかでしょう。

買い物の場~Z世代の方が実店舗を利用しやすい?~

Z世代もミレニアル世代もデジタル化した社会で育ちました。そんな彼らにとって、オンラインで買い物をするのは当たり前のことです。

ただ、Z世代の方がミレニアル世代よりも、実店舗での顧客体験に興味を持っているかもしれません。

Z世代はコロナ禍の中で青春時代を過ごした世代です。実店舗で買い物がしたくてもできなかった世代であり、ウインドウショッピングや教室での習い事などは、彼らにとって未知の体験といえます。

ミレニアル世代の方が体験を重視する傾向はありますが、だからこそ、彼らは実店舗での顧客体験を十分にしてきました。

ミレニアル世代にとってはネットショッピングが、Z世代にとっては実店舗が、それぞれ新鮮な体験なのかもしれません。

参考:ミレニアル世代とZ世代 - その違いとは?

 

これからの経済を担うZ世代とコミュニケーションを取り、相互理解を深めよう

本記事のまとめ
  • Z世代はこれからの経済を担う世代
  • Z世代は多様な価値観を持ち、自分らしさを大切にする
  • Z世代という言葉でくくらず、コミュニケーションを通して相互理解を深めよう

2023年現在8~27歳のZ世代は、これからの経済を担う世代です。インターネットやスマホが当たり前の世の中で育った彼らは、たくさんの情報と価値観に触れて育った世代でもあります。自分なりの価値観を持ち、それを大切にしているのがZ世代といえます。

今回紹介したZ世代の特徴や、その他の世代の特徴を見て、周りにいるZ世代の行動や傾向に納得感を持ったという人もいらっしゃるかもしれません。

ただ、Z世代という言葉で彼らをくくり、決めつけてはいけません。Z世代にもいろいろな人がいます。多様な価値観をもつZ世代だからこそ、一人ひとりの個性もさまざまです。

本記事のような記事や、有識者の著した書籍などを参考にすることも重要ですが、それ以上に大切なのが生身のZ世代とのコミュニケーションです。

本記事の内容はあくまで傾向として参考程度に捉え、実際のZ世代と話し、理解しようとしてみてください。彼らが何を感じ、どう考えているのかを知るには、本人たちに聞いてみるのが一番です。そして、世代間の違いを傾向と捉え、時代に合わせて企業のマーケティングスタイルや、広報のありかたなどを見直すきっかけとなれば幸いです。

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