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ビジネスで使える「考える」の言い換え表現を謙譲語と尊敬語に分けて紹介

U-NOTE編集部

2023/06/28(最終更新日:2023/08/27)


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「考える」のような基本的な動詞は、小学生から大人まで使用するもの。一般的な動詞のため、幼稚な印象を与えることもあります。

本記事では、ビジネスで使える「考える」の言い換え表現をご紹介します。謙譲語と尊敬語に分けて詳しく紹介しているので、語彙力のある社会人を目指す人はぜひ参考にしてください。

本記事の内容をざっくり説明
  • 謙譲語の「考える」の言い換え表現・文例
  • 尊敬語の「考える」の言い換え表現・文例

 

「考える」の言い換え表現には謙譲語と尊敬語がある

ビジネスシーンで使える「考える」の言い換え表現には、謙譲語と尊敬語のふたつの種類があります。

謙譲語とは、自分の立場を下げることで相対的に相手の立場を上げる言葉のことをいいます。例えば「考えております」「考えたいと存じます」などが「考える」の謙譲語の一部です。

一方で、尊敬語とは、相手の立場を上げる言葉のことをいいます。例えば、「お考えになる」「考えていらっしゃる」などが「考える」の尊敬語表現です。

「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の違いが判然としない人は「会社では必須な「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」敬語の種類を理解しよう」を参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

謙譲語・丁寧語の「考える」の言い換え表現・文例

まずは、自分を下げて相手の立場を上げる日本人らしい慎ましい言葉である「謙譲語」の「考える」の言い換え表現をご紹介します。

「考えたいと思います」

「考えたいと思います」は、「考える」の丁寧語表現。改めて考え直すときや、持ち帰って検討したいときに使用されます。

ただ、「考えます」というより、「思います」を付けることで慎重なイメージを与えます。

「考えたいと思います」の文例
  • リニューアルについては、次回までに考えたいと思います

「考えております」/「考えたいと存じます」

「考えております」と「考えたいと存じます」は、先にご紹介した「考えたいと思います」の謙譲語。

「考えたいと思います」よりも丁寧な表現なので、「考えております」と「考えたいと存じます」は、上司や先輩などに使用しても問題ありません。

「考えております」「考えたいと存じます」の文例
  • 本日話題になった新商品について、営業部Bチームに担当していただきたいと考えております。

「検討いたします」

「検討いたします」は、「考える」の謙譲語のひとつ。

「検討」とは、じっくり考えることをいいます。また、「ご検討よろしくお願いします」のように、尊敬語としても「検討」という言葉が使われることも。

謙「検討します」よりも「検討いたします」と使うことで、丁寧な印象を与えられますよ。

「検討します」の文例
  • わかりました。前向きに検討いたします。

わかりました。前向きに検討いたします。

「存じております」

「存じております」は、「知る」や「思う」の謙譲語ですが、「考える」の謙譲語と同じように使用できます。

「存じております」の文例
  • ご指摘いただいた内容については、存じております。現在、弊社一丸となって解決に取り組んでおります。

「拝察いたします」

「拝察いたします」は、「考える」の謙譲語のひとつ。「拝読する」「拝聴する」のように、見るの謙譲語「拝む(おがむ)」という字には、謙譲の意味が含まれています。

「拝察いたします」の文例
  • お忙しいことと拝察いたしますが、ご返信よろしくお願いいたします。

「愚考する」

「愚考」とは、「取るに足らない愚かな考え」のことをいいます。

「愚行する次第です」という表現はビジネスシーンで使われることもあるため、覚えておいて損はないでしょう。

「愚考する」の文例
  • プロジェクトAの予算について、私が愚行する次第です。

 

尊敬語の「考える」の言い換え表現・文例

次は、尊敬語の「考える」の言い換え表現と文例をご紹介します。

文例を読み、ビジネスシーンでの使い方を学んでみてはいかがでしょうか。

「考えていらっしゃる」/「お考えになる」

「考えていらっしゃる」や「お考えになる」は、「考える」の正しい尊敬語です。

一方で「お考えになられる」は、「お考えになる」+「〜られる」という尊敬語を同じ動詞に使っているので、「二重敬語」と呼ばれる間違いです。

「お考えになる」と、「お考えになられる」は、少し似ているので気をつけて使うことをおすすめします。

「考えていらっしゃる」「お考えになる」の文例
  • 〇〇さんが考えていらっしゃるアイデアをお聞かせいただけますか?
  • 〇〇さんのお考えになる新商品はいつも独創的で興味深いです。

「ご賢察くださる」「ご賢察いただく」

「考える」以外の動詞を使った表現を使いたい人は、「ご賢察(けんさつ)くださる」という表現を使うことをおすすめします。

「ご賢察くださる」「ご賢察いただく」は、「賢く察する」という漢字が意味するように、相手に関する事情や心の内を察することをいいます。

賢察には、様々な同音異義語があるため、メールや文書などの書き言葉として使用されることがほとんどです。

「ご賢察くださる」の文例
  • 新しいプロジェクトの概要について、6月中旬までにご賢察くださると幸いです。
  • ご賢察のほどよろしくお願い申し上げます。

「ご高察なさる」

「ご高察(こうさつ)なさる」は、「ご賢察いただく」と同様に、「推察すること」を指します。

「ご賢察くださる」「ご高察なさる」はどちらも「考える」よりも丁寧な表現。上司や目上の人に使ってみてはいかがでしょうか。

「ご高察なさる」の文例
  • 〇〇さんがご高察なさるように、今回のプロジェクトにはなにか欠陥があるようです。

 

「考える」の謙譲語・尊敬語をそれぞれ覚えよう

本記事のまとめ
  • 「考えております」「考えたいと存じます」などの「考える」を使った謙譲語を覚えよう
  • 「検討いたします」などのビジネスシーンで頻出の言葉も押さえよう
  • 「ご賢察」や「ご高察」などの難しい言葉も使えるようになるとスマート

本記事では、「考える」の謙譲語・尊敬語の表現や、文例をご紹介しました。

まずは、「考える」を使った謙譲語や尊敬語表現を覚え、余裕があれば、他の動詞を使った表現を覚えてみましょう。語彙力は毎日の積み重ねによって身につきます。

本記事や本を読んで、コツコツと言葉を学んで、語彙力に自信のある社会人になってみてはいかがでしょうか。

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