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第二新卒とは?転職を成功させるポイントや気になる点を紹介

U-NOTE編集部

2023/08/06(最終更新日:2023/08/30)


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社会人経験が3年以下のビジネスパーソンのことを意味する「第二新卒」。求人サイトや転職サイトでよく使われている言葉なので、なんのことだろうと疑問に思ったことがある方は多いのではないでしょうか。

本記事では、そんな「第二新卒」について解説。新卒で入社した会社で働いてまだ1年だけど転職を考えている方や第二新卒として転職活動を行うのに不安がある方は、ぜひチェックしてみてください。

本記事の内容をざっくり説明
  • 第二新卒の定義とは?新卒・高卒・フリーターとの違い
  • 第二新卒のメリット・デメリット
  • 第二新卒が転職を成功させるためのポイント

第二新卒とは?いつまでが第二新卒?

第二新卒に明確な定義はありませんが、一般的に高校・専門学校・大学を卒業し企業に入社してから3年以内のビジネスパーソンを指すことが多いようです。最終学歴が高校であれば21歳、2年制の専門学校であれば23歳、4年制大学であれば25歳までの方が第二新卒に含まれます。

第二新卒・新卒・高卒との意味の違い

第二新卒と新卒・高卒はそれぞれ意味が違います。第二新卒が学校卒業後、社会人経験が3年以内のビジネスパーソンを指すのに対して、新卒は学校を卒業した同年に初めて社会人として働く方のことを指します。社会人として働いた経験の有無に違いがあります。

一方で、高卒とは最終学歴が高校卒業のビジネスパーソンのことを指します。それぞれ意味するものが明確に異なるので、正しく意味を理解して使い分けましょう。

第二新卒が転職を考える理由

第二新卒が転職を考える理由は個人によりさまざまです。例えば、キャリアアップ・収入アップの他に、別分野でやりたいことができた、より幅広い知識を積みたいなどがあります。

厚生労働省が公開している「令和2年転職者実態調査の概況」によれば、第二新卒に該当する20〜24歳の転職者のうち、もっとも数が多いのは「人間関係がうまくいかなかったから」という理由です。次いで、「いろいろな会社で経験を積みたいから」「満足のいく仕事内容ではなかったから」などの理由をあげる方の数が多くなっています。

ポジティブな理由であれば、転職活動をする際に面接官に好印象を与えられます。第二新卒で転職を検討する機会が増えたという方は、その理由がネガティブではないか、客観的に見てネガティブに受け取られる可能性がある場合は、ポジティブに言い換えられないかなどを一度よく考えてみてください。

参考:厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」P18

第二新卒が転職の際に気になるポイント

第二新卒で転職活動を行う際、いくつか気になるポイントがあります。年齢や転職活動の時期、退職の有無など、懸念点は人によってさまざまです。不安を払拭し、前向きに転職を進めるため、そうした転職時の気になるポイントに回答していきます。

第二新卒であることは、転職に有利?

不利だと言われることも多い第二新卒ですが、有利な面もいくつかあります。例えば、社会人経験をアピールできること。基本的なビジネスマナーが身に付いていれば企業側で教育するコストがかからないため、転職を有利に進められます。

柔軟性やポテンシャルの高さも第二新卒ならではの有利なポイントです。若手なので新しい企業での仕事の仕方を柔軟に取り入れやすい他、成長意欲が高くこれから活躍する社員になるポテンシャルを秘めています。

社会人経験や若手ならではの良さを上手にアピールすることで、転職を有利に進められるでしょう。

いつから転職を始めればいいのか?(時期について)

第二新卒の場合、転職時期はよく考えましょう。一般的に、就職して1年以内に転職しようとするとあまり良い印象をもたれません。環境によってはすぐに転職した方が良い場合もありますが、あまりにも短期間での退職は悪い印象を持たれる可能性があります。

1年の中で何月に転職活動を始めるのかも重要なポイントです。諸説ありますが、決算月である3月や新卒の入社や研修がある4〜6月は避け、7月頃から始めるのが良いとされています。

内定をもらえるまで1〜3ヶ月はかかることを念頭に、10月あたりの入社を目指して逆算して行動しましょう。

仕事を辞めてから転職をしたほうがいいの?

第二新卒が転職を考える際、基本的に転職活動は働きながらするのがベターです。在職中に転職活動を行うと、時間の融通がきかなかったり、面接準備の時間が取れなかったりと大変に感じる面が多々あります。

しかし、退職後に転職活動を行う場合に比べてキャリアに空白ができないのは大きなメリット。収入がある状態で活動できるので、経済面での不安もなく慎重に転職先を検討できます。

体調を崩した、退職せざるを得ない理由があったなどよっぽどのことがない限りは、在職中に転職活動を行いましょう。

フリーターは第二新卒?年齢は関係するの?

フリーターとは、フリーのアルバイターを意味し、主にアルバイトで生計を立てている方のことを指します。一方、第二新卒は最終学歴から1社以上で3年未満の就労経験がある方のことを指します。

フリーターを第二新卒として扱うかどうかは、企業によって異なります。正社員としての就労経験を重視する場合は第二新卒に当てはまらず、就労経験の有無のみで判断する場合は第二新卒として扱われます。

フリーターの年齢は、厚生労働省が15〜34歳と定義しています。第二新卒は最終学歴の修了から約3年以内とされているため、フリーターの中には第二新卒に該当する方もいます。

参考:厚生労働省「未就職卒業者数の推移

第二新卒のメリット

第二新卒のメリットは、未経験や異業種にも転職しやすいことです。第二新卒は短くて数ヶ月、長くても3年以内で転職を行います。社会人の基礎的なビジネスマナーを身につけ、これから独り立ちしていくタイミングです。

社会人として若手のためまだまだ成長意欲・学習意欲が高く、新しいことをどんどん吸収します。未経験や異業種で成長する伸び代があるので、1社目と別の業界や職種で経験を積みたいと考えた場合、行きたい業界に転職しやすいのは大きなメリットです。

第二新卒のデメリット

第二新卒のデメリットは、ある程度の仕事はできるはずと思われやすいことです。例えば、メールのやり取りや電話対応、アポの取り方など基本的なビジネススキルのことを指します。数ヶ月であれ基本的なビジネスマナーやスキルは1社目で教育されることがほとんどなので、そうしたスキルが身に付いていないと転職後の仕事がやりにくくなります。

また、すぐに転職されてしまうのではないかと思われやすいのもデメリットです。特に、1社目の会社に就職してから数ヶ月で転職活動を行っている場合は、自社も短期間で退職してしまうのではないかと判断されてしまいます。

面接時には、短期間で転職活動を行っている納得感のある理由や次の会社は長く勤めたいと考えていることなどを必ず説明しましょう。

第二新卒の転職で成功するためのポイント

第二新卒は市場価値の高い人材と言われています。最低限の社会人経験があるので教育の手間が少なく済む上、社風にも馴染みやすいからです。しかし、第二新卒だからといって転職がうまくいくとは限りません。成功するためのポイントを押さえてことが大切です。

キャリアプランを考える

第二新卒の面接ではキャリアプランについての質問は必ずあると思っておきましょう。これから先どんな企業に就職して、どんな仕事がしたいのか。その目標が現実離れしていないか、現実的な目標であればどのような達成プランが考えられるのか。意欲だけでなく行動に移すまでを想像してキャリアプランを組み立てます。

キャリアプランを考えておけば、将来について真面目に考えている印象を与えられて面接で有利。行動や企業の選び方に一貫性が持てるので、企業側も退職されるリスクが少ないと判断しやすくなります。

関連記事:就職面接で使用できるキャリアプランの12例文を紹介

退職から転職までのプランを練る

退職から転職まで期間が空いてしまう場合、その時間で何をするのかプランを決めておきましょう。退職から転職まで期間が空くケースでは、主に2つのパターンが考えられます。

1つ目は、退職してから転職活動を行う場合です。転職活動に集中しやすくなるものの、経済面や転職先が見つかるかどうかの不安を感じやすいため、転職活動の期間をあらかじめ決めて取り組むことが大切です。いつまでに何を終わらせ、何社程度の面接を受けるのか、日々のタスクを決めてしまうと迷うことなく行動に移しやすくなります。

2つ目は、内定が取れたので退職したが、入社まで時間があるケースです。旅行に行ったり、ゆっくり休んだりする時間の使い方が一般的ですが、第二新卒の場合はあまり好意的に受け取られない可能性があります。入社後すぐに活躍できるよう、転職先の業界について調べたり勉強をしたりして過ごすのがおすすめです。

自己分析を行う

基本的には新卒の就職活動時に行う自己分析ですが、第二新卒で転職する場合にも同じくらい自己分析を徹底することが大切だと言われています。

転職後のミスマッチを防いだり、キャリアプランを見直したりするのに効果的な他、書類選考や面接をスムーズに進めるための対策にも有効です。

新卒の就職活動時とは違い、第二新卒の自己分析は必ず社会人経験を踏まえて考えましょう。「なぜ転職したいのか」「働いてみてわかった強み・弱み」「将来何がやりたいのか」などを自己分析するのが基本です。その際は、客観的な意見を取り入れることも忘れないでください。

転職時の想定質問に回答を作っておく

第二新卒の転職活動において面接で聞かれる質問はいくつか想定できます。必ず事前に回答を練っておきましょう。

自己PRや転職・志望理由はもちろんのこと、1社目で取り組んだ仕事の内容や大変だったこと、希望している職種や業界についても聞かれるのが一般的です。回答によってはさらに深堀するような質問をされることもあるので、そこも想定して回答を作るのがおすすめです。

回答は全て結論ファーストを意識し、要点を押さえて簡潔に答えることも大切です。

ESや履歴書などの完成度を高くする

第二新卒の転職では、ESや履歴書の完成度を高めることで内定をもらいやすくなります。社会人経験があるからこその内容を記載するように心がけましょう。

例えば、在籍期間中に取り組んだ業務を全て書き出し、その中でも評価されたことや自分が工夫して取り組んだことをピックアップします。なぜ評価されたのか、こだわりを持って業務を行えたのかなど、理由や背景も言語化します。

アピールしたいポイントは「◯◯スキル」「仕事への熱意」などと項目に分けて、PR文を書きましょう。抽象的ではなく、具体的であることを意識してみてください。

第二新卒は「新卒採用」ではなく「中途採用」で応募しよう

本記事のまとめ
  • 第二新卒は最終学歴から就労して3年以内の人材のこと
  • 第二新卒で転職する人はそこそこ多い
  • 第二新卒は採用されやすい傾向にあるが、自己分析や面接対策は必須

第二新卒という名前から、自分は新卒採用枠だと思ってしまう方は少なくありません。新卒とは在学中に就職活動をし、卒業後に社会人になる人のことを指します。そのため第二新卒は「中途採用」の枠で応募することになります。

転職活動をする際には、「第二新卒可」「第二新卒含む」などの条件で募集をかけている企業をチェックして、自分のキャリアプランに合った会社に応募しましょう。

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