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データサイエンティストに役立つ資格8選と、未経験から転職する方法

U-NOTE編集部

2023/08/31(最終更新日:2023/09/12)


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データサイエンティストには幅広い分野のスキルと知識が、高いレベルで求められます。知識を効率よく身につけるためにも、自らの力量を示すためにも、資格は役立つでしょう。

本記事では、データサイエンティストに役立つ8つの資格と求められるスキル、資格取得のメリットを紹介します。未経験からデータサイエンティストを目指すうえで学ぶべきこと、キャリアプランもお伝えします。

本記事のまとめ
  • データサイエンティストに役立つ8つの資格
  • データサイエンティストに求められるスキル
  • 資格取得の意義と、未経験からデータサイエンティストになる方法

 

データサイエンティストに役立つ資格8選

さっそくデータサイエンティストに役立つ資格を8つ紹介します。自らのレベルや身につけたい知識・スキルに合った資格を探してみましょう。

 

データサイエンティスト検定

データ支援ティスト検定は、一般社団法人データサイエンティスト協会が実施する検定です。データサイエンティストに求められる「データサイエンス力」「データエンジニアリング力」「ビジネス力」のレベルや知識を証明します。

検定の「リテラシーレベル」ではこれらの力について、見習いレベルの実務能力や知識があることを証明します。これから勉強をはじめるという人、ひとまずの腕試しがしたい人にはピッタリの検定でしょう。

>>データサイエンティスト検定 公式サイト

 

ORACLE MASTER

ORACLE MASTERはデータベース系のソフトウェアの開発・提供を行うOracle(アメリカ)による資格で、同社のシステム「Oracle Database」の管理スキルを証明します。

Oracleは世界的に有名な企業であり、ORACLE MASTERも28万人を超えるエンジニアが受験し取得している資格です。

資格勉強を通してデータベース技術者としてのスキルを体系的に身につけられること、世界的に信頼された企業の資格であるため実力を客観的に証明できることなど、メリットの多い資格といえます。

>>ORACLE MASTER 公式サイト

 

OSS-DB技術者認定試験

OSS-DB技術者認定試験は、オープンソースデータベースに関するスキルと知識を証明する資格です。商用データベースとの連携に強みがあり、エンタープライズ・システムでも多く活用される「PostgreSQL」を基準とした、実用性の高い資格です。

試験の難易度は2段階で、データベースシステムの設計・開発・導入・運用ができることを示す「Silver」、大規模データベースシステムの改善・運用管理・コンサルティングができることを示す「Gold」があります。

まずはSilverを取得しプレイヤーとして活躍した後、キャリアアップのためにGoldの資格勉強に取り組むといいでしょう。

>>OSS-DB技術者認定試験 公式サイト

 

統計検定

統計検定は、統計に関する知識や活用力を評価する試験です。総務省や内閣府、厚生労働省などの公的機関が後援する全国統一試験で、自らのスキルを証明するための強力な武器となるでしょう。

検定は「1級、準1級~4級」の5段階の難易度に加え、「統計調査士」「データサイエンス基礎・発展」など、いくつかの種類に分かれています。身につけたい知識や専門領域、データサイエンティストとしてのレベルに応じて、受験資格を細かく選べるのもメリットです。

>>統計検定 公式サイト

 

データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験はその名の通り、データベースシステムに関する高いスキルを有することを証明する資格です。高品質なデータベースを企画し、要件定義から開発・運用・保守までができることを証明します。

データベースシステムはデータサイエンスに欠かせないものです。データの分析・活用だけでなく、高度なシステムの開発ができることが証明できれば、特にフリーのデータサイエンティストとしての仕事を請け負いやすくなるでしょう。

>>データベーススペシャリスト試験 公式サイト

 

Python3エンジニア認定試験

Python3エンジニア認定試験は、汎用プログラミング言語Pythonの知識レベルを評価する資格です。

Pythonはデータサイエンスに欠かせない機械学習に必須ともいうべきプログラミング言語です。Pythonに関する高度なスキルを身につけること、証明することには大きなメリットがあります。

試験は3種類で、「認定基礎試験」「認定実践試験」に加えて「認定データ分析試験」があります。自らのレベルや目的に合った試験を選び、人材としての価値を高めましょう。

>>Python3エンジニア認定試験 公式サイト

 

G検定

G検定はディープラーニングの基礎知識があること、適切な活用方針を決めて事業に活用できることを示す資格です。人工知能とそれをめぐる動向、問題点、ディープラーニングの概要や手法など、データサイエンティストに欠かせない広範な知識が身につけられます。

>>G検定 公式サイト

 

E資格

E資格はディープラーニングの理論を理解していること、適切な手法を選び実装できることを示す資格です。応用数学や機械学習、深層学習について深い知識を身につけられます。データサイエンティストとしての業務の効率、分析の精度を高めたい人にピッタリでしょう。

>>E資格 公式サイト

 

データサイエンティストに求められるスキル

データサイエンティストにはさまざまなスキルが求められます。どんなスキルが必要なのか、3種類のスキルを紹介します。

データサイエンティストに求められるスキル

データサイエンスに関するスキル

データエンジニアリングに関するスキル

一般的なビジネススキル

 

データサイエンスに関するスキル

データサイエンティストはデータサイエンスに携わる専門職です。そのため、データサイエンスに関するスキルが高いレベルで求められます。

データサイエンスとは、ビッグデータを分析し、組織や社会の課題解決のために役立てることです。膨大なデータに隠された因果関係や傾向を見つけ、ただのデータを価値ある経営資産(情報)へと代えることが、データサイエンティストの仕事です。

そのためのスキルとして統計学や数学、ITなどに関する知識・経験が求められます。

データから洞察を得たり、何のためにデータ分析をするのかを決めたりすることも、データサイエンティストの仕事です。これらの仕事は経営やビジネス、マーケティングの知識がなくては難しいでしょう。

このような洞察に必要な知識、社会や市場に広くアンテナを張る情報感度も、データサイエンティストとしての素養といえます。

 

データエンジニアリングに関するスキル

データエンジニアリングとは、データの管理や処理をすること、データベースを扱うことです。

データサイエンティストはデータベースの開発や管理・運用に携わることもあります。また、分析ができるようにデータを適切に処理するには、データエンジニアリングの知識が欠かせません。

具体的にはPythonやRなどのプログラミング言語、セキュリティに関する知識などが求められます。

 

一般的なビジネススキル

データの処理や分析だけがデータサイエンティストの仕事ではありません。

「このデータを分析することで、組織の環境改善や課題解決につながるのではないか」という仮説を立て、何のためにどんなデータを分析するのかという目的を決めるのもデータサイエンティストの仕事です。

データを分析したら、そこから何がわかったのかをレポートにまとめ、データ活用の立案・提案をしなければなりません。

これらの仕事をスムーズにこなすには、課題を見つける力や人に物事をわかりやすく伝える力、提案を通すプレゼン力などが必要です。

このような一般的なビジネススキルも、データサイエンティストに欠かせないものです。

 

データサイエンティストが資格を取得する3つのメリット

データサイエンティストになるための決まった資格はありません。エンジニアやプログラマーなどと同じように、データサイエンティストも実務経験が重視される仕事であるため、「資格さえあればいい」というわけでもありません。

しかし、資格勉強や資格取得には意義があります。データサイエンティストが資格を取得する3つのメリットを紹介します。

データサイエンティストが資格を取得する3つのメリット

  • メリット1.資格勉強を通してスキルを体系的に身に付けられる
  • メリット2.資格試験を通して自らを客観視できる
  • メリット3.資格取得により自らのスキルを示せる

 

メリット1.資格勉強を通してスキルを体系的に身に付けられる

特に未経験からデータサイエンティストを目指す場合や、新しい分野の知識を身につけたい場合、資格勉強を通して体系的にスキルと知識を身につけられます。

もちろん、独学でもそれなりの成果を出せる人はいるでしょう。しかし、知識が少ない状態では何をどう勉強すればいいのかということから調べなくてはなりません。

スクールや大学に通う選択肢もありますが、これには時間もお金もかかります。

そこで役立つのが資格勉強です。資格や検定は出題範囲や難易度が細かく分かれており、資格勉強のための参考書が公開されているものも多いです。

どんなスキル・知識を身につけたいかを軸に資格を選び、参考書を使って学ぶことで、必要な知識を効率よく身につけられるでしょう。

 

メリット2.資格試験を通して自らを客観視できる

資格試験を受けることは、自らのレベルを客観視するために役立ちます。先述の通り、資格試験には難易度により等級が分かれているものも多いです。初級・中級・上級と試験をクリアしていくことで、自らの成長も実感しやすくなるでしょう。

各資格は出題範囲が決まっており、分野ごとに分かれてはいますが、その中にはいくつかの「小分野」ともいうべきものがあります。

たとえばデータサイエンティスト検定は、データサイエンティストとしての総合力を測る検定ですが、出題分野が「データサイエンス力」「データエンジニアリング力」「ビジネス力」に分かれています。

検定を通して自分の得意分野や弱点がわかれば、足りない知識をより効率よく身につけていけるでしょう。

 

メリット3.資格取得により自らのスキルを示せる

データサイエンティストとしての腕前を、面接や営業の場で示すのは難しいです。データサイエンスには広範な分野の知識が求められるうえ、データサイエンティストの仕事は「無形」だからです。

資格があれば、どんな分野のスキルと知識を、どの程度のレベルで持っているのかをわかりやすく示せます。客観的な評価である資格を示すことで、転職活動やフリーランスの営業活動を有利に進められるでしょう。

 

未経験からデータサイエンティストになれるのか?キャリアプランと学ぶべきこと

データサイエンティストは実務経験や実績が重視される職業であり、そのため未経験から目指すハードルは高いです。

しかし不可能ではありません。未経験からデータサイエンティストを目指すにはどうしたらいいのか、キャリアプランと学ぶべきことを紹介します。

 

まずは周辺職種への転職を目指す

未経験からいきなりデータサイエンティストになるのは難しいです。まずは周辺職種への転職を目指すといいでしょう。

データサイエンティストはデータの分析や活用をしたり、データベースを扱ったりする仕事です。

たとえばマーケターのような仕事もデータの分析・活用に携わりますし、プログラマやエンジニアとしてキャリアアップし、少しずつデータサイエンティストに近づいていくこともできます。

エンジニア・プログラマからデータサイエンティストを目指す場合、PythonやRなどの機械学習に関する言語を専門にするといいでしょう。

 

数学・統計について学ぶ

データサイエンスとは要するに、データを使って統計を行い、その傾向や隠された意味を見つけ出すことです。そのため、数学や統計などはデータサイエンティストになるための基礎といえます。

これらの知識を身につけておくことで、データサイエンスへの理解も早く、深くなるでしょう。

 

AI・機械学習に役立つプログラミング言語と学ぶ

データサイエンティストは膨大かつ複雑なデータを扱います。そのままの状態のデータでは分析が難しいことも多く、データの処理が必要です。

この処理をすべて手動でしていては途方もない時間がかかります。AIや機械学習などのテクノロジーを活用し、作業の自動化・効率化をしなければなりません。

AI・機械学習の知識はもちろん、それに役立つプログラミング言語も学んでおきましょう。

 

未経験からデータサイエンティストを目指すなら資格はほぼ必須

本記事のまとめ
  • データサイエンティストには広範なスキルと知識が求められる
  • 知識を体系的に身につけるうえで、資格勉強が役に立つ
  • 未経験からデータサイエンティストを目指すなら、周辺職種からのキャリアアップを

データサイエンティストには「データサイエンス力」「データエンジニアリング力」「一般的なビジネススキル」などさまざまなスキルが求められます。

これらのスキルと知識を体系的に身につけるために、資格勉強が役立つでしょう。資格試験を通して、どの分野の知識が足りないのかを確認することもできます。

特に未経験からデータサイエンティストを目指す場合、資格はほぼ必須と考えた方がいいでしょう。資格勉強を通して必要な知識を効率よく身につけられますし、実績も実務経験もない状態では、資格が自らのスキルを証明する唯一の武器になるからです。

本記事を参考に、挑戦する資格試験を検討し、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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