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福岡工業大学がメタバースを授業に導入 学生の主体的な参加と学習効果向上に期待

IKKI

2023/07/13(最終更新日:2023/07/13)


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福岡工業大学の赤木研究室は、クロスリアリティ技術(※)を活用したメタバースを授業に導入する取り組みを始めました。この取り組みでは、学生が自分のアバターとして現れ、クロスリアリティ空間(XR空間)内で講義を受けたり、プレゼンテーションを行ったりすることができます。

クロスリアリティ技術:現実世界と仮想世界を融合し、新しい体験を創造する技術。「VR(仮想現実)」「AR(拡張現実)」「MR(複合現実)」などの先端技術をまとめてこう呼ぶ。

授業への主体的な参加にも期待

赤木研究室は、民間の非営利団体MPUF(Microsoft Project Users Forum)の枷場博文氏らと共同研究を行い、メタバースが学生の学びに与えるプラスの影響を実証します。アバターを通じて自由に行動できる空間では、より主体的な授業への参加を促す効果が期待されるそうです。また、学生たちの関心や意欲の度合いも行動データから詳しく把握できるため、指導にも役立てられる可能性もあります。

赤木研究室では、「Akagi Lab」というメタバース上の交流空間を制作しています。

参加者は自分でデザインしたアバターを使ってアメリカの町並みや宇宙空間などに近い空間で行動できるほか、ミクロサイズになった感覚で生物の細胞内部を体感できる「細胞空間」に入ることも可能です。生命環境化学科の1年生の必修科目「生命環境基礎」でも一部を紹介し、学生が体験する予定です。

メタバースを通じたアクティブな学習環境を実現

メタバースでは現実空間に近いコミュニケーションが可能です。アバター間の会話は距離に応じて音量が変化し、グループディスカッションも行えます。また、リアクションの表現やレーザーポインターの使用、空間内へのメモの貼り付けなども可能です。

気軽にコミュニケーションを図れるメリットも

メタバース授業に参加した学生からは、「アバターが身体性を持つことで映像よりも温かみを感じた」「メタバースを使うことで話しやすくなり、学会で気軽にコミュニケーションができる」といった感想があがっています。

赤木研究室では、情報システム工学科の田村研究室との協力で、脳科学の観点からもメタバースでの学習が学生に与える効果を調査しています。脳波を計測し、脳の働きを客観的に評価することで、メタバースでの学びが学生に与える影響を分析しているそうです。

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000047155.html

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