パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda」は、2023年下半期の転職市場について、新型コロナウイルス感染症禍からの経済回復やDX(デジタルトランスフォーメーション)のニーズ拡大などを背景に活況が見込まれるとの予測を発表しました。賃上げや働き方改革の推進なども活性化に寄与する見通しで、「ベテラン・若手ともに転職のチャンスがあるでしょう」とdodaは指摘。では、その活況が見込まれる2023年下半期の転職市場のトレンドとは―。
全15の業界・職種で増加と予測
2023年下半期の求人は、今回の予想対象となった全15の業界・職種で増加と予測。求人増の背景には、主にコロナ禍からの経済回復が大きく寄与する見込みがあるといいます。
現在、すでに外食や旅行・冠婚葬祭などのサービス業でも回復の兆しが見られつつあるほか、コロナ禍で採用を中断していた企業も再び採用活動を始め、転職市場全体で求人が活性化しているそうです。
業種別でみると、デジタル技術を駆使してビジネスモデルを変革していくDX推進へのニーズの高まりから、IT・通信業界の求人が引き続き拡大しているとのこと。
国の進める働き方改革で、4月から時間外労働の上限規制が始まった建築・土木業界をはじめ、EV(電気自動車)関連の生産体制強化が求められている化学・素材業界、新卒から中途採用への人材戦略を見直す動きのある食品業界など、各業界で求人増加につながる要因があることも挙げています。
ベテラン・若手ともに転職チャンス
また、ベテラン・若手ともに転職のチャンスがあるといいます。若手のニーズが高まっている理由には、少子高齢化や、若手ほど転職する人の割合が高い傾向があるという構造的な要因で、企業は将来を担う人材を育成するために若手の採用を強化しているためだそうです。
また、新卒採用市場の競争激化によって、第二新卒採用を行う企業の増加もあり、そうした企業においては「未経験からの転職も可能な職種があり、チャンスが広がっている」としています。
2023年下半期の3つのトレンド
2023年下半期の転職市場のトレンドとして、3つの項目を上げています。
1つ目が、「賃上げ(ベースアップ)に踏み切る企業が増加。求人の好条件化が進む」ことです。物価高の影響を受けて賃上げの動きが拡大しており、基本給や手当の増額など見直しが進んでいるそうで、求人の好条件化が見込まれるとのことです。
2つ目が、「アフターコロナで自分に合った就業スタイルを選びやすく」です。コロナ禍を経て、働き方の多様化が進み、リモートワークの継続など柔軟に対応する企業も増えています。そうしたことから「自らに合った就業スタイルを取る企業を、より選択しやすくなる」といいます。
最後が、「社員定着率の向上を目指し、就業環境の改善が加速」です。売り手市場に伴い、企業間での人材獲得競争が激化しており、採用に力を注ぐだけでなく、社員の定着率向上(離職防止)を図る動きも活発化しているそうです。そのため、「転職希望者は今以上に自分に合った企業を探しやすくなる」とdodaは推測しています。
<参照元>
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000337.000016455.html
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