HOMEビジネス 産業医に話すと健康リスクが会社にバレる? すこやかに働くために重要な産業医について解説

産業医に話すと健康リスクが会社にバレる? すこやかに働くために重要な産業医について解説

服部真由子

2023/07/12(最終更新日:2023/07/12)


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2023年45月にかけて「健康経営と産業医の活用・選任に関する市場調査」として、各企業の産業医・産業保健に関連する業務担当者ら2075人を対象にインターネット調査が行われました。この調査は、企業に産業医を紹介するサポート事業をおこなうエムスリーキャリア株式会社が実施しました。調査結果などから、産業医とはどのような‟お医者さん”なのかを紹介していきます。

産業医とは?

産業医とは、労働者が健康で快適な作業環境のもとで働くために、専門的立場から指導・助言をする医師のこと。クリニックや病院で、病気のときに診断や治療をおこなう臨床医とは異なります。医師免許を持っていることにくわえて厚生労働省がさだめる要件を満たすために産業医研修などを受講したスペシャリスト。また、常に50人以上の従業員を雇用する事業所・企業には、労働安全衛生法で産業医の選任および労働基準監督署への届け出が義務付けられています。

職場での健康診断などの結果にもとづいてすすめられる「産業医面談」は、従業員が心身ともに健康にはたらくためにおこなわれ、産業医は公平な立場から企業・従業員それぞれへ改善のアドバイスをする役割があります。

厚生労働省|資料:中小事業者の為に産業医ができること

産業医との関係に満足していない企業も

およそ8割の企業担当者は、産業医との関係に満足していると回答しています。一方で、産業医の活用については「最低限のことしかやってくれない(32.8%)」「何をお願いしてよいかわからない(28.1%)」と課題を感じているようです。この調査を行ったエムスリーキャリアは産業医に気軽に相談できる関係性を作れていないことを示す回答結果であり、産業医の活用、コミュニケーションに課題があると指摘しています。

産業医面談を受けると健康リスクが会社にバレる?

産業医の活用、コミュニケーションに課題があることは、産業医を選ぶ企業担当者だけではなく、労働者であるわたしたちにも原因があるかもしれません。たとえば、ストレスチェックや健康診断などの結果で面談を会社からすすめられたとき、とくにご自身で職場環境などを理由に心身の不調を感じるとき、健康リスクを会社に知られたくない……とつい面談を避けてしまうことはありませんか?

しかし、産業医は企業と労働者にとって中立であることにくわえて「労働者の同意がない限り、労働者の健康管理情報を上司および企業側に伝えてはならない」という守秘義務が労働安全衛生法第105条によって規定されています。すこやかに仕事ができるよう、産業医制度を活用してみてはいかがでしょうか。

厚生労働省|資料:中小事業者の為に産業医ができること

エムスリーキャリア株式会社|コラム:従業員が産業医の面談を拒否した場合はどうする?

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000042.000012413.html

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