ブランド創設者であるフランス人のトマ・ジャコブ氏がデザインを担当、生地の裁断からプリント・縫製までを、ペルーの刑務所で服役中の受刑者らが行うファッションブランド「Pietà(ピエタ)」をご存じでしょうか。
同ブランドと販売委託契約を結ぶ特例認定NPO法人コンフロントワールドが、同ブランドの活動理念と魅力を日本で広めるためにクラウドファンディングを実施しています。
刑務所内の工房で生産、貧困・犯罪の悪循環を断つ
Pietà(ピエタ)は、リマの刑務所を訪れたトマ・ジャコブさんが囚人たちの「何かしたい」「働きたい」という声を聞き、刑務所に洋裁の作業場を設置する許可を求め、立ち上げたファッションブランド。ペルーの首都リマにある3か所の刑務所内の工房で全ての製造行程を完結させており、ペルーの国章や国旗、ペルー人であることの誇りを表すラマなどをモチーフにした独創的なデザインがあしらわれています。
囚人たちはPietàを通じてミシン、プリント、裁縫などの技術を身につけられるため、刑期を終えた後の再雇用につなげることが可能です。また、刑務所にいながら塀の外で働く場合に近い水準の賃金を得られるため、服役中にPietàで得た給料を家族に送金することもできます。受刑者とその家族が貧困、排除、そして犯罪の悪循環に陥らないよう、セーフティーネットとしての役割が期待できる取り組みです。
ペルーの綿産業も同時に支援
ペルーは古くから上質なコットンの産地ですが、近年同国の綿産業はより安価で効率の良い穀物生産に置き換わりつつあるとのこと。そんなペルーの綿産業を守るため、Pietàの製品ではペルーの山岳地帯でのみ生産されるタンギス綿という在来品種のコットンだけを使用しました。なめらかな肌触りが特徴となっています。
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000053098.html
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