国内外で大きなシェアを誇るコピーやプリンターなどのOA機器メーカー・株式会社リコーが、インドを拠点に展開しているアパレル事業「RANGORIE(ランゴリー)」についてご存じでしょうか。
この取り組みはインドの農村部に住む女性の雇用創出を目的として、インドの色柄をあしらった現代的な素材・デザインが特徴のアパレルを生産販売するというもの。同社の、社内・外の起業家とスタートアップを支援する事業共創プログラム「TRIBUS」からうまれました。
縫製技術を学んだ現地女性グループと工房を構えての協業
インドの農村部では、女性の社会的地位が劣位のままに置かれている現状があります。就労機会を得るために縫製技術を学ぶ女性たちが多くいる一方で、営業力やブランド力が十分でなく、受注に至ることが少ないという課題があるようです。RANGORIEは、縫製技術やモチベーションの水準が特に高い女性たちのグループを生産パートナーに起用。縫製工房を立ち上げ、オリジナル商品の製造・販売を進めています。
インド国内での販売が新型コロナで困難に……
RANGORIEは、当初インド国内で販売する下着ブランドとしてスタートしました。2020年にムンバイでのテスト販売が成功した直後、新型コロナウィルス感染症の拡大により現地での販売が困難に。しかし、インドでの生産活動と並行して日本国内でも生産販売を行ったことで、コロナ禍においても事業を絶やすことはありませんでした。
世界的な行動規制の緩和を受けて23年4月には、海外販路を開拓するために香港で行われたアジア最大級のファッショントレードショー「ファッション・インスタイル」に参加。6月に登場する「Varanasi (バラナシ)」コレクションの約半数は、22年11月から本格稼働を開始したインドの工房で生産した商品です。
インド製・日本製が混在する新コレクション
日本生産に切り替えたことで、インド国内のロックダウンを乗り越えたRANGORIEの新コレクションは、インド製・日本製がそれぞれラインアップされています。スポーツウェアを普段着に取り入れるファッション・トレンド‟アスレジャー”(※)は日本でもこの数年で浸透しました。カラフルで個性豊かなエスニックなプリント・テキスタイルが機能性と共存するRANGORIEは、ジムや街で注目を集めそうです。
また、インド製アイテムにはフィットしすぎないゆったりとしたものがあり、これまで身体のラインを強調しすぎてちょっと恥ずかしい……とフィットネス・ウェアを敬遠していた方も手に取りやすいデザインです。
※「アスレチック/Athletic(運動)」と「レジャー/Leisure(余暇)」を組み合わせた造語
プリント・テキスタイルデザインは種井小百合さん
インドの聖なる河「ガンガー(ガンジス河)」、インドで最も親しまれている花「マリーゴールド」(画像)などのオリジナル・プリントはファッション・デザイナーの種井小百合さんによるもの。種井さんは、パリでJean-Paul Gaultierのテキスタイル・デザインを担当していた経歴を持つ日本人女性です。
RANGORIEオンラインストア:https://rangorie.ricoh/
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000131.000043114.html
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000108.000043114.html
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