ギークス株式会社は、案件を探すITフリーランス1人に対して、企業案件が何件あるかを算出した「ITフリーランス案件倍率レポート」を発表しました。
2023年1月から3月の案件倍率は、1月:13.25倍、2月:9.33倍、3月:10.66倍と高水準で推移。四半期累計では10.83倍となりました。IT人材の確保は困難な状況が続いています。
また、案件数については、前年度と比較して1月:92%、2月:127%、3月:124%と増加傾向です。成約の中には、居住地に関係なく地域を超えたフルリモートワークでの参画を受け入れる「クロスマッチング」が、前四半期と比較して132%増加しており、全国的に広がっています。
2023年1~3月における「案件」のトレンド
案件の内訳としては、システム開発案件やフィンテック領域における電子決済案件の引き合いが増え続けている他、医療分野のDX化を推進するための案件なども増加。
なお、この四半期におけるITフリーランスの新規登録者数は、前年同期比で163%アップしています。同社は、ギークスに登録しているITフリーランスからのリファラルや、交通広告などによるサービス認知の向上が主な要因として挙げています。
「案件数は5月以降徐々に増加か」2023年4~6月のトレンド
案件数については、4月は横ばいで推移し、5月からは7月以降の人材確保に向けた動きの活発化で増加する見込みとのこと。
案件内容としては、引き続きフィンテックやヘルスケア分野の案件が堅調に推移。また、2023年10月に施行されるインボイス制度に伴ってシステム開発や改修に関連する案件、コロナ禍が収束して旅行やレジャーに関連するアプリ・サービスの案件の増加が期待されているそうです。
案件を探すITフリーランスに関しては、4月は横ばい、5月以降は徐々に増加する見込みです。IT人材の不足感は継続して高く、激しい人材確保競争が発生。
同社は、発注企業側の採用戦略としては、「クロスマッチング」を例としたITフリーランスが要望する多様な働き方を受け入れることや、募集範囲を全国に広げることが、最適かつ早期のマッチングへの足がかりであると指摘しています。
ITフリーランス市場にこれから求められる人材とは
ギークスによると、現在のITフリーランス市場では、特定のスキルに特化したスペシャリストよりも、複数のプログラミング言語に精通し、技術力はもちろんのこと、課題の要点を理解し、自発的に解決に向けて柔軟に対応できる人材が求められる傾向にあります。
また、トレンド技術に限らず、システム開発・設計において、上流工程から対応できる人材や、リモートワークの環境下においてもコミュニケーション能力が高い人材も、市場での人気をより多く集めているとのこと。
スキルニーズに関しては、依然として「JavaScript」「PHP」の需要が高く、さらに「TypeScript」などのオブジェクト指向言語の案件も増えているそうです。
<参照>
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000227.000000486.html
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