“フリーグスカム”、“フライトシェイム”、“飛び恥”という言葉をご存じでしょうか。これらは、化石燃料が主流で、他の輸送手段と比較してCO2(二酸化炭素)排出量が多い飛行機に搭乗することに対しての罪悪感を示す言葉です。
このような言葉が生まれたように、世界中で脱炭素社会の実現に向けての機運が高まりをみせています。中でもSAF(サフ、持続可能な航空燃料の意味)は、化石由来燃料に代わる燃料として注目を集め、海外を中心にすでにSAFの生産、各エアラインの導入が進んでいます。
また、アメリカ合衆国は、2050年までに軍事・民間を含む航空部門で使用される燃料を、全てSAFに置き換える目標を掲げています。(2021年9月、ホワイトハウスが発表)
ここ、日本では企業だけではなく“個人”も直接関わることで、環境意識を高められるプロジェクト「Fry to Fly Project」が2023年4月17日、始動しました。
国内資源循環による脱炭素社会実現に向けたプロジェクトとして、日揮ホールディングスの呼びかけにコスモ石油、JALグループら29の企業・自治体・団体が賛同しています。
SAF(Sustainable Aviation Fuel)とは?
SAFとは、主に廃食油(てんぷらや揚げ物などで食用油として使用された後の油)、排ガスなどを原料として精製されたバイオジェット燃料のこと。従来の化石由来燃料と同じく、燃焼すればCO2と水蒸気になりますが、原材料の生産・収集から、製造、燃焼までのサイクルでCO2排出量を約80%削減できる再生可能エネルギーです。
また、従来の燃料と同様に取り扱いできるため、飛行機のエンジンや機体、燃料タンクやインフラ設備をあらたに開発する必要がありません。
Fry to Fly Project
日揮ホールディングスが中心となって発足した「Fry to Fly Project」は、家庭や店舗、商業施設で発生する廃食用油を回収し、原料としてSAFを精製するプロジェクト。
現在、家庭や小売店の廃食用油の多くは廃棄されています。また、資源として回収された廃食用油は年間10万トン以上(※)が国外に輸出されている現状を踏まえて、より多くの廃油を資源として集めることで、国内でのSAFの製造・流通、利用を促進するためのアクションです。
(※)日揮ホールディングス株式会社「Fry to Fly Project」プロジェクトページより
賛同・参加企業/団体
2023年4月17日時点でのFry to Fly Project参加メンバーは、以下の通りです。
(入会日順)
株式会社レボインターナショナル、大和リゾート株式会社、一般社団法人 南房総市観光協会、関西エアポート株式会社、さかいSDGs推進プラットフォーム、アサヒユウアス株式会社、株式会社ジーエスエフ、日清医療食品株式会社、日揮ホールディングス株式会社、合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY、日本郵政株式会社、株式会社のらや、横浜市役所、日本航空株式会社、一般社団法人 横浜みなとみらい21、ホテル日航つくば(株式会社筑波学園ホテル)、日清食品ホールディングス株式会社、株式会社横浜銀行、株式会社トリドールホールディングス、日本通運株式会社、三菱地所株式会社、株式会社ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツ、コスモ石油株式会社、ボーイングジャパン株式会社、堺市、全日本空輸株式会社、株式会社三井住友銀行、株式会社コロワイド、株式会社FOOD & LIFE COMPANIES
国内資源循環による脱炭素社会実現に向けたプロジェクト「Fry to Fly Project」を開始
国内資源循環による脱炭素社会実現に向けたプロジェクト「Fry to Fly Project」に参加いたしました
国内資源循環による脱炭素社会実現に向けたプロジェクト「FRY to FLY Project」に参画
米国ホワイトハウスは9月9日、2050年までに航空部門(軍事・非軍事双方を含む)で使用される燃料を、全て持続可能エネルギー由来の航空燃料(SAF)(注1)に置き換えるとする目標
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