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中学生のうちに読んでおきたい本29冊をジャンル別に紹介【ライフハック・教養・哲学・小説・マンガ】

U-NOTE編集部

2023/04/03(最終更新日:2023/08/27)


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中学生の多感な時期にたくさんのジャンルの本を読むことで、その後の人生を大きく変えることがあります。

本記事では、そんな中学生におすすめの本をジャンル別に紹介します。それぞれどんな本で、何が面白く、読むことで何が得られるのかを1冊ずつ丁寧に紹介していきます。自分用にもプレゼント用にもおすすめの29冊を厳選しました。

本記事の内容をざっくり説明
  • 中学生のうちに読んでおきたい5種類の本
  • 人生を豊かにする本の読み方
  • 中学生におすすめの本をジャンル別に紹介

 

中学生のうちに読んでおきたい5種類の本

中学生のうちにたくさんの本を読んでおくことで、その後の人生が豊かになるでしょう。

しかし、「勉強のために」「何か得よう」という意識があると、本を読むのが億劫になります。そんなことは気にせず、自分にとって面白い本を読みましょう。「本をたくさん読んだ」という経験そのものが、考える力や豊かな心を育んでくれるのです。

そうはいっても、どんな本を読めばいいのかわからないという人、いつもとは違うジャンルを読んでみたい人も多いでしょう。我が子や親戚に本をプレゼントしたいが、何が良いかわからないという大人もいるかもしれません。

まずは、中学生のうちに読んでおきたい5種類の本を紹介します。これらの本をバランスよく読むことで、より一層、考え方は深まり心も豊かになっていくはずです。

ライフハック

ライフハックは人間関係や普段の生活・勉強に役立つ知恵を授けてくれる本です。大人になってから読む人が多いですが、中学生活に役立つ本、人生の早い段階で読んでおきたい本もあります。

教養

教養系の本では歴史や社会、人としての在り方などについて学べます。教養を深めることで価値観が広がり、人生がより豊かになるでしょう。

自分のやりたいことを見つけるためのヒントにもなるので、進路に迷っている中学生にもおすすめです。

哲学

哲学書を読むことは、考えを深めたり自分や世の中を見つめなおしたりするために役立ちます。難しそうなイメージがあるかもしれませんが、哲学の基本をわかりやすく解説した入門書も多いです。

小説

小説を読むことは、そこに描かれた人物たちの人生を追体験することです。大人の世界や、自分とは違う考え方をする人の頭の中を覗けるのが、小説を読む醍醐味です。

お気に入りの作品や主人公が見つかれば、彼らは心の中にいつまでも残るでしょう。日常のふとしたときに、「あの人ならどう考えるかな」「あの人はこんな風に感じていたのかな」と思えるような作品に出会えることもあります。

マンガ

マンガを馬鹿にする人や否定する大人もいるかもしれませんが、侮ってはいけません。マンガも小説と同じで、読むことで誰かの人生や考え方を追体験できます。活字に慣れていなくても気軽に読めるのも、マンガのいいところです。

 

中学生のうちに読んでおきたいライフハックの本3冊

中学生のうちに読んでおきたいライフハックの本を3冊紹介します。中学生活でも役立つ本、人生の早い段階で読んでおきたい本を厳選しました。

書く習慣

『書く習慣』は「人生なんて書くだけで変わる」という書き出しで始まる、書くことを好きになるための方法、人に伝わる文章を書く方法をまとめた本です。

著者は中学生の頃からブログを書き続け、現在はフリーライターやカメラマンとして活躍する、書くことによって人生を変えてきた人物です。

リモートワークやフリーランスとの協働、SNSでのコミュニケーションが当たり前になった現代で、書くスキルはより重要になりました。自分の想いや要点を文章できちんと伝えられる人が、これからの社会を生き抜いていける人です。

だからこそ、中学生のうちに書くことを習慣にし、慣れておくべきです。本書にかかれたことを実践すれば、ブログや日記、SNSなど、媒体にかかわらず書けるようになるでしょう。

>>書く習慣

夢をかなえるゾウ

『夢をかなえるゾウ』は「成功するにはどうしたらいいのか?」「そもそも成功とは何か?」をストーリー形式で教えてくれる本です。親世代にはテレビドラマを観ていたという人も多いでしょう。ドラマと同じで、笑えてタメになる本に仕上がっています。

本書が教えてくれるのは、いわゆる「マインドセット」です。中学生の頃はまだ成功や夢などあまり意識していないかもしれませんが、成功マインドは人生に役立ちます。頭も心もやわらかい中学生のうちに、本書で自然に身につけておくといいかもしれません。

>>夢をかなえるゾウ

嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え

『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』は口コミで広まり、今やAmazonで2万3,000超えのレビューでありながら星4.5を維持している超ベストセラーです(2023年3月時点)。

本書は人は自分らしく生きられるし、それこそが幸せへの近道だという「哲人(哲学をする人のこと)」、彼を論破しようとする「青年」の対話で進んでいきます。

中学生といえばクラスの中でもグループができ、人間関係が難しくなる年頃です。女子は特にそうでしょう。そんな中学生の人間関係の悩みを、心にスッと入ってくる哲人の言葉が解決してくれるかもしれません。

>>嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

中学生のうちに読んでおきたい教養の本8冊

中学生のうちに読んでおきたい教養の本を8冊紹介します。心を豊かにしてくれる本や、考え方を深めてくれる本を厳選しました。大人になる前に知っておくべきことが、これらの本には詰まっています。

アンネの日記

『アンネの日記』は裕福なドイツ系ユダヤ人の家庭に生まれながら、ナチスの迫害により15歳で亡くなったアンネ・フランクの日記です。ユネスコ世界記憶遺産に登録される世界的・歴史的な遺産ではありますが、ひとつの文学作品として純粋に楽しめるでしょう。

本書の「どんな不幸のなかにも美しいものが残っている。美しいもののことを考えれば、しあわせになれる」というくだりは特に胸を打ちます。中学生のうちに読み、心の中にずっとしまっておきたい言葉です。

>>アンネの日記

1リットルの涙難病と闘い続ける少女亜也の日記

『1リットルの涙難病と闘い続ける少女亜也の日記』は難病と闘い、最期まで懸命に生きた少女の日記です。親世代ではテレビドラマや、その主題歌の『粉雪(レミオレメン)』が心に残っている人も多いでしょう。

本書を読んで健康のありがたさ、自分なりに一所懸命に生きることの大切さが身に染みたという人は多いです。Amazonの上位レビューには著者の木藤亜也さんと同じ病名で入院し、本書を支えに病気と闘った方のレビューがあります。本書と併せてぜひお読みください。

>>1リットルの涙難病と闘い続ける少女亜也の日記

いのちのハードル―「1リットルの涙」母の手記

『いのちのハードル―「1リットルの涙」母の手記』は、先述の『1リットルの涙』の木藤亜也さんの母の手記を書籍化したものです。親の目線から亜也さんのことを記録に残し、自らの心の動きも赤裸々に綴っています。

テレビドラマ版を観ていた人の中には、今や親になっている人も多いでしょう。親子で読んでみるのもいいかもしれません。1リットルの涙と併せて読みたい一冊です。

>>いのちのハードル―「1リットルの涙」母の手記

“It(それ)”と呼ばれた子

『“It(それ)”と呼ばれた子』は虐待の様子を赤裸々に綴った、事実に基づいた記録です。著者はガスコンロで焼かれる、塩酸入り洗剤で掃除をさせられる、赤ん坊の汚物を食べさせられるといった、想像を絶する虐待の中で生き抜いてきました。

虐待とは何かを知っておくことは、親や将来親になるかもしれない人にとっての責任かもしれません。実際の虐待の様子を知ることで、「今まで気付かなかったけど、これも虐待なのか」と気付くこともあるでしょう。たとえば、相手のことを「It(それ、あれ)」と呼ぶこともそうです。

日本は虐待やDVに対する認識が甘い国です。読むのが多少辛いかもしれませんが、少しでも早くこのような本を読み、心の片隅に置いておくことをおすすめします。

>>“It(それ)”と呼ばれた子

自閉症の僕が跳びはねる理由

『自閉症の僕が跳びはねる理由』は自閉症の著者自らが「どうして目を見て話さないのですか?」「手のひらをひらひらさせるのはなぜですか?」といった50以上の質問に答えた本です。

理解されづらい、あるいは理解してもらえない行動の理由が、わかりやすい言葉で明確に綴られています。自閉症の方が周りにいない方でも、他者を理解することの難しさや大切さを知るために読んでおきたい一冊です。

>>自閉症の僕が跳びはねる理由

何のために「学ぶ」のか:〈中学生からの大学講義〉

『何のために「学ぶ」のか:〈中学生からの大学講義〉』はタイトルの通り、「何のために学ぶのか?」という問いに、7人の学びの達人が答える本です。

彼らの答えからは、「大切なのは知識ではなく、正解のない問いに直面したときに考え続けるための知恵である」ということがわかるでしょう。

勉強が楽しくなるための考え方、どうしたら努力できるようになるのかといったことも教えてくれます。

>>何のために「学ぶ」のか:〈中学生からの大学講義〉

13歳からの地政学: カイゾクとの地球儀航海

『13歳からの地政学: カイゾクとの地球儀航海』は地政学を通して、歴史問題の本質やニュースの裏側、国同士のかけひきなどが学べる本です。地政学とは、地理的条件を軸に国際政治や外交などを分析・考察する学問です。

本書は高校生・中学生の兄妹と年齢不詳の男「カイゾク」との会話を通して、ストーリー形式ですすんでいきます。「なぜドルは世界中で使われるのか」「なぜ過去のことが蒸し返されるのか」など、現実の歴史や国際問題を例にわかりやすく学べるでしょう。

>>13歳からの地政学: カイゾクとの地球儀航海

なつかしい時間

『なつかしい時間』は、詩人である長田弘さんの視点や考え方が綴られた本です。長田弘さんは自然の美しさや人の心に焦点をあてた詩や随筆を書き続けた有名作家です。

本書からは著者のあたたかな人生観、丁寧な生き方が見えてきます。モノと情報が溢れ、常に時間に追われる現代人が見失っているものを教えてくれる一冊です。

>>なつかしい時間

 

中学生のうちに読んでおきたい哲学書7冊

中学生のうちに読んでおきたい哲学書を7冊紹介します。哲学の基本や哲学的な考え方をわかりやすく教えてくれる本を厳選しました。最後に紹介する『ゴルギアス』は、本格的な哲学書を読みたいという人の、初めての一冊におすすめです。

14歳からの哲学 考えるための教科書

『14歳からの哲学 考えるための教科書』は「言葉」「自分とは何か」「死」「心」「体」「他人」「家族」「社会」「規則」「理想と現実」「友情と愛情」「恋愛と性」「仕事と生活」「メディアと書物」「人生」などの30テーマから考えることや知ること、つまり哲学を学べます。

情報が溢れ、スマートフォンで検索するだけで答えが見つかる現代だからこそ、自分の頭で考え自分なりの答えを探すことは重要です。わかりやすい語り口で、哲学や考えることについて詳しく教えてくれます。

>>14歳からの哲学 考えるための教科書

14歳の君へ―どう考えどう生きるか

『14歳の君へ―どう考えどう生きるか』も先述の『14歳からの哲学』の著書による本です。

『14歳の哲学』は哲学について原理的なところから物事の考え方を詳しく書いた、やや難しい本でしたが、本書はエッセイ風の読みやすい語り口で「自分の頭で考えること」の大切さを教えてくれます。

>>14歳の君へ―どう考えどう生きるか

世界の哲学者に学ぶ人生の教室

『世界の哲学者に学ぶ人生の教室』は世界の哲学者たちがこれまで考えてきたことを、わかりやすくまとめた本です。哲学について解説する本ではありますが、それ以上に、哲学者達の考え方を自分の人生にどう応用するかを重視しています。

それぞれの哲学者についての解説は駆け足気味ですが、だからこそわかりやすい部分も多いです。まずは本書を読み、気になった哲学者の本を読むのもいいでしょう。

>>世界の哲学者に学ぶ人生の教室

中学生からの哲学「超」入門―自分の意志を持つということ

『中学生からの哲学「超」入門―自分の意志を持つということ』は、「自分とは何者か」「なぜルールがあるのか」「幸福とは何か」といった悩みや疑問に、哲学の視点から答えを示す本です。

最終章では自分の欲望や在り方を見つけ、それを大切にすることで幸せになれるということが語られています。自分と他人の価値観や違いについて理解し、互いに受け入れあうことの大切さを教えてくれる一冊です。

>>中学生からの哲学「超」入門―自分の意志を持つということ

勉強の哲学 来たるべきバカのために

『勉強の哲学 来たるべきバカのために』は「勉強とは自己破壊だ」「勉強することでかつての自分を失ってしまう」というショッキングな書き出しで始まります。そのうえで、勉強や周囲とどう向き合っていけばいいかを教えてくれる本です。

私たちは勉強をすることで新しい知識を手に入れ、新しい知識は私たちの考え方を少しずつ変えていきます。その過程をわかりやすく解説し、勉強を続けた先で自律・自立した人間になるために必要なことを教えてくれます。

>>勉強の哲学 来たるべきバカのために

心。

『心。』は人生哲学(自分らしい人生とは何か、どう生きれば自分は幸せになれるかを考えること)の本です。著者は日本有数の経営者ですが、いわゆる「仕事ばかりで家庭を顧みない」「成功やお金がすべて」というタイプとは真逆の人物です。

本書は「心がすべてを決めている」という考え方を軸にしています。心に何を抱くのかで人生は大きく変わり、物事を成功に導いていけるのだといいます。そのための考え方や人としての在り方を教えてくれる一冊です。

>>心。

ゴルギアス

『ゴルギアス』は古代ギリシアの哲学者・ソクラテスの哲学が綴られた本です。

彼の弟子のプラトンが、ソクラテスと当時の有力者3人の対話を通し、「徳とは何か」「政治はどうあるべきか」を描きます(ちなみに、ソクラテスは著書を遺しておらず、プラトンの著書やほかの哲学者の言及を通して私たちはソクラテスについて知ることができます)。

ソクラテス(プラトン)は、さまざまな哲学の根本にいる人物です。彼の哲学について知ることで、ほかの哲学書も読みやすくなります。

対話形式で書かれており、注釈が多く書かれているため、哲学書を読むのがはじめてでも読みやすいでしょう。

>>ゴルギアス

中学生のうちに読んでおきたい小説8冊

中学生のうちに読んでおきたい小説を8冊紹介します。どれも面白くスラスラ読めて、考え方や心の持ちようが変わるような名作です。

青空の向こう

『青空の向こう』は不慮の事故でこの世に想いを残したまま死んだ少年がゴーストとなり、家族や友人に想いを伝えようとする物語です。

死別を描く物語ですが全体を通して明るい雰囲気で、楽しく読み進められるでしょう。それでいて、いつまでも心に残り、ときどき読み返したくなる一冊です。当たり前に感じている幸せの大切さを伝えてくれる、前向きになれる作品です。

>>青空の向こう

西の魔女が死んだ

『西の魔女が死んだ』は学校に行かなくなった少女が、祖母との関わりを通して自分なりの生き方を探していく物語です。主人公のまいはおばあちゃんの「魔女修行」から、何事も自分で決めることの大切さを学びます。

心があたたかくなり、生きる強さがわいてくる一冊です。

>>西の魔女が死んだ

小説 天気の子

『小説 天気の子』は深海誠監督の映画『天気の子』を、深海誠自らの手で小説化した作品です。映画では描かれなかった脇役たちの心情や背景などを丁寧に描き出しているので、映画を観るのももっと楽しくなるでしょう。

特に、あとがきと解説は一読の価値ありです。あとがきを読んでから映画のラストシーンをもう一度観ると、グッとくること間違いありません。

>>小説 天気の子

インストール

『インストール』は、学校生活から脱落することを決めた高校生の朝子と、クールな小学生かずよしの不思議な関係を描いた作品です。2人は押入れのコンピュータから「オトナの世界」を覗き込みます。

『蹴りたい背中』で有名な綿矢りさの作品で、本書の方が読みやすいという人も多いです。スラスラ読める文体と、少し不思議な世界観にどっぷりと浸れる、綿矢りささんの人気作です。

真四角で分厚いパソコン、「落ちる」をはじめとするネットスラングなど、親世代も懐かしさに浸りながら楽しめるでしょう。親子で回し読みするのも楽しいかもしれません。

>>インストール

暗いところで待ち合わせ

『暗いところで待ち合わせ』は、駅のホームで起きた殺人事件をきっかけに出会った二人の、奇妙な同棲生活を描く作品です。

物語は二人の視点を交互に切り替えながら進んでいきます。視点が変わることによる転換点、後半での怒涛の伏線回収など、一気読みしてしまう一冊です。全体を通してシリアス調ですが、心優しい登場人物が読者を穏やかな気持ちにさせてくれるでしょう。

>>暗いところで待ち合わせ

星の王子さま

『星の王子さま』はフランス文学の金字塔で、70年を超えて世界中で読まれてきた作品です。砂漠に飛行機で不時着した「僕」と、そこで出会った「王子さま」の交流を描きます。

作品の根底にあるのは「いちばんたいせつなことは、目に見えない」ということ。優しい語り口ときれいな挿絵が、あたたかい気持ちにさせてくれる一冊です。

>>星の王子さま

クラバート

『クラバート』はドイツの古い伝説を下地にして書かれた、ファンタジーの大作です。主人公のクラバートは11人の魔法使いとその親方が集う水車馬で働きながら、親方から魔法を習っていきます。

クラバートは3年間の修行を通じて、自分の意志を持つことや愛の大切さを学んでいきます。

宮崎駿監督が『千と千尋の神隠し』の下地にした作品としても知られる、大人になる前に読んでおきたい一冊です。

>>クラバート

アルジャーノンに花束を〔新版〕

『アルジャーノンに花束を〔新版〕』は、世界各国で映画化された作品です。日本でも、何度も映画化・ドラマ化されました。

32歳になる主人公は幼児並みの知能しかなく、彼を馬鹿にする人も多くいました。そんな彼のもとに、「大学の先生が頭を良くしてくれる」という話が舞い込みます。彼は日々すさまじい勢いで知能を高めていきますが、その代償として彼の美徳を失くしていきます。

人としての在り方や心のもち方、自分にとっての幸福などを見つめなおす、何度も読み返したくなる一冊です。この新版は訳がわかりやすく、物語に没頭できるとして評判です。

>>アルジャーノンに花束を〔新版〕

ちなみに、映画版はこちらのフランス版がおすすめ。人により好みはわかれるかもしれませんが、フランス映画ならではの芸術作品らしい映像と空気感がたまりません。物語が淡々と進むので、没入感も抜群です。

>>アルジャーノンに花束を [DVD]

 

中学生のうちに読んでおきたいマンガ3選

中学生のうちに読んでおきたいマンガを3作品紹介します。面白く読めて、その後の人生を少しだけ変えてくれるような名作を厳選しました。

火の鳥

『火の鳥』は漫画の神様と呼ばれる手塚治が、まさに生涯をかけて描いた作品です。彼はこの物語を全13編の長編として構想していましたが、最期の13編を描く前に亡くなってしまいました。亡くなる直前まで漫画を描き続けていたというエピソードも有名です。

物語は太古の過去と遠い未来を描いた編を、交互にくり返しながら続いていきます。過去と未来は少しずつ近づいていき、このくり返しと各編のストーリーを通して「輪廻」について描いています。

ずっと昔に描かれた漫画ですが、命の本質を抉ったような物語は現代でも面白く読めるでしょう。説教じみていたり啓発的だったりせず漫画として純粋に面白いのに、本作を読んで死生観が変わったというファンも多いです。

>>火の鳥

ベルサイユのばら

『ベルサイユのばら』はフランス革命前後のベルサイユを舞台にした物語です。主人公である男装の麗人オスカルは架空の人物ですが、それ以外のほとんどのキャラクターは実在した人物です。

切ない恋愛劇を楽しめる作品として知られていますが、フランス革命についても学べます。本作からフランスの歴史にハマり、詳しくなったというファンも多いです。

ちなみに、2014年には「ベルサイユのばら検定」が実施されるほどで、現代でも人気が続いていることが伺えます。ベルサイユのばら検定は3~1級があり、1級ではもはや漫画とはあまり関係のない、フランスの歴史についての難問が並んでいたそうです。

このことからも、漫画として楽しく読みながら勉強にもなる作品であることがわかります。

>>ベルサイユのばら

ダイの大冒険

『ダイの大冒険』はドラゴンクエストを原作にした漫画です。世界観やモンスター、魔法などはドラゴンクエストを下地にしていますが、ストーリーは完全オリジナルです。

ネタバレになるため詳しくは書きませんが、本書は単なる勧善懲悪の少年漫画ではありません。敵側にも敵側の正義があります。魔王退治として始まった物語は、最終的にはそれぞれの正義や事情がぶつかり合う戦争へと変わっていきます。

読み進めるうちに、困難に立ち向かうことや、自分とは異なる人を理解しようと努め受け入れることの大切さが学べるでしょう。もちろん説教くささはなく、夢中になって読み進めてしまうこと間違いなしです。

ちなみに、ダイの大冒険は1989年から1996年にかけて連載された比較的古い作品です。1991年にはアニメ化もされたものの、約1年の放送を経て打ち切りになりました。それが、約30年を経た2020年に再びアニメ化され、物語の最後まできちんと描かれました。

時代を超えた異例のアニメ化は、ファンの多さと作品の面白さを裏付ける出来事といえます。

>>ダイの大冒険

中学生のうちに本を読んだ経験は、大人になってから活きてくる

本記事のまとめ
  • 中学生のうちにたくさんの物語を読もう
  • 哲学や教養などを早いうちから身につけておくと、その後の人生が豊かになる
  • 中学生のうちに読んで心に残った本は、きっと何度も読み返したくなる

知識が増えたり考え方が変わったりと、本を読むことで得られるものは多いです。しかし、これらの得たものに気付くのは、きっとその本を読んでから数年後です。

ふとしたときに、「今の自分の考え方は、昔読んだあの本が下地になっているのかな」と気付くわけです。これは教養・哲学・小説・漫画など、どんな本にもいえることです。

読書という言葉には、勉強になるとかためになるとか、何か格式ばった印象があるかもしれません。

しかし、読書はもっと気軽にできるものです。本を読んで何も心に残らなくても、読んでいるときに面白ければそれでいいのです。心に残った何かには、ずっと時間が経ってから気付くのですから。

頭も心もやわらかい中学生のうちにたくさん本を読み、何度も読み返したくなる「自分にとってのバイブル」を探してみてください。

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