仕事であまり成果が上がらないときに、自分の能力不足に不安を感じるビジネスパーソンも多いのではないでしょうか?
株式会社SHIFTの新卒2年目・田中健将さんは(24)は、自分のことを「能力も地頭もない」と言いますが、仕事をする上で常にあることを心がけているそうです。いったいどんなことを心がけているのでしょうか。詳しくお話を聞きました。
ソフトウェアの品質保証とテスト事業を展開する株式会社SHIFT
株式会社SHIFTは「すべてのソフトウェアにMade in Japanの品質を」をコーポレートビジョンとする、ソフトウェアの品質保証とテスト事業の企業。最上流でのビジネス創出から、品質の高いサービスをつくり、顧客に使い続けてもらうまでを伴走支援。「売れるサービス」をつくることでビジネス成功に貢献するとしています。
近年ではデザイン(Design)・迅速性(Agility)・組み合わせ (Assembly)・経済品質(Economic quality)の頭文字を取って「DAAE(ダーエ)」というサービス設計の基本概念を提唱。CXを考えながらスピーディーにサービスを生み出し、進化させていくことが必要な現代の開発を表現しています。
「世の中に価値を届けるサービスを作りたい」と思い入社
-----SHIFTに入社したきっかけを教えてください。
田中さん:SHIFTならではの開発の強み、特にDAAEのサービスに惹かれました。DAAEというスピード感のある開発でありながら、SHIFTなら主軸事業である「品質保証」も実現できてしまうところに無敵さを感じて興味を惹かれました。
このサービスが自分の軸に合っていたのも入社したきっかけの一つです。私は大学時代に英語とプログラミングを学んでいましたが、その背景には「世の中に価値を届けるサービスを作りたい」という思いがありました。フルスタックエンジニアとして働いて、お客様と一緒にサービスを大きくしていけそうだと思い、SHIFTに入社しました。
カッコいい「英語とプログラミング」を身につけた大学時代
-----学生時代に英語とプログラミングを身につけたのはすごいですね。
田中さん:英語はフィリピンとオーストラリアに留学して学びました。
高校時代は第1志望の大学に入ることを目標に「3000時間は勉強する」と決め、髪型を丸坊主にして、多いときは1日14時間近く勉強していました。その努力が実って志望校に合格できたのですが、大学に入ってから目標がなくなっていることに気づいたんです。
目標がないと、物事に熱中することもできません。では自分の目標ってなんだろうと思ったときに浮かんだのが「カッコいいことをやりたい」だったんです。自分にとってカッコいいことは何だろうと突き詰めたら「英語を話せてプログラミングができる」だったんです。まずは英語を学ぼうと思って両親に頭を下げて「留学させてほしい」とお願いして、大学を休学してフィリピンに行きました。
そしてフィリピンで3カ月間、みっちり英語を勉強しました。両親に頭を下げて留学に行ったのに英語をマスターできなかったら申し訳ないので、なるべく日本語を使わない環境に身を置いて日本人に会わないように生活をしていました。とにかく必死でしたね。
フィリピンから帰国した後は、プログラミングを学ぶためにプログラミングスクールで短期集中型のコースを受講しました。これも高額な費用を払っていたので何としてでも形にするという思いでした。その後にオーストラリアに行き、現地で暮らしながらフリーランスでウェブ制作を請け負っていました。日本に帰国してからは、さらに独学でプログラミングを学びました。
メンバーが抜けた危機も、アドレナリン全開で乗り越えた
-----SHIFTに入社してから印象に残っている出来事はありますか?
田中さん:DAAE部で同じ現場を担当していたメンバーが抜けてしまったときです。
現場は2人で担当していたのですが、DAAE部は社内でも業務が特別なポジションなので、私1人で担当することになってしまいました。1人で回しつつも、業務のクオリティは担保しないといけない状況になったんです。
-----それは大変な状況ですね。
田中さん:そのときは、ものすごくアドレナリンが出ましたね。どうしたらこの状況を乗り越えることができるのかを必死に考えました。
とりあえず業務で足手まといにならないよう、先回りできる仕事はその日の仕事が終わった後に仕込むようにしたんです。先輩方が10分でできる作業で私が1時間かかる作業だったら、前日に50分作業を終わらせておいて、当日の作業時間に合わせるように工夫をしました。とにかく量をこなすことを意識しましたね。
ただ、量をこなしていくうちにワクワクしてきました。「これでお客様からの信頼を勝ち取れたら最高!」と思えるようになって、結局大きなアクシデントもなく無事に乗り越えることができました。自信になりましたね。
-----受験といい、留学生活といい、ものすごく努力をされた感じですね。
田中さん:結果的にはそう見えるんですけど、私は自分のことを"ポンコツな人間"だと思っています。
学生時代に寿司屋でアルバイトをしていた時は、何もできない人間でした。たくさんのシャリが入った容器から別の容器に移し替えるときもシャリを大量にこぼしてしまったこともありますし、レジ打ちもまともにできなかったので他の人に代わってもらっていました。
私は基本的に地頭が良くないと思っています。それを自覚しているからこそ、とにかく量をこなすことは常に意識しています。量をこなせば100%ではないかもしれないけれど結果はついてくるし、やってきたことに説得力が増すと思うんです。SHIFTに入ってからも、同じ意識で仕事に取り組んでいます。
SHIFTは効率化・しくみ化を非常に大事にしているんですが、きちんと量をこなした先に得られたものは、ここにつながると考えています。ガムシャラに手を動かす=量というよりも、受け身を取らず、ゴールに最速で到達するために常に考えてとにかく行動する=量というイメージです。それを繰り返して得たものが経験・スキル・思考力として自分に定着すると思っています。
ここまで頑張れるのは「カッコよくありたい」から
-----今後のキャリアにおける展望を教えてください。
田中さん:SHIFTの中ではマネジメントのスキルも身につけたいと思っています。SHIFTは組織の規模が大きいので、プロジェクトリーダーになりたいですね。開発に携わって、後輩たちに背中を見せながらメンタルケアにも力を注ぎ、テックもリードしていく。2〜3年後にはそうなれるよう頑張っています。
将来的には起業して、自分で作ったサービスをリリースして多くの人に新しい価値を提供したいという目標があります。大学に入って留学を終えてから目標がなくなってしまったときは熱中できるものがありませんでしたが、今は目標に向かってひたすら走り続けています。
「どうしてそこまで頑張れるの?」と聞かれたことがありますが、私のパワーの源泉にあるのは「カッコよくありたい」という気持ち。人間は幸せになるために生きていると思うんです。僕にとっての幸せって何だろうと突き詰めると、「カッコいい」なんです。
じゃあ自分にとって「カッコいい」と感じるのは何かを考えたときに、何かに対して最大限主体性を発揮して貢献し、周りに良い影響を与える人だと思ったんですよね。
今後の人生の大半を占める仕事において、「英語とプログラミング」ができないのは、この人物像を目指すにおいて不利になると思ったし、逆にそのスキル持ってたら色々なジャンルにおいて有利に働くので、時間とお金と労力を全賭けしました!
私自身の「カッコいい」を突き詰めていくことで自分も幸せになるし、作ったサービスを提供していくことで世の中も幸せになる。だからこそ、いまはSHIFTのクライアントに喜んでもらえるような仕事をしていこうと思います。
-----ありがとうございました。
単に「量をこなす」だけではなく、その先の目的や目標を見据えつつ全力投球し続けている田中さん。
大きな目標や夢を叶えるためには、この先多くのライバルとの戦いを勝ち抜かないといけない場面も出てくるかもしれません。そのためには「量をこなした経験」という武器は強い味方となってくれるでしょうし、その武器は30代や40代になったときにも大きな財産になってくるのではないでしょうか。
目の前の仕事で成果をあげられずに悩んでいる人は、まずは少しでも経験を増やすことを意識してみてはいかがでしょうか。
出典元:株式会社SHIFT
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