HOMEインタビュー 新卒でVCに就職したい!覚悟を決めたインターン生の決断「休学して上京」が導いた、“学生×正社員”という働き方

新卒でVCに就職したい!覚悟を決めたインターン生の決断「休学して上京」が導いた、“学生×正社員”という働き方

木村公洋

2022/09/29(最終更新日:2022/09/29)


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山木陸生さん/提供:XTech Ventures株式会社

「学生として勉学に励みながら、社会人経験を積みたい」「理想の就職を実現するために、学生のうちから準備しておきたい」最近ではこんな風に考える学生も増えているのではないでしょうか。

スタートアップに投資するベンチャーキャピタル(VC)であるXTech Ventures株式会社でインターンとして働く山木陸生さん(21)は、スタートアップでの関わりを持ちたいと思い、VCでインターンをする選択をしました。

地元である関西の大学を1年間休学して上京する道を選んだ山木さん。なぜ休学してまで上京の道を選んだのか。詳しく話を聞きました。

シード及びアーリー・ステージが主な投資対象のXTech Ventures株式会社

XTech Ventures株式会社は、シード及びアーリー・ステージを主な投資対象としているベンチャーキャピタルです。投資分野は敢えて絞っておらず、起業家自身が持つ事業・会社成長のインサイトを元に、BtoBからBtoCまで幅広いスタートアップへ投資しています。

上場企業経営や0→1の新規事業開発を多数経験したジェネラルパートナーを中心に、ファンド一丸となってスタートアップの幅広いステージ(プロダクトマーケットフィットまでの試行錯誤、グロースフェーズのリソース投下の仕方、IPO準備等)を並走し、成長に向けてともに尽力しています。

提供:XTech Ventures株式会社

VCの立場からからスタートアップに関わってみたい

山木さんは、先輩ベンチャーキャピタリストをサポートする形で、新規投資先を探すためのリサーチ業務や、投資を検討している起業家とのやり取りを担当しています。

-----VCでインターンをする学生は珍しいと思いますが、なぜVCでインターンしようと思ったのですか?

山木さん:純粋にスタートアップと関わる仕事がしたいと思ったからです。

スタートアップという概念を知ったのは大学に入ってから。高校時代に入っていた野球部のキャプテンが教育系のサービスを作っていたんです。その流れで、大学の友人がスタートアップにインターンとして働いているのを知りました。彼の話を聞いて「スタートアップって面白そうだな」と。その友人が「山木ならVCが良いんじゃないかな」と言ってくれたんです。

VCってどんな働き方をするんだろうと調べていたタイミングで、ベンチャーキャピタリストの佐俣アンリさんが「僕は君の『熱』に投資しよう」という本を出版したので、読んでみたんです。私の実家の家業がレガシーな業界なのですが、この本を読んで、そういったレガシーな業界をITの力で変革していくスタートアップが生まれてきていることを知り真知った。VCという役割で日本の産業に貢献したいという思いが生まれ、VCの立場からスタートアップに関わるのは面白そうだと思って、インターン先を探し始めました。

実は、XTech Venturesは2社目なんです。最初のVCにインターンとして入ったのが大学2年の冬で、3年に上がったタイミングで休学し上京して、東京に住み始めました。

提供:XTech Ventures株式会社

インターンで実績を作り、新卒でVCに入りたかった

-----なぜ上京してまでVCのインターンにコミットしようと思ったんですか?

山木さん:もともと、東京のVCでのインターンを希望していました。関西にもVCはありますけど、様々な方の話やケースを聞いてみて、東京のVCのほうがよいと思ったんです。

インターン当初はリモートワークで対応しながら、月に1回程度上京する形で勤務していましたが、仕事の実績をきちんと出すなら東京に住まないといけないと思ったんです。新卒採用をしているVCがほとんどなかったので、「インターンで実績を作って大学を卒業してからもVCで働きたい」と思い、1年間休学する決断をしました。

-----その決断はすごいですね。上京して良かったですか?

山木さん:良かったです。VCの先輩方、なにより東京の起業家と直接話ができるのはとても刺激になりましたし、学生目線でVCを見るのは貴重な体験でした。

経験を積んでいく中で、ほかのVCでも経験を積みたいという思いが強くなって、2021年9月からXTech Venturesのインターンとして働いています。

提供:XTech Ventures株式会社

知見が深く、強い思いを持った起業家は魅力的

-----VCで仕事をする上での難しさはありますか?

山木さん:起業家や先輩キャピタリストとのディスカッションをすると、どうしても自分の知識不足や力不足を感じますね。知識も経験も圧倒的に違うなと感じたときは、とにかくインプットして、少しでもディスカッションできるように歯を食いしばっています。

でも、私のような学生インターンだからこその強みもあると思っています。世代の近い若手起業家とはフランクなコミュニケーションが取れますし、世代が近いからこそわかる共通言語もあるし、若手起業家の悩みに同じ目線で寄り添えるのは私の強みだと思いますね。

-----仕事をする上で大切にしていることを教えてください。

山木さん:2つあります。ひとつは当たり前ですが自論を持つことです。投資のプロフェッショナルであるベンチャーキャピタリストとして、なぜこの企業を選んだのか、なぜこの企業に投資するべきなのか、自分の意見を持った上でコミュニケーションを取るべきだと考えています。

もう一つは謙虚であることです。学生という立場なので謙虚さは当たり前なのですが、起業家からの見られ方は意識しています。謙虚さを保ちながら、あくまでも自然体で起業家と接するようにしています。

-----山木さんなりの目線で、どんな起業家に魅力を感じますか?

山木さん:その事業領域に非常に知見が深く、強い思いを持った起業家に魅力を感じますね。起業家とディスカッションさせていただく中でその事業領域に対する知見が深さを感じれたり、そこにご自身のバックグラウンドなどからくる強い思いや自論がある方に魅力を感じるので、この起業家とご一緒させていただきたいなと感じることはありますね。

もちろんビジネスモデルも大切ですけど、その起業家がどういった人物なのか?という部分については見させていただいています。ビジネスは人と人が交わることで生まれていくので、私自身もたくさんの起業家とコミュニケーションを取って、起業家自身の魅力が発見できたときはうれしいですね。

提供:XTech Ventures株式会社

来年度からは学生×VC正社員。でもあくまで自然体に

----今後のキャリアにおける展望を教えてください。

山木さん:現在は復学して関西に戻り、リモートワークをしながら定期的に東京に行く生活をしています。実は2023年度に4年生になるタイミングでインターンから正社員になる予定なんです。来年からは学生×正社員という立場でXTech Venturesに貢献していくつもりです。

いまも責任感を持って働いていますが、やはりインターンと社員では起業家からの見られ方も変わってきますし、責任も大きくなってきます。でも、私の性格上、何かを意識すればするほど空回りするのはわかっているので、なるべく自然体で仕事に取り組んでいこうと思います。

今後もXTech Venturesでの仕事を通じて、創業初期の会社に投資をして社会に貢献をしていきたいです。

-----ありがとうございました。

提供:XTech Ventures株式会社

東京のVCで実績を積むために、大学を1年休学する選択をした山木さん。東京で積んだ実績が認められる形で、学生×正社員の立場をつかもうとしています。上京という決断をしなければ、今の山木さんのポジションはなかったのではないでしょうか。

どんな仕事でも、どんな業界でも、これからの人生に影響を及ぼす大きな決断をするには勇気がいるものです。山木さんの大きな決断は結果的に大きなリターンとなって返ってきました。

ときには周囲が驚くような決断をして行動をしてみると、さらなる成長ができるかもしれませんね。

出典元:XTech Ventures株式会社

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