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ペーパータワーとは?メリットや、研修を行う方法をステップに分けて紹介

U-NOTE編集部

2022/09/20(最終更新日:2022/09/20)


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チームビルディングのワークショップとして知られている「ペーパータワー」。楽しみながらできる研修を探している人にもおすすめです。

本記事では、ペーパータワーを実践するために用意するものや、ペーパータワー研修を行う方法をステップに分けて紹介。研修を行う参考にしてみてはいかがでしょうか。

本記事の内容をざっくり説明
  • ペーパータワー研修を行う方法をステップに分けて紹介
  • ペーパータワーを行う5つのメリット・目的
  • ペーパータワー以外のチームビルディング研修

 

ペーパータワーとは

企業が人材教育をする研修や、ワークショップのひとつとして、ペーパータワーが行われます。最近では、高校や中学校でもペーパータワー研修が取り入れられています。

ペーパータワーは、A4の用紙を30枚をどれだけ高く積めるかをチームごとに争うゲームです。短い制限時間の間に紙を高く積むためには、チームで協力することが不可欠です。

ひとつのゴールをチームで目指すことで、コミュニケーション能力の向上やメンバーとの仲の良さが深まるメリットがあります。

また、ペーパータワーはチームのメンバーが協力しあって目標に向かって努力することで、「チームビルディング」を実践できることがポイント。楽しくコミュニケーションを取りながら行えるので、ワークショップやアイスブレイクにもおすすめです。

 

ペーパータワーを実践するために用意するもの

ペーパータワー研修を行うためには、事前準備が書かせません。ペーパータワーを実践するために用意するものは以下のとおりです。

<ペーパータワーの実践に必要なもの>

  • A4用紙20~30枚
  • 机もしくはテーブル
  • はさみ
  • メジャー
  • ストップウォッチ 
  • ワークシート

また、優勝チームなどを作って報酬を出す場合は、報酬の準備をする必要があります。

独自のルールを追加する場合は、必要分用意できているか確認することを忘れないようにしましょう。

 

ペーパータワー研修を行う方法

次からは、ペーパータワー研修を行う方法をステップに分けてご紹介します。

以下の方法を参考に、スムーズに進められるように予行練習をしてみることをおすすめします。

 

STEP1.1チーム4~6人に分ける

まずは、1チーム4~6人に分け、複数のチームを作ります。

1〜3人の少人数では、仲間との協力や、個性の差を見つけにくくなってしまいます。

逆に人数が多すぎると、個性が強いメンバーに埋もれてしまう人も出てくるので、4〜6人程度のチームにすることをおすすめします。

 

STEP2.ルール説明をする

次に、ペーパータワー作成に使うA4用紙やハサミ、ストップウォッチなどを配ります。

ペーパータワーを作るために準備したものを配り終えたらルール説明に移りましょう。

ルールはシンプルですが、公平を期すためにも全員に同じルールを説明することを意識しましょう。

ペーパータワーのルール
  • 配られた紙を最も高く積み上げたチームが勝利
  • ハサミやストップウォッチなどで、タワーを作ることはNG。紙のみでタワーを作る
  • 紙は切っても折っても何をしても問題なし
  • 作戦タイムは5分 A4用紙一枚だけ使用可
  • ペーパータワーを組み立てる時間も5分
  • 組み立てタイムが終わったら触ってはいけない
  • 手を触れない状態で10秒数え、倒れなければ測って記録する

 

STEP3.5分間の作戦タイムを取る

ルール説明が終わったら、5分間の作戦タイムを取ります。

指導員側は何も口出しをせずに、メンバーが話しているのを見守りましょう。

5分間の作戦タイムに何をするかはチーム次第ですが、どのように組み立てるか・誰がどのような役割をするのか話し合えるといいでしょう。

また、この作戦タイムでは、「A4用紙一枚のみ使用していい」というルールがあります。実際に紙を使って、どのように積み上げるのか討論できるように促してあげましょう。

 

STEP4.5分間でペーパータワーを組み立てる

作戦タイムが終わったら、5分間でペーパータワーを組み立てます。

5分間の間チームのメンバーが協力してできているか、積極的に参加できているかなどを見守りましょう。

 

STEP5.再度同じようにゲームを行う

ペーパータワーを組み立てたあとは、組み立てたペーパータワーの改善点を考える時間を取りましょう。

「どうすれば一番高いチームに勝てたか」「今よりさらに高くする方法は?」などと、討論できずに行き詰まっているチームがあれば促してあげることをおすすめします。

反省点や改善点を見つけた後、もう一度同じ条件でペーパータワーの作成をしましょう。

 

ペーパータワーを行う5つのメリット・目的

ペーパータワーはなぜ多くの企業の研修に採用されているのでしょうか。

以下では、ペーパータワーを行う5つのメリットをご紹介します。これらのメリットを学生や新入社員が享受できるようにサポートすることをおすすめします。

 

メリット1.コミュニケーション能力の向上が期待できる

ペーパータワーを行う1つ目のメリットは、コミュニケーション能力の向上が期待できることです。

「紙を積み上げる」という簡単なルールだからこそ、ゲームに勝つためには「アイデア」が必要になります。「自分はこう思うけど、どう?」と話していくうちに、自然と自分の考えを伝えられるようになるでしょう。

また、勝利するためには、「紙を切る人」「紙を折る人」「時間を計る人」など役割分担を自ら決める必要があります。誰が何をやるかなどと話し合い、仲も深まるでしょう。

 

メリット2.メンバーの個性がわかる

ペーパータワーを行う2つ目のメリットは、メンバーの個性がわかることです。

コミュニケーションをしていくうちに、「よく話す人」「相槌をたくさんする人」「話さない人」「まとめたがる人」などの個性が見えてきます。

ゲームで勝つという目的があるため、話すのが苦手な人でも話しやすくなり、意外な個性が見えてくるかもしれません。

 

メリット3.チームワークを養える

ペーパータワーを行う3つ目のメリットは、チームワークを養えることです。

A4用紙20〜30枚を5分以内に積み上げるという条件では、ワンマンプレーでは勝つことは難しいです。そのため、勝つためには必ず「チームプレー」をしなければいけません。

チーム内のメンバーが何が得意なのか・仕事の割り振りはどうすればいいのかをそれぞれが考えることで、ビジネスの面でも役に立つ「マネジメント力」「組織力」が身につきます。

 

メリット4.PDCAサイクルを短時間で実践できる

ペーパータワーを行う4つ目のメリットは、PDCAサイクルを短時間で実践できることです。

PDCAサイクルとは、以下の英単語の頭文字を取ったものです。

PDCAサイクルとは
  • Plan(計画する)
  • Do(実行する)
  • Check(評価する)
  • Action(改善する)

5分間の作戦タイムで「計画」し、5分間の積み上げタイムで「実行」できます。また、反省点や改善点を見つけ出す時間でチームを「評価」し、もう一度同じゲームをすることで「改善」できます。

このように、ゲームをするだけで自然と、PDCAサイクルを実践できます。

 

メリット5.目標達成意欲が向上する

ペーパータワーを行う5つ目のメリットは、目標達成意欲が向上することです。

「どのチームよりも高いタワーを作る」という目標を達成するために、チームで討論し実行した経験は仕事や学業に役に立ちます。

ペーパータワーでは、最終的に勝てるチームは、2チームもしくは1チームのみです。負けてしまったチームは「最善の結果を出したのにも関わらず負けてしまった」と思う悔しい気持ちをバネにしてこれからのチームワークに活かせます。

勝ったチームは、目標を達成する楽しさを味わえるので、チームとしての連携も深まるでしょう。

このように、負けたチームも勝ったチームも同様に、目標達成意欲が向上するのがペーパータワーのメリットです。

 

ペーパータワー研修を行う際の3つのポイント

ペーパータワー研修を実践しようとしている人は、なるべくメリットを享受できるように促すことが大切です。

以下では、ペーパータワー研修を行う際の3つのポイントをご紹介します。

 

ポイント1.改善点を振り返る時間を大事にする

ペーパータワー研修を行う際の1つ目のポイントは、改善点を振り返る時間を大事にすることです。

改善点を振り返る時間を取らず、すぐに次のゲームに移ってしまうと、また同じことの繰り返しになってしまいます。

「何が悪かったのか」「さらに高いタワーを積み上げるにはどうすればいいのか」などを考える時間を必ず取りましょう。

 

ポイント2.チーム内・外でフィードバックを行う

ペーパータワー研修を行う際の2つ目のポイントは、チーム内・外でフィードバックを行うことです。

チーム内・外でフィードバックを行うことで、自分らのチームでは考えが付かなかったアイデアを聞けます。「どうしてその考えが思いつかなかったのか」という視点で振り返りをするのも、チームがより多く学べる機会となるでしょう。

ゲームが終わった後の振り返りの内容を各チーム発表してアウトプットすることも有益です。

 

ポイント3.必要ならばアイスブレイクをいれる

ペーパータワー研修を行う際の3つ目のポイントは、必要ならばアイスブレイクをいれることです。

チームメンバーの名前と顔が一致していないなどと、あまり親しい間柄ではない場合、自己紹介をする時間や、お互いが話す時間を作ってあげましょう。

例えば、「実は○○です」といった自己紹介や、他己紹介など楽しめるワークを開催できるといいですね。

 

ペーパータワー以外のチームビルディング研修

ペーパータワーの他にも、チームビルディングに役立つワークはたくさんあります。

以下で、研修にも使えるおすすめのワークを紹介していきます。

 

マシュマロ・チャレンジ 

「マシュマロ・チャレンジ」は、マシュマロと乾燥パスタを使ってタワーを作るペーパータワーとよく似た遊び。

マスキングテープやひもなどを使うため、紙よりも自由度が高いのが特徴です。

ゲームが終わったあとは、余ったマシュマロを食べてもOK。材料費がかかってしまうので、30人程度の少人数でやることをおすすめします。

 

他己紹介ゲーム 

他己紹介とは、相手のことを紹介することを言います。

まずは「2人1組」になってもらい、お互いにインタビューし合います。どのような内容を聞きあうのかはお互いの自由です。

インタビュー後、組になった相手の紹介をします。「どんな内容を聞くか」「何を発表するか」で個性がわかるゲームです。

 

ワードウルフ 

ワードウルフとは、人間の中に紛れている狼を見つけるゲームです。

「みかん」と「りんご」のような似たような2つのお題を考えます。多数派(人間)に「みかん」と少数派(狼)に「りんご」と伝え、少数派を話し合いをする上で見つけていくゲームです。

「甘い食べ物」「フルーツ」などと討論し合う中で、「赤い食べ物」などと言ってしまうとウルフだとバレてしまうかも。

だんまりを決め込むと「ウルフかも」と思われてしまうため、積極的に話す必要があるゲームです。

 

GOOD&NEW 

GOOD&NEWは、24時間以内にあった嬉しいことを言うだけのゲーム。

ゲーム参加者は、一人ひとり嬉しかったことをチームに伝えなければいけません。また、チームのメンバーも相手の話を聞いたあとはリアクションをなるべく取る必要があります。

単純なゲームですが、相手がどんなことを嬉しく思うのかを知り、他者の価値観との差を感じる心が身につくゲームです。

 

ペーパータワーでチームビルディングの精神を育てよう

本記事のまとめ
  • 同じ条件にするためにも、紙やハサミなどをチーム分準備しておく
  • コミュニケーションが取れていないチームに会話を促してあげる
  • 他己紹介ゲームやワードウルフなどで、アイスブレイクするのも一案

本記事では、ペーパータワーのやり方やメリット、研修を行う際のポイントなどを詳しくご紹介しました。

ペーパータワー研修を行うためには、大量の紙やハサミを準備しなければなりません。全チームが同じ条件でペーパータワー研修を行えるためにも、事前準備を徹底しましょう。

本記事を参考に、全員がペーパータワーを楽しみながら実践できるよう、準備を進めてみてはいかがでしょうか。

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