アルバイトの面接や合否に関するやり取りは、メールですることもあります。ビジネスシーンに適したメールの書き方・送り方を知らないと、知らないうちに相手に悪印象を与え、採用確率が下がってしまうかもしれません。
本記事ではアルバイトの面接に関するメールの基本ルールを、徹底的に解説します。どんなときに、どんなメールを送ればいいのか、ケース別の例文も掲載しています。メールを使った「気持ちのいいコミュニケーション」を、できるようにしておきましょう。
- アルバイトに関するメールの基本ルールを紹介
- ケースごとのメールの例文を紹介
- 緊急時の連絡はメールでOK?
メール返信の基本マナー
アルバイトの面接を受けるとき、日程調整や採用通知の連絡などを、メールで行うこともあります。採用確率を高めるためにも、メール返信の基本マナーを押さえておきましょう。
- 返信は24時間以内に
- できるだけ営業時間内に返信する
- 正しい日本語を使う
- 適度に改行し、読みやすくする
- 誤字・脱字に気をつける
- 件名はわかりやすく
- 最後に署名を入れる
- 挨拶で始め、挨拶で結ぶ
- 送信前に最終チェックを
返信は24時間以内に
メールの返信は早ければ早いほど好ましいです。ただ、都合がつかずにすぐに返信できないこともあります。そんなときもなるべく早く、24時間以内には返信しましょう。
日程調整のメールは、予定がつかず24時間以内に返信できないこともあるかもしれません。この場合、いつ頃までに返事ができそうなのかを伝えるメールを、まずは送りましょう。
できるだけ営業時間内に返信する
メールに気づいたらすぐに返信するのが好ましいものの、早朝や深夜など、避けた方がいい時間帯もあります。メールは電話と異なり、好きなときに確認できるため、時間はあまり気にしないという人もいるでしょう。
しかし、すべての人がそうとは限りません。「常識がない」と思われないよう、できるだけ営業時間内に、営業時間内でも深夜や早朝は避けて返信しましょう。
正しい日本語を使う
メールを送るときは、正しい日本語を使いましょう。次のような「間違いやすい表現」に気をつけながら、完成したメールを見直してみてください。
悪い例
- 宜しくお願い致します
- ~させていただきます
- 了解です
- お疲れ様です
- ご連絡頂き
いい例
- よろしくお願いいたします
- ~いたします
- 承知いたしました
- お世話になっております ※まだ勤めていないため、お疲れ様ですはNG
- ご連絡いただき
適度に改行し、読みやすくする
メールは適度に改行し、読みやすく書きましょう。改行した際に空白の行を1行入れると、文字が詰まった印象がなくなりスッキリします。
改行のタイミングは「挨拶の前後」「話題が変わるとき」が主です。これらに加え、改行なしで4行以上続くようなら、空白行を入れた方がいいでしょう。
記事後半で紹介する例文を見ると、改行のタイミングがイメージできるはずです。
誤字・脱字に気をつける
アルバイトの面接に関するメールは、立派なビジネス文章です。誤字・脱字があると「適当な人だな」「ミスが多そう」といった悪印象を与えかねません。
送信する前に必ず読み返しをして、誤字脱字のチェックをすることを習慣づけましょう。
件名はわかりやすく
メールを送るときは本文だけでなく、件名も入れましょう。本文に何が書いてあるのかすぐにわかる、短い件名が理想的です。
- 面接日程について
- 出勤日の調整のお願い
- キッチンスタッフの求人応募について
返信する場合、送られてきたメールの件名の頭に、自動で「Re:」とつくことが多いです。返信であることが一目でわかりやすくなるため、自分で新しく件名をつけたり、「Re:」を消したりせず、そのまま送信しましょう。
関連記事:就活メールの返信で「Re:」を使うのはOK?件名のマナーを知っておこう
最後に署名を入れる
メールの末尾、結びの挨拶の後には署名を入れます。署名とは、自分の名前や連絡先を示すものです。
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○○ ○○(氏名)
〒xxx-xxxx
○○県○○市○○町x-xx-x
Tel:xxx-xxxx-xxx
Mail:xxxxx@xxx.xx
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挨拶で始め、挨拶で結ぶ
メール本文は挨拶に始まり、挨拶に終わります。メールの内容に合った挨拶の一文を選び、最初と最後に忘れずに入れましょう。
- はじめてメールを送るとき:お世話になります。
- 返信するとき、メール送信が2回目以降のとき:お世話になっております。
- 基本の挨拶:よろしくお願いいたします。
- 何かをお願いするとき:ご確認のほど、よろしくお願いいたします。
- 何かをお願いするとき:ご検討のほど、よろしくお願いいたします。
- やりとりが続きそうなとき:引き続き、よろしくお願いいたします。
送信前に最終チェックを
メールを書き上げたら、送信前に最終チェックをしましょう。次のポイントに注目して、2~3回見直してみてください。
- 誤字・脱字はないか
- 件名は簡潔でわかりやすいか
- メールの末尾に署名を入れているか
- メールの最初と最後に挨拶を入れているか
- 適度な改行や空白行があり、文字が詰まった印象を受けないか
- 正しい敬語が使えているか(例:連絡させていただきます→連絡いたします)
- ひらがなで書くべきことを感じで書いていないか(例:致します→いたします)
バイトに応募するときのメールの送り方
次からは、メールを送ることになるケース別に例文を紹介します。
まずは、求人にメールで応募するときです。応募方法がメールの場合や、担当者のメールアドレスが記載されていた場合は、指定のアドレスへ応募メールを送信します。
応募メールの例文
まずはバイトに応募するときのメールの例文を紹介します。書き方が気になる場合は、以下の記事から詳細を確認してください。
関連記事:バイト応募のメールに必要な項目・ポイント・そのまま使えるメールを紹介
- ○○ 様(求人情報に書かれた担当者名)
初めて連絡させていただきます。○○ ○○と申します。
○○(求人誌や求人サイトの名前)にてキッチンスタッフの求人を拝見し、応募したく連絡いたしました。下記に必要情報を記載しましたので、お手すきの際にご確認いただけると幸いです。
・氏名
・住所
・連絡先
・希望シフト
・面接可能日(必要な場合)
(ほか、求人情報に書かれていた必要項目を記載)可能であれば、面接の機会をいただきたく存じます。
お忙しいところ恐れ入りますが、ご確認のほど、よろしくお願いいたします。
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○○ ○○(氏名)
〒xxx-xxxx
○○県○○市○○町x-xx-x
Tel:xxx-xxxx-xxx
Mail:xxxxx@xxx.xx
==========
面接日程を提示されたときのメール返信
面接の日程調整をメールで行うこともあります。担当者から「この日程はどうですか?」とメールがきたときの例文を、承諾する場合と調整してもらいたい場合に分けて紹介します。
承諾する場合の例文
相手から指定された日程に問題ない場合は、承諾する旨のメールを返信しましょう。相違がないように必ず日時を繰り返し記載することがポイントです。
- ○○ 様
お世話になっております。○○です。
お忙しい中、日程調整のご連絡をいただき、ありがとうございます。ご提示いただいた下記日程で問題ございません。
x月xx日(火) xx時
面接当日は、どうぞよろしくお願いいたします。
==========
○○ ○○(氏名)
〒xxx-xxxx
○○県○○市○○町x-xx-x
Tel:xxx-xxxx-xxx
Mail:xxxxx@xxx.xx
==========
日程調整が必要なときの例文
相手から指定された日程では調節できない場合は、自分から候補日を提出して相手に調節してもらいましょう。
ピンポイントで日時を指定するのではなく、「xx時以降」「xx時~xx時」のように幅を持たせて、複数提示しましょう。最低でも3つ以上の候補は出すと、相手もスケジュール調節しやすくなります。
- ○○ 様
お世話になっております。○○です。
お忙しい中、日程調整のご連絡をいただき、ありがとうございます。申し訳ございませんが、ご提示いただいた日程での都合がつきませんでした。
恐縮ですが、下記に面接に伺える日時を記載したので、ご調節いただくことは可能でしょうか。x月xx日(水) xx時以降
x月xx日(木) xx時~xx時
x月xx日(金) 終日お手数おかけいたしますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
==========
○○ ○○(氏名)
〒xxx-xxxx
○○県○○市○○町x-xx-x
Tel:xxx-xxxx-xxx
Mail:xxxxx@xxx.xx
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スケジュール変更をお願いするときのメールの送り方
面接や初出勤などの日程が決まった後、都合が悪くなることもあるでしょう。スケジュール変更をお願いするときの連絡方法を、「当日以外にスケジュール変更をお願いする場合」と「当時に都合が悪くなった場合」に分けて紹介します。
当日以外にスケジュール変更をお願いするときの例文
まずは面接日当日以外に、スケジュールの変更をお願いするときの例文を紹介します。
スケジュールの変更をする場合は、変更が必要になった時点でできるだけ早く連絡するようにしましょう。
- ○○ 様
お世話になっております。○○です。
私事で申し訳ございません。
面接のお約束をいただいた「x月xx日 xx時」に伺うことが難しくなってしまいました。恐れ入りますが、下記日程の中でご調整いただくことは可能でしょうか。
x月xx日(水) xx時以降
x月xx日(木) xx時~xx時
x月xx日(金) 終日私の都合で再調整となり恐縮ですが、ご検討のほど何卒よろしくお願いいたします。
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○○ ○○(氏名)
〒xxx-xxxx
○○県○○市○○町x-xx-x
Tel:xxx-xxxx-xxx
Mail:xxxxx@xxx.xx
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当日に都合が悪くなったときは、電話がベター
約束の当日になって、急に都合が悪くなったときは、メールではなく電話で連絡しましょう。メールは電話よりも気づきにくく、面接の時間までに行けなくなったことを伝えられないかもしれません。
担当者本人に電話がつながらなかった場合、電話口の相手に伝言をお願いしましょう。その後、都合が悪くなったことと伝えるメールもすぐに送ります。
- 件名:本日の面接のリスケジュールのお願い
○○ 様
お世話になっております。○○です。
私事で申し訳ございません。
本日xx時にお約束いただいた面接ですが、伺うことが難しくなってしまいました。先ほど電話した際に○○様がご不在のようでしたので、取り急ぎ、メールでも連絡いたしました。
なお、○○様(伝言をお願いした相手)に伝言のお願いをしてあります。すでにお耳に入っていた場合、重複でのご連絡となり、申し訳ありません。
恐れ入りますが、下記日程の中でご調整いただくことは可能でしょうか。
x月xx日(水) xx時以降
x月xx日(木) xx時~xx時
x月xx日(金) 終日私の都合で再調整となり恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。
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○○ ○○(氏名)
〒xxx-xxxx
○○県○○市○○町x-xx-x
Tel:xxx-xxxx-xxx
Mail:xxxxx@xxx.xx
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合否の通知が来たときのメール返信
面接の後、合否の通知がメールでくることもあります。採用/不採用、辞退する場合に分けて、メールの例文を紹介します。
採用されたときの例文
まずは採用された場合のメールの返信方法について確認していきましょう。
- 件名:Re:面接結果について
○○ 様
お世話になっております。○○です。
この度は採用のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
初出勤の日程ですが、ご提示いただいた「x月xx日 xx時」で問題ございません。少しでも早く仕事を覚え、皆さまのお役に立てるよう努力いたします。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
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○○ ○○(氏名)
〒xxx-xxxx
○○県○○市○○町x-xx-x
Tel:xxx-xxxx-xxx
Mail:xxxxx@xxx.xx
==========
- 件名:Re:面接結果について
○○ 様
お世話になっております。○○です。
この度は採用のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
大変恐縮ですが、初出勤の日程について、ご提示いただいた日時での都合がつきませんでした。
私の希望で恐縮ですが、下記に出勤可能日を記載しました。ご調整いただけそうでしょうか?
x月xx日(水) xx時以降
x月xx日(木) xx時~xx時
x月xx日(金) 終日お手数おかけいたしますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
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○○ ○○(氏名)
〒xxx-xxxx
○○県○○市○○町x-xx-x
Tel:xxx-xxxx-xxx
Mail:xxxxx@xxx.xx
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不採用だったときの例文
不採用だった場合でも、メールを確認したことを示すためにも、また面接に時間を割いてくれたことに対するお礼の言葉を伝えるためにも、返信するようにしましょう。
- ○○ 様
お世話になっております。○○です。
この度は面接の機会をいただき、誠にありがとうございました。
選考結果は残念ですが、さまざまなお話を伺い勉強になりました。またいつかご縁がございましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
末筆ながら、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。
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○○ ○○(氏名)
〒xxx-xxxx
○○県○○市○○町x-xx-x
Tel:xxx-xxxx-xxx
Mail:xxxxx@xxx.xx
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辞退する場合の例文
面接を通過しても、他に選考に進んでいたバイト先に決めたり、突然私生活が忙しくなったりして辞退を検討することもあるのではないでしょうか。
選考を辞退するメールは、今まで紹介してきたどのメールよりも送りづらいでしょう。「不採用だったら辞退したことにならない」と、不採用通知を待ちたくなる人もいるかもしれません。
しかし、辞退することを決めているなら、早めに連絡を入れるべきです。自分が辞退して採用人数が減った分、相手はほかの人を採用しなければなりません。連絡が遅いと、募集を締め切ってしまったり、ほかの候補者を不採用にしてしまったりなどが考えられます。
辞退することを決めた時点で、以下のように辞退する旨を連絡しておきましょう。
- ○○ 様
お世話になっております。○○です。
先日は面接のお時間をいただき、ありがとうございました。私事で申し訳ありませんが、一身上の都合により、選考を辞退したく連絡いたしました。
貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、誠に申し訳ございません。末筆ながら、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げております。
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○○ ○○(氏名)
〒xxx-xxxx
○○県○○市○○町x-xx-x
Tel:xxx-xxxx-xxx
Mail:xxxxx@xxx.xx
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面接後に送りたい、お礼メールの送り方
面接後に、「面接をしてもらったことに対するお礼のメール」を送る必要はありません。ただ、送ってはいけないわけでもありません。
貴重な時間を割いて面接をしてもらったことに感謝を感じるなら、早めにお礼のメールを送りましょう。
もちろん、お礼メールが合否に影響するわけではありませんが、気持ちのいいコミュニケーションをする練習にはなるでしょう。
お礼メールを送るタイミング
お礼メールを送るなら、面接後すぐ、もしくは帰宅後すぐ、もしくは24時間以内が好ましいです。時間が経ってから送ると、「今さら?」と相手に違和感を与えてしまいます。
もちろん、「すぐに送らなきゃ」と焦る必要はありません。面接で感じた気持ちを、多少時間をかけてでも、丁寧に書き起こしていきましょう。
お礼メールの例文
お礼メールを書くときには、なぜ感謝しているのか具体的にわかるように書きましょう。また、面接をした後に再度熱意を伝えるのもおすすめです。
お礼メールの書き方についての詳細を知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:面接のお礼メールは送る?書き方やマナー・そのまま使える例文を紹介
- ○○ 様
お世話になっております。○○です。
この度はお忙しい中、面接の機会をいただき、誠にありがとうございました。
仕事内容や職場の雰囲気を伺い、貴店で働きたい気持ちがいっそう強くなりました。取り急ぎ面接のお礼を申し上げたく、連絡いたしました。
お忙しいことと存じますので、ご返信には及びません。末筆ながら、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げております。
==========
○○ ○○(氏名)
〒xxx-xxxx
○○県○○市○○町x-xx-x
Tel:xxx-xxxx-xxx
Mail:xxxxx@xxx.xx
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正しいメールの書き方・送り方で、バイトの採用確率をアップしよう
- アルバイトの面接に関するメールは、ビジネスメールの形式に沿って執筆する
- メールを書くときはルールやマナーを守り、送信前に見直しを行う
- メールを送信する時間帯、緊急時は先に電話するなどに配慮する
アルバイトの面接や採用に関するやり取りは、メールですることもあります。このようなメールは立派なビジネス文書であり、正しい日本語の使い方、ビジネスマナーを意識してやり取りをすることが求められます。
メールの書き方で合否が決まるわけではありませんが、最低限のルールやマナーが守れていないと、マイナスポイントになることもあります。
本記事を参考に、バイト先へのメールの返信を自信を持って行えるように文面を作ってみてください。
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