HOMECareer Runners "こうあるべき"に囚われないで!一時はギャップに苦しんだ…若手PMの見出した万能戦術は「目的地を見つめ続けること」

"こうあるべき"に囚われないで!一時はギャップに苦しんだ…若手PMの見出した万能戦術は「目的地を見つめ続けること」

白井恵里子

2022/07/29(最終更新日:2022/07/29)


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堤 響輝さん/提供:株式会社マネーフォワード

大きなプロジェクトを任された時や、マネジメントに挑戦することになった時、自分の中の「こうあるべき」という理想像に追いつけず、苦しんでしまうことはありませんか?

株式会社マネーフォワードの堤 響輝さん(25)も、入社2年目でtoC向けイベントのPMを任された時、まさに理想像とのギャップに苦しみ、キャパオーバーになってしまった経験があるといいます。

「そうした壁は、常に目的に立ち返ることで乗り越えている」という堤さんに、詳しく話を聞きました。

お金の見える化サービス『マネーフォワード ME』

株式会社マネーフォワードは「お金を前へ。人生をもっと前へ。」をミッションに掲げ、個人向けお金の見える化サービス『マネーフォワード ME』、事業者向けバックオフィスSaaS『マネーフォワード クラウド』など、すべての人のお金の悩みを解決する「お金のプラットフォーム」を提供しています。

同社は8月7日(日)、『資産形成1DAY オンラインスクール』を開催予定。人気YouTuberやファイナンシャルプランナーをゲストに招き、日ごろの家計管理や資産管理についてノウハウを学べるイベントです。

提供:株式会社マネーフォワード

迷走した就活時代、決め手は"ビジョンへの共感"と"人"

堤さんは、2020年4月に同社へ新卒入社。『マネーフォワード ME』を担当するHomeカンパニーにて営業を経験した後、翌年2021年の秋ごろに資産形成イベントのPM(プロジェクトマネージャー)を兼任し始めました。

今年6月、事業開発のPM(プロダクトマネージャー)に抜擢。『マネーフォワード ME』ユーザーの保守提案を行いながら、新しいプロダクトをゼロから作るためのロードマップを考える仕事に従事しています。

-----学生時代には、どのようなキャリアを思い描いていましたか?

堤さん:カナダに1年間留学をしていたので、海外マーケに興味を持っていました。

「外国人観光客向けマーケに携わりたい」と思って、国内宿の検索サイトを運営する企業でインターンをしていたこともあります。実際は配属が国内事業部だったので、インバウンドには関わることはできなかったのですが…。

-----では、就活でも「英語を活用できる」「海外マーケに携われる」などを軸に企業を探していたのでしょうか。

堤さん:そうです。そのため商社なども見てみたのですが、なんとなく「雰囲気が合わないかもしれない…」と感じていて。

業界を絞れず迷走していた時期もありましたが、「まずはミッションやビジョンに共感できる会社を探そう」と仕切りなおして出会ったのがマネーフォワードでした。個人的な原体験もあり、「すべての人の、『お金のプラットフォーム』になる。」というビジョンにとても惹かれました。

面接では6~7人の社員と話をすることができたのですが、全員が、言葉で説明することが苦手な私と真摯に向き合ってくれ、ひとつひとつを正しく理解しようとしてくれた姿勢に感動し「この人たちと働きたい」と思い、入社を決めました。

ベトナム拠点をはじめとする海外メンバーと英語を使って仕事ができるのも魅力のひとつでしたね。

提供:株式会社マネーフォワード

初めてのPM兼任、徐々にPMとしての立ち位置がわかるように

toB向けだけではなくtoC向けのサービスも展開している点にも興味を持ち、入社を決めた堤さん。営業を経て、2年目にはtoC向けイベントのPMを兼任することになりましたが、ここでターニングポイントが訪れます。

-----入社後、一番力不足を感じたことは?

堤さん:イベントのPMを兼任することになった時ですね。

それまで私はパワープレイヤーで、「自分でできそうなことは自分でやる」という仕事の進め方をしていましたが、PMになってからもそのやり方で進めていたところ、キャパオーバーになってしまいました…。

「PMとはこうあるべき」という自分の中の理想像とも大きくかけ離れ、すごく力不足を感じましたね。

-----その状況を、どう乗り越えたのですか?

堤さん:上長に「もう少し周りに頼ろうか」と言われたことがきっかけで、"人に任せる"ことができるようになりました。

人に正しく頼れるようになると、PMとしての立ち位置がわかってくるんです。任せ方の基準もだんだん見えてくるようになりました。

-----堤さんが見出した、任せ方の基準とは?

堤さん:メンバーのアウトプットの質が、自分のアウトプットの質より高いかどうか、ですね。

そもそもイベントの目的は、イベント協賛企業への流入や、参加してくださる方々の満足度の向上。そのため「この目的を達成するためには、誰が何をすればよいのか」が判断基準となります。

こんな風に目的に立ち返って考えられるようになり、PMとしての立ち位置がわかるようになってくると、上長からも「部下というより、一緒に戦っている感じがする」と嬉しい言葉をかけてもらえるようになりました。

提供:株式会社マネーフォワード

相手の「ヘイト」を理解してコミュニケーションをとる

-----ベトナム人メンバーとのやりとりも多いそうですね。

堤さん:そうですね。プロダクトマネージャーとして共に働いているメンバーの中には対面では会ったことがないベトナム人メンバーもいます。

デザイナーやエンジニアなど、色んな職種の人と一緒に働くにあたって、やはり専門知識では彼らのほうが勝っていますので、色々と知識のキャッチアップが難しい部分もありますが…。

-----コミュニケーションをはかるうえで、堤さんが一番大切にしていることは何ですか?

堤さん:相手の「ヘイト」を理解してコミュニケーションをとるように気を付けています。

例えば「早口で話されると困る」とか「テキストよりも電話の方が話しやすい」とか、人それぞれにコミュニケーションの好みもあればヘイトもあると思うんです。

一度、社内チャットでコミュニケーションをとっていた相手に、意図せず不快な思いをさせてしまったことがあり、「相手にも申し訳なかったし、意図していないことだったので、自分にとっても損な出来事だったな」と思いました。

自分が気にしていないことや、自然に話していたことでも、相手にとっては気になったり不快に思ったりすることがあるかもしれない。そう気づいてからは、初めて一緒に仕事をする人には「とられて嫌なコミュニケーションはありますか?」と必ず聞くようにしています。

-----なるほど、それは良さそうな方法ですね。

堤さん:この質問をすると、相手のことを知る機会にもなるんです。

「オンオフを分けるために、オフの時にはメッセージを送らないでほしい」という人もいれば、「幼い子どもがいるので、休日や深夜の方がメッセージを返しやすい」という人もいて、そういう話をしていると、その人のバックグラウンドや、少しプライべートの部分も知ることができるので、その後のコミュニケーションでとても役に立っているように思います。

提供:株式会社マネーフォワード

すべての壁は、目的に立ち返ることで乗り越える

自分なりにコミュニケーション方法を確立し、実行に移している堤さんですが、それでも若手ならではの「コミュニケーションの難しさ」を感じることもあるのだそう。

-----メンバーとのコミュニケーションで困ったことはありますか?

堤さん:前の部署で、中途で入社したメンバーと、オンラインということもあってなかなか打ち解けられない時がありました。

その人は、年齢だけでなく、経歴も自分よりもずっと上。なんとなく「社歴が長いのに年下である自分は、やりにくい相手なのだろうか…」と不安に思ってしまいました。

でも、仕事をしている目的は「出すべき成果を出すこと」なので、そこに立ち返って「自分がギブできることは、どんどんギブしていこう」という気持ちでそのメンバーと関わるようにしたんです。

-----ここでもやはり、目的に立ち返って切り替えられたのですね。

堤さん:そうですね。人に任せることも、ギブの精神も、目的に立ち返ることで出来るようになりました。困った時にも立ち返るべき場所を決めておくと、ブレずに行動を決めることができると思っています。

-----素晴らしいですね。最後に今後の展望についてお聞かせください。

堤さん:短期的には、やはり一人前のPMになりたいですね。今はインプットが多く、まだ矢印が自分に向いてしまっている気がしますが、プロダクトの意思決定をすべて自分でできるように、半年以内には一人前になりたいです。

中~長期的には、PMの道を突き詰めながら、ゆくゆくはマネーフォワードの海外展開に貢献できる新しいプロダクトを生み出したいです!

-----ありがとうございます。応援しています。

提供:株式会社マネーフォワード

PMとして理想像とのギャップに苦しんだときも、コミュニケーションに難しさを感じた時も、常に「目的に立ち返ること」で乗り越えてきた堤さん。

納得のいく成果がなかなか出せない時は、誰でも焦ってしまうことがあるでしょう。しかしそんな時こそ、彼のように「目的は何?」と立ち返ることができれば、うまく思考の転換ができるかもしれませんね。

出典元:株式会社マネーフォワード
出典元:マネーフォワード ME

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