HOMEインタビュー 自分に向き合えた2週間の長期休暇。「とりあえず休もう!」の一声で救われ、変えたのはスタンスではなく"進め方"

自分に向き合えた2週間の長期休暇。「とりあえず休もう!」の一声で救われ、変えたのはスタンスではなく"進め方"

白井恵里子

2022/07/14(最終更新日:2022/07/15)


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菊池 勇佑さん/提供:株式会社BLAM

「早く仕事ができるようになりたいから、どんなことにも手を挙げよう」特に新卒入社したばかりの新入社員の中には、こんな風に自ら率先して仕事量を増やしている人も少なくないのでは。

株式会社BLAMの菊池 勇佑さん(24)もまさに、入社当時は自ら手を挙げ、積極的に仕事を取りに行く姿勢を持っていました。しかし入社1年目の夏に、仕事のキャパオーバーが原因で2週間の休職を経験。それがきっかけとなり、仕事の進め方を大きく変えることとなりました。

今では「メンタルが強くなったね!」と言われるほど自己管理ができるようになった菊池さんに、詳しく話を聞きました。

マーケティング支援事業や複業マッチング「カイコク」の運営を手掛けるBLAM

株式会社BLAMは、2015年4月に創業。マーケティングDXの領域を主軸としたマーケティング支援事業や、約8000人が登録する複業マッチングサービス「カイコク」の運営を行っています。

7月21日(木)には、デジタル化のお悩み解決を目的としたカンファレンス「BtoB Marketing DX Conference 2022~BtoBマーケ・セールスの組織力を向上させるDX~」を開催予定。マーケティング/セールスファネルの各領域において、"DX最前線のプロフェッショナル"を招き、最新情報やトピックスについてパネルディスカッション形式で議論します。

大学4年の春に自己分析をやり直し、「在りたい姿」を軸に方向転換

菊池さんは、2020年4月に同社へ新卒入社。デジタル広告支援の部署を経て、現在はカイコクのマーケティング責任者、社内インナーブランディング活動のリーダー、そしてBLAMの全商材を扱うセールスなど、実に幅広い業務に携わっています。

-----BLAMに就職を決めた経緯について教えていただけますでしょうか。

菊池さん:実は中学生の頃に、工場見学のテレビ番組がきっかけで食品の商品開発に興味を持ち始め、「自分が開発したお菓子をコンビニに並べたい」という夢を抱いていました。

大学では理系に進み、食品の勉強を専攻し、大学3年の夏ごろまでは大手食品メーカーを受けていたんです。

-----そうだったんですね。今とは全く異なる業界・職種を希望されていたようですが、そこから何があったのですか?

菊池さん:「食品メーカーでお菓子を開発したい」と思って就活していたのですが、大学院を出ていないとそもそも受けられなかったり、枠が狭かったりと、「こんなにも難しいんだ…!」と思い知らされました。

そのため、大学4年の春に、改めて自己分析からやり直すことにしたんです。

就活エージェントの方から「あなたは、どうなりたいの?就職先の候補を提示することは可能ですが、ミスマッチで後悔しないよう、まずは在りたい姿を考えてみてください」と言われまして…。その時に改めて、「将来どうなりたいのか」をイメージしてみました。

-----なるほど。「どういう仕事がしたいのか」ではなく、「在りたい姿」をイメージしてみたんですね。

菊池さん:はい。そして、最終的に辿り着いたのが「パートナーとソファに座ってコーヒーを飲みたい」だったんです。「え?」と思われるかもしれませんが(笑)。

そういった光景を思い浮かべると、「ゆったりした時間」「落ち着ける空間」「くつろげるソファ」などのキーワードが浮かび上がり、「"やりたいこと"だけではなく、経済的な余裕、時間的な余裕も必要になるのでは?」という考えに着地しました。

こうして、「早めに成長して稼げる自分になれること」と新たな軸を持ち、ベンチャー企業を中心に就活を仕切り直すことになりました。

-----そうして出会ったのがBLAMだったんですね。

菊池さん:そうですね。先ほどの「在りたい姿」について正直に語ったところ、「いいね!」と全面的に肯定してくれたのがBLAMでした。

「BLAMにも、こんな風に"自分の幸せ"を追い求めながら働いている人はいるんですか?」と聞いてみたところ、「たくさんいますよ」と。こんな自分を肯定し、選んでくれたことが嬉しくて、最終的に入社を決めました。

提供:株式会社BLAM

朝起きたら「仕事ができない…」

5日間の内定者インターンで出されたお題は非常に困難なもので、だからこそ「ここなら絶対に早く成長できるだろう」と確信が持てたと、菊池さんは当時を振り返ります。

実際にインターン入社後は、先輩社員と同じレベルの仕事を任され、ベンチャーらしいスタートを切ることになりました。

-----入社後、一番印象に残っている出来事は何ですか?

菊池さん:1年目の夏、朝起きたら頭の中がパンクしてしまっていて、仕事が手に付かない精神状態になってしまったことがあります。

正直にそのことを上長に伝えると、すぐに「話そう」とオンライン会議をつないでくれました。「すみません、頭の中がいっぱいで、仕事できそうにありません…」と話しながら涙が止まらなかったのを今でもよく覚えています。

-----精神的に、キャパオーバーになってしまったんですね。

菊池さん:「早く成長しなければ」という気持ちが大きすぎて、さまざまな仕事に全部手を挙げて、全部取り組もうとしていたから、パンクしてしまったんだと思います。

ただ、その時に上長がすぐに「そっか、じゃあとりあえず、好きなだけ休もう!今持っているタスクだけまとめて知らせてくれたらいいよ」と言ってくれたんです。

本当に、あっさりと休職を許可してくれたので、私はその日から2週間お休みをいただくことになりました。

2週間の休職を経て「やっぱりもう一度、やろう!」

-----休職中は、どのようなことを考えて過ごしていたのですか。

菊池さん:久しぶりに友人と会って話をするなど、自由な時間を過ごしていましたが、頭の中では「戻れるんだろうか」「このまま辞めてしまったら、どうなるんだろう」と、復帰できない可能性も含めて本当に色々なことを考えていました。

ただ、2週間で思う存分ストレス発散できたからか、「やっぱりもう一度、やろう!」と前向きに思えるようになり、復帰を決めることができました。

-----周りはどんな風に迎え入れてくれたのでしょう?

菊池さん:休む前と変わらない雰囲気で、自然に迎え入れてくれました。

もちろん勤務時間などは気遣ってくれましたが、良い意味で、"それまで通り"接してくれたんです。それが、とても心地よくて嬉しかったですね。

「本当にBLAMには"人想い"な人が多いな」「タスクではなく、"人と"接している感覚を大切にしている人の集まりなんだな」と改めて気が付くことができ、自分自身もそうありたいと思うようになった出来事でした。

提供:株式会社BLAM

スタンスは変えずに"進め方"を見直した

こうして、2週間の休職を経て復帰した菊池さん。それまでの「どんどん手を挙げて仕事を取りに行く」というスタンスはそのままに、仕事の"進め方"を変えることにしたそうです。

-----また同じことが起こらないよう、どのようなことを意識して仕事に取り組むようになったのですか?

菊池さん:手を挙げるスタンスは変えずに、「これは自分がやるべきなのか」「人に頼ることができないか」「タスク量が増えてきたら、相談できているか」と、それまで一番のネックだった"進め方"を見直していきました。

自己管理ができるようになったからか、復帰後は周りから「メンタルが強くなったよね」と言われることが多いです。

-----休職期間があったからこそ、ですね。

菊池さん:本当にそうですね。あの時「頭がパンクして仕事ができない」と正直に伝えられる関係性を築けていたこと、そこですぐに上長が「休もう」と言ってくれたこと、どちらが欠けていても今の自分はいないと思うので、本当に良かったです。

-----最後に、今後の展望についてお聞かせいただけますでしょうか。

菊池さん:まずは、異動になって間もない「セールス」の仕事にしっかり向き合って、今の場所で活躍できるように目の前の課題に取り組みたいです。

実は、BLAMに入社して、独立していく人を多く見ていたり、経営陣が近くにいたり、「経営」をとても身近に感じることが多いんです。

そのため「雇われている身の立場だけではなく、経営者としての立場も経験してみたい」と考える機会が増えました。もちろんまだ「興味がある」レベルの話なので、まずはもっと自分の力をつけることに注力しなければならないのですが、ゆくゆくは「この事業で行こう!」と胸を張って言えるぐらいの経営者を目指したいですね。

そして、いつかはパートナーとソファに座ってゆっくりコーヒーを飲みたいです。

-----ありがとうございました。応援しています。

提供:株式会社BLAM

一時は仕事が手に付かないほど精神的に疲弊してしまった菊池さんですが、そこで頑張り続けることなく、自分の気持ちを素直に上長に伝えられたから、今があるといいます。

どんどん手を挙げ、経験を積み重ねることは大切ですが、時には「このまま増やしても大丈夫?」「誰かに頼ることはできないか?」と自問してみることで、心身ともに安定的に仕事を進めることができるのかもしれませんね。

出典元:株式会社BLAM
出典元:複業支援サービス(カイコク)

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