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CGクリエイターとは?仕事内容・年収・向いている人の特徴などを解説

U-NOTE編集部

2022/07/05(最終更新日:2022/08/25)


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映画・ゲーム・アニメと幅広い業界で活躍する「CGクリエイター」。インパクトがあるコンテンツ制作には欠かせない存在で、なかには国内のみならず世界で活躍する方もいます。

本記事では、そんなCGクリエイターの仕事内容や年収の目安などを解説。併せて、向いている人の特徴や求められるスキルもご紹介します。CGクリエイターという職種に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

CGクリエイターとは?

CGクリエイターとは、映画・アニメ・ゲーム・CMなどで使用されるCG(コンピューターグラフィックス)を制作する職種のことです。専用のソフトウェアを使い、CGを制作します。

一口にCGクリエイターといっても、ひとつのCGを完成させるまでの作業は非常に複雑です。そのため、CGモデラー・CGアニメーション・CGデザイナーと役割ごとに作業を行うのが一般的です。ひとつのチームとして、CGの制作にあたります。

 

CGクリエイターの仕事内容

CGクリエイターの仕事は工程が多いため、それぞれ役割を分担して作業を行います。主な仕事は、モデリング・テクスチャリングに加え、CGに動きを付けることです。各作業でどんなことを行うのか、業務を行う際のポイントも併せて解説します。

 

1.モデリング

CGクリエイターの1つ目の仕事はモデリングです。

モデリングとは、デザインを三次元の物体として作り出す作業のこと。「ZBrush」「Maya」「MODO」「3ds MAX」などの専門ソフトを使い、モデリングを行います。モデリングを担当するCGクリエイターは、CGモデラーと呼ばれます。

モデリングには3つの手法がありますが、主に使われることが多いのはポリゴンモデリング。三角形面や四角形面、球や円錐などの立体を組み合わせて物体を描きます。

CGクリエイターの作業のなかでも高い技術が必要とされるのがモデリングで、技術力のあるCGクリエイターは、少ないポリゴン数で物体を滑らかに仕上げます。

 

2.テクスチャリング

CGクリエイターの2つ目の仕事はテクスチャリングです。

モデリングにより物体が完成したら、リアルな質感を出していきます。テクスチャリングを行うのは、CGクリエイターのなかでも、CGデザイナーと呼ばれる方たちです。

石や金属など、物体に適したテクスチャーを選んで貼り付けます。また、物体に色付けするのもテクスチャリングの作業のひとつです。

 

3.CGに動きを付ける

CGクリエイターの3つ目の仕事は、CGに動きを付けることです。

テクスチャリング作業が終わったら、CGに動きを付け、キャラクターに命を吹き込みます。CGデザイナーのなかでも、モーションに特化した作業を行う、モーションデザイナーが担当することの多い作業です。

CGに動きを付ける際に重要なのは、滑らかさ。見る人にCGだと思わせるようなぎこちない動きになっていないか、キャラクターであれば感情や性格が表現できる動きになっているかを重視する必要があります。

 

CGクリエイターが活躍している場

現代では、CGはさまざまな産業で活用されています。そのため、CGクリエイターの活躍の場も広がっています。

一般的な活動の場としてあげられるのが、ゲーム・映画・アニメです。特に、ゲーム業界では多くのCGクリエイターが活動しています。

映画業界やアニメ業界では、近年CG技術を利用したハイクオリティなコンテンツが話題になる傾向にあり、特にハリウッドでは『アバター』や『ロード・オブ・ザ・リング』など、有名なCG作品も多く存在します。日本だけでなく海外で活躍するCGクリエイターもいます。

場合によっては、広告業界で活躍することも。広告はインパクトのある映像を制作することが多く、CG技術が欠かせません。例えば、テレビCMでは実はCGの技術がふんだんに活用されており、CGクリエイターの存在が必要とされる場面が多くあります。

 

CGクリエイターの年収の目安

CGクリエイターの年収は、勤務先や役職によって異なるものの、400〜500万円台が一般的な目安といわれています。日本の一般的な会社員の平均が400万円台前半なので、比較するとやや高い収入を得られるといえます。

CGの最新技術を利用した映像コンテンツが増えている現代では、CGクリエイターの需要は高まっています。特に、ハイクオリティなCGを制作できる技術者はそう多くないため、技術を磨けばフリーランスとして活躍することもできます。

その場合の年収は依頼数によって変動しますが、平均年収の目安より収入を得ることも可能です。ただし、フリーランスのCGクリエイターは一人でモデリング・アニメーション・デザインと複数の工程を行わなければならないため、その分の負担は大きいのは留意点だといえるでしょう。

自身にとってやりがいを感じられることは何かを考え、適した働き方とそれに応じた収入を得られるよう考えるのがおすすめです。

 

CGクリエイターになるための方法

CGクリエイターになる方法は、主に3つ。時間や金銭的な余裕がある方は、専門学校や大学に通って技術を身に付けましょう。時間やお金をあまりかけられない場合は、独学がおすすめ。自分のペースで学習を進められます。なるべく早く、実際の現場で活躍を目指すならCG制作の現場で働きつつ、独学でスキルを磨くのもおすすめです。

それぞれの方法でCGクリエイターを目指す場合のポイントを解説します。

 

1.専門学校や大学に通う

CGクリエイターになるための1つ目の方法は、専門学校や大学でCG技術を身に付けることです。

CG技術を基本から学びたい方は、専門学校や大学に通うことがおすすめ。特に、CGクリエイターを養成するための専門学校であれば、CGクリエイターとして活躍する方が講師になっていることも多く、業界の知識や実際の働き方を知ることもできます。

同じ目標を持つ仲間がいるのもメリット。互いに刺激を受けながら、CGクリエイターになるため勉学に励むことができます。

 

2.独学で勉強する

CGクリエイターになるための2つ目の方法は、独学で勉強することです。

金額や時間的な余裕がない方は、独学でCGクリエイターを目指すことも検討してみてください。書店で扱っているCGクリエイターについての参考書を活用しながら、実際にソフトウェアを扱うスキルを身に付けていきましょう。

独学の場合、作ったCG作品はSNSや自身のHPに公開するのもおすすめです。人の目に触れることで勉強のモチベーションが継続しやすく、また第三者からの素直な感想を得られ、クオリティの追求に繋がります。

作成した作品はポートフォリオとしてまとめておくことで、就職するときにもスキルを示すために役立ちます。

 

3.CG制作の現場で経験を積む

CGクリエイターになるための3つ目の方法は、CG制作の現場で経験を積むことです。

CG制作に必要なソフトウェアの基本操作が身に付いている方であれば、CG制作の現場でアルバイトとして働きつつ、現場で経験を積むのもおすすめ。アシスタントという立場なので大きな仕事を任せてもらえることはあまりありませんが、現場の空気や第一線で活躍しているCGクリエイターの仕事の仕方などを近くで見られるのがメリットです。

アルバイトとして働きつつ、独学で学習を進め、実際の現場で使える技術を身に付けましょう。

 

CGクリエイターに向いている人の特徴

CGクリエイターを目指すうえで気になるのは、向いている人の特徴です。スキルではなく、CGクリエイターを長く続けるのに適した資質を持っている人の特徴をご紹介します。

 

1.根気と体力がある人

CGクリエイターに向いている人の1つ目の特徴は、根気と体力がある人です。

CGクリエイターの仕事には、納期があります。限られた時間のなかでクオリティの高いCG制作が求められるため、細かな作業も納得がいくまで根気よく行える方は向いているといえます。

体力面でタフな方もCGクリエイター向き。納期直前で追い込まれているなかで、集中して作業を行わなければならない場面も少なくありません。

 

2.地道な作業も苦ではない人

CGクリエイターに向いている人の2つ目の特徴は、地道な作業も苦ではない人です。

CGクリエイターの仕事には、細かな修正や調整が多く発生します。細部のこだわりひとつで完成したCGの印象が大きく左右されるため、似たような作業を繰り返すことも多いのです。

黙々とCG制作を進め、地道な作業も苦ではない方はCGクリエイターに向いているといえます。

 

3.想像力がある人

CGクリエイターに向いている人の3つ目の特徴は、想像力がある人です。

CGクリエイターは、テキストにまとめられた人物や世界観などの特徴からデザインを起こし、物体を作成します。現実世界にはない物体をCGで表現することを求められることも少なくありません。

要望に沿ったデザインや物体を作れるよう、日頃からさまざまな作品に触れ、表現の引き出しを多く持っている方はCGクリエイター向きです。

 

CGクリエイターに必要なスキル

CGクリエイターとして活躍するには、最低限必要なスキルを身に付けておくことが重要です。例えば、基本的な専門ツールを使いこなせることや、各分野の担当者とスムーズな連携を行えるコミュニケーション能力、リアルな物体を表現できるデッサン力などがあります。

それぞれなぜ身に付けておく必要があるのか、どのレベルのスキルが求められているのかを解説します。

 

1.CG制作に必要なソフトを使いこなせる

CGクリエイターに必要な1つ目のスキルは、CG制作に必要なソフトを使いこなせることです。

CGクリエイターの仕事では、必ず専門ソフトを使用します。基本ツールとしては「Maya」や「3ds Max」、「ZBrush」などが存在します。そのほかに、「Photoshop」「Illustrator」「Premiere」「After Effects」もあります。

これらのソフトを使いこなせることは、CGクリエイターとして活躍するための最低条件。高い技術力を求められるのは、基本が満たせるようになってからです。まずは、専門ソフトを問題なく扱えるレベルを目指しましょう。

 

2.コミュニケーション能力

CGクリエイターに必要な2つ目のスキルは、コミュニケーション能力です。

CGクリエイターの仕事は、デザイナー・モデラー・アニメーションと分業になっています。そのほかにもプログラマーや全体の統括を行うディレクターなど、ひとつのCG制作に関わっている人数が多いのが特徴です。

そのため、スケジュールや依頼主の要望通りに制作を行うには、各分野の担当者との連携は必要不可欠。スムーズなコミュニケーションを行えるスキルを身に付けておくと、仕事でいかせます。

 

3.観察力・デッサン力

CGクリエイターに必要な3つ目のスキルは、観察力とデッサン力です。

クオリティの高いCGを制作するには、実際に存在する物をリアルに表現したり、正確に再現したりすることが求められます。そのためには、普段から物を細部まで観察し、全体のバランスを把握したうえで立体に書き起こせるデッサン力が重要。

気になる物の形や動きをリアルかつ自然に表現できるよう、デッサンを行う習慣を付けておくとよいでしょう。

 

CGクリエイターになる第一歩は独学からでも

本記事のまとめ
  • CGクリエイターになるには、専門ソフトを使いこなせることが最低条件
  • CGクリエイターの仕事は分業している
  • 独学でもCGクリエイターを目指せる

ゲームや映画、アニメなどが好きな方なら、一度はCGクリエイターという職種に興味を持ったことがあるのではないでしょうか。CGを作成する専門ソフトを使いこなせるかどうかが大きなポイントになりますが、現場ですぐに活躍できるレベルのスキルがあれば、資格なしでもCGクリエイターになることができます。

未経験から目指す場合は、専門学校に通ったり、オンライン講座を受講するのがおすすめ。現場で利用するソフトを使いこなせるように学習し、自分で作品を作ることに挑戦しつつ、ポートフォリオを作成し、スキルアップしながらCGクリエイターを目指してみてはいかがでしょうか。

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