HOMECareer Runners 「初めてビジネスが生まれる瞬間に立ち会えた」コロナで留学を断念…心を決めた"挑戦の舞台"はオープンイノベーション

「初めてビジネスが生まれる瞬間に立ち会えた」コロナで留学を断念…心を決めた"挑戦の舞台"はオープンイノベーション

白井恵里子

2022/06/28(最終更新日:2022/06/28)


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安江 裕太さん/提供:eiicon company

自分ではどうしようもできない外部要因で、思い描いた道が途切れてしまったら、あなたはどうしますか?

目の前が真っ暗になり一時は立ちすくんでしまうかもしれませんが、それでも道を切り拓く努力を続ければ、その先に新たな希望が見つかるかもしれません。

eiicon companyの安江 裕太さん(23)は、大学時代に新型コロナウイルスの影響で海外留学を断念。大学を休学して海外を経験しようと計画を立てていましたが、残念ながらその夢は叶えられませんでした。

しかしその後、同社に出会い、インターンを開始。そこで「オープンイノベーション」というビジネスの形に出会えたことで、新たな目標が見つかったといいます。

その経緯について詳しく話を聞いていくと、「考え続ける」そして「行動し続ける」彼の強い信念が垣間見えました。

オープンイノベーションプラットフォーム「AUBA」

eiicon companyは、オープンイノベーションプラットフォーム「AUBA(アウバ)」を運営しています。

「AUBA」は2万4000以上の企業/自治体が共創を目指すべく利用。委託を受けてのプログラム運営も多く、2021年には宮崎県より委託を受け、宮崎県内に根差した企業と全国のスタートアップをマッチングさせ、ビジネス創出を目指すプログラム『MIYAZAKI DIGITAL INNOVATION BUSINESS BUILD』を実施しました。

今年3月には、このプログラム内で生まれた計6チームが約3カ月間の共創成果を発表する「DEMO DAY」を開催し、株式会社テレビ宮崎と株式会社Study Valleyによるプロジェクト「地域に根差した探求学習を用いた新しい地域価値創造」が、参加者の支持をもっとも集めた"オーディエンス賞"を受賞しました。

安江さんは、入社直後にこのプログラムに携われたことが早期の経験積み上げ、地方創生への意識の変化につながったと考えています。

『MIYAZAKI DIGITAL INNOVATION DEMO DAY』

コロナ禍で留学を断念…「それならば」とインターンをスタート

安江さんは、2020年5月に同社へインターン入社。大学休学期間中、AUBAでのオープンイノベーション成功事例に関する取材記事の執筆業務を担当していました。その後、大学卒業と同時に2021年12月に新卒入社。現在はエンタープライズ事業部にてインサイドセールス業務に従事しています。

-----インターンを始めた経緯について教えてください。

安江さん:学生時代、ダンスサークルのリーダーを務めるなど「組織をまとめる経験」を多くしてきたこともあり、人と組織に興味を持つようになりました。

団体や組織としてメンバーが皆同じ方向を向くことに難しさを感じていた一方で、「この組織をもっと良くして、メンバーやダンスを見に来てくれるお客さんを幸せにしたい」という気持ちも強かったですね。

そのため、大学を休学する前、一時は人材業界で就活をしていました。

-----そうだったんですね。大学の休学は、何か挑戦したいことがあったからですか?

安江さん:はい。そもそも人材業界で就活支援や転職支援などの仕事をするとなった時、「社会人経験もないのに、できるのか?」といった不安がありました。ファーストキャリアがその業界でなかったとしても、同じような漠然とした不安があって…。

そのため「ならば、まずは色々な世界を見てみよう」と、幸福度が高いと言われる国に行ってみようと思ったんです。

そのために大学を休学したのですが、ちょうど新型コロナウイルスの感染拡大が始まって、留学に行くことが叶わなくなってしまいました。

-----せっかく「挑戦しよう!」と立ち上がった矢先のコロナ禍。悔しいですね。

安江さん:はい。そこで、留学ができないなら、国内でインターンに挑戦して、社会のことをもっと知ろうと思いました。

そうしてインターン募集を探していた中で出会ったのがeiicon companyです。

実は地元が山梨県ということもあり、地方創生にもうっすらと興味を持っていたのですが、eiicon companyが事業として展開する「オープンイノベーション」というビジネスの形が、地方創生の大きな手段となり得るのではないかと思ったんです。

そして、オープンイノベーションを支援しているeiicon companyならさまざまな企業と出会え、社会を知ることができるのではと思い応募し、入社しました。

提供:eiicon company

企業をこえた「真剣な挑戦」に感動した二日間

コロナ禍の影響により留学を断念せざるを得なくなった安江さんですが、立ち止まることなく"次なる挑戦の場"を見つけました。

-----新卒入社後、最も印象に残っている出来事は何ですか?

安江さん:入社直後に宮崎県内の企業が国内のスタートアップとオープンイノベーションをはかるプログラム『MIYAZAKI DIGITAL INNOVATION BUSINESS BUILD』の場に立ち会った時のことですね。入社2日後に、いきなり宮崎出張でした(笑)。

ここで企業のご担当者とスタートアップのご担当者が、メンターからのフィードバックを受けながら「マネタイズはどうするか」「お客さんに刺さるビジネスにするには?」と腹を割って二日間にわたり対話していたんです。

その結果、新しいビジネスが生まれる瞬間を目の前で見ることができ、その時は大きな感動を覚えました。企業をこえた「真剣な挑戦」に刺激を受けた二日間でした。

ここで生まれた事業のひとつが、今まさに推進中。これからがとても楽しみです。

『MIYAZAKI DIGITAL INNOVATION DEMO DAY』

目標未達で悔しい時は、要因を因数分解して改善していく

-----入社直後に、それは貴重な経験でしたね。インターン時代も、正式入社後も、KPIを確実に達成し貢献されていると伺いました。うまくいかずに悩むこともありますか?

安江さん:特にインターン時代は、ありました。取材記事の本数をKPIに置いていましたが、達成できない時は自分を責めてしまって辛かったですね。

でも、尊敬する先輩が「メタ認知の大切さ」「自分を客観視して、今の実力をちゃんと認めよう」と発信している内容を目にした時、すごく納得したんです。

インターン1年目で、できないことがあるのは当たり前。実力がないのも当たり前。そう考えるようになりました。

-----今の実力を認めたうえで、行動としてはどんなことを意識していましたか?

安江さん:「達成できない」と悩むのではなく、未達の要因を因数分解して、原因を突き止めることから始めました。

例えば取材記事の数ならば、「取材依頼先の社数」「依頼する先の対象」「依頼内容」など、未達の要因として考えられることがいくつかあります。

また、インサイドセールスでKPIに置いていた「顧客との打ち合わせ数」が達成できない時は、「アプローチの量と質」「質であれば、アプローチ内容や送る時間」など、要因をどんどん分解しては、ひとつずつ改善を続けてきました。

このような方法で取り組んだ結果、徐々にKPIを達成できるようになっていきました。

提供:eiicon company

地方創生に携わって、地域に住む人に"幸せ"を届けたい

「実力が足りなくて当たり前」と認めつつも、安江さんは諦めずに「自分にできること」を探し、KPI達成に向けて日々邁進しています。最近では、インターン時代に取材した企業の担当者と再会し「あの時の事業、着実に進んでいますよ」と声をかけられることが喜びだといいます。

-----この先、挑戦してみたいことはありますか?

安江さん:各地域の良さを活かして、そこに住む人たちが幸せに生きられるように、地方創生プロジェクトに携わってみたいという気持ちはあります。

実はインターンを始めてから、以前よりも地方創生の想いが強くなっています。

コロナ禍、一人暮らしのアパートの中で、毎日PCに向かって仕事をしている日々。一方で地元に帰省すると、空き地の増加や高齢化問題など、地域としての課題が山積みです。

「このままでいいんだろうか?」と何度も思いました。今後は、オープンイノベーションという手段を通じ、少子高齢化等課題が残る地域社会に何らかの形で貢献していきたいと考えています。

-----ありがとうございました。

提供:eiicon company

コロナ禍という未曽有の事態では、安江さんと同じように何かを諦めなければならなかった人も多いことでしょう。「挑戦したかったのに…」という悔しい思いをどこにもぶつけられずに、歩みを止めてしまうこともあったはず。

しかし、安江さんは、そこで立ち止まらずに「次なる挑戦の場」を探し、行動を起こし続けたからこそ、いま新たな目標に向かって邁進できています。

彼の常に前向きな姿勢からは「行動を止めなければ希望が見える」といったメッセージを受け取ることができそうですね。

出典元:eiicon company
出典元:AUBA

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