誰でも、その道に進むときは「未経験」からのスタート。肝心なのは、そこからどのように道を切り拓いていくか…ということではないでしょうか。
株式会社ブレイバンステクノロジーズの梅村香梨さん(24)は、エンジニアとしての経験は全くなかったものの、IT業界への憧れからインフラエンジニアの職種に興味を持ち、入社を決意しました。
ただ、未知の領域に飛び込むことは簡単なことではなく、並々ならぬ努力が必要となってきます。梅村さんが努力し続けられる理由はなんなのでしょうか。詳しく話を聞きました。
ITソリューションを提供する会社「ブレイバンステクノロジーズ」
株式会社ブレイバンステクノロジーズは、社会インフラであるネットワークシステムの 企画・設計・構築・運用・監視を行っています。
2020年に行われた日本マーケティング・リサーチ機構調べでは「未経験でも成長できる会社 No.1」「頑張りをしっかり評価してくれる会社No.1」「エンジニアが長く働くのにおすすめする会社No.1」の採用に関する3部門で第一位に選ばれています。
入社の決め手は人の良さ
もともとは文系学部の出身で、ITの知識は全くなかったという梅村さん。IT業界に憧れはあったそうですが、コロナ禍によって学生時代から行っていた音楽活動を休止し、その際にYouTubeに動画をアップしたことをきっかけに、ネットワークの重要性を再確認。インフラエンジニアという職種に興味を持ち、ブレイバンステクノロジーズに入社。現在はインフラエンジニアとして、ECサイトのデータ精査の案件に携わっています。
-----ブレイバンステクノロジーズに手はなんだったのでしょうか。
梅村さん:ビジネスSNSでIT業界のベンチャー企業を探していた際に、現在の会社を見つけて、ビビッと来たので応募しました。
入社の決め手となったのは、社員の皆さんの人柄です。特に私の面接をしてくださった人事の方が、私のプロフィールを隅々まで見てくださっていたんです。ポートフォリオに載せていた、私が演奏していた動画も見てくださっていて…。一人ひとりにきちんと向き合ってくれていることが凄く伝わったので、その時点で「一緒に働きたい!」思い、入社を決めました。
-----何か具体的なエピソードはありますか?
梅村さん:ブレイバンステクノロジーズの社長は、良い意味で少年のような心を持っている方で、いつ会っても目がキラキラしているんです。
学生時代にバンドをしていたことをお話しした時も、「バンドとインフラの機械はすごい似てるんだよ」「バンドをやっているんだったら、絶対インフラエンジニアの仕事はいいよ」と言ってくださったことは今でもよく覚えています。
-----凄くフランクに話しかけてくださる方なんですね。
梅村さん:そうなんですよ。実は一緒にバンドを組ませていただいたこともあるんです。社長がギター、先輩2人がギターとベース、私はドラム。内定式で演奏させていただいたのですが、練習の時からアドバイスも明確にくださって、とても良くしてくれて…。本当に人柄も好きです。
-----入社して変わったことはありますか?
梅村さん:内定者研修を受けていた時は、インフラエンジニアとして資格の勉強をしていて、座学で知識を入れることや、先輩から教えてもらうようなことが多かったんです。けれど、入社してからは自分で考えて、自分で仕事を見つけていくことが大事だと感じました。
-----どのような時にその大切さに気が付いたのですか?
梅村さん:上司もエンジニアで、客先に常駐している中で私に指導してくださっているので、本社にはなかなか来ることができません。普段は私が1人で仕事をすることが多いんです。そうなると、その先輩の指示だけを待ってるだけでは進まないんですよね。
そのため、例えば「こう思ったから、こういう資料を作成してみました」など、先回りして考え行動する力がないと、本当に一日中何もしない時間が生まれてしまうと感じて、自分から考えて動くようになりました。
-----なるほど、何か他にも入社してから自分の中で変わったことや、努力したことはあるのでしょうか。
梅村さん:今までは直感で行動することが多かったのですが、就職してからは先輩に「なぜこう思ったのか」「自分はどうしたいのか」と聞かれたときに、納得のいく受け答えがなかなかできないことがありました。
その時に「論理的に思考する力が必要だな」と自分の弱点に気が付いたんです。そこから、論理的思考ができるようになるにはどうすればいいかを自分なりに調べたり、本を読んだりして学んでいき、「なぜ」というところまで考えるようになりました。行動を起こす際にも、しっかりと準備をして取り掛かるようにして、行動理由についてもきちんと説明ができるようにしました。
相手に伝わるようにする工夫
-----仕事をする上で大切にしていることについて教えてください。
梅村さん:伝えたいことを"伝わりやすく"することです。価値観や理解度は人によって異なるので、定量的な数値であったり、固有名詞をちゃんと用いてお話すると、平等に伝わるので、曖昧な表現をしないように言語化することは心掛けています。
これまで"資料作り"がすごく苦手だったのですが、伝えたいことをちゃんと言語化して、伝わりやすいようにすることを強く決めてから作った資料は、プレゼンした際に「これはやりたいことがきちんと伝わるいい資料だよ」と上司の方が褒めてくださったので、嬉しかったですね。
-----きちんと努力したことが結果として現れているんですね。未経験からインフラエンジニアとしてお仕事していく上で、心掛けていることはありますか?
梅村さん:インフラエンジニアの教科書に書いてある日本語が難しいので、いつも1度では理解できずに、調べながら、何回も読んで、やっと理解できる状態なんです。けれど、いつまでも苦手意識があると、前にも進めないので、まずは苦手意識をなくすことが大切かな、と。
何か小さいことでも、成功体験が積み重なったら「できた」という経験になると思ってるので、少しずつ分からないことを潰していって、少しずつ進めています。
そうすると、「これがこうなることは分かるけど、ここがどうしてこうなるのかが分からない」というように、分からない部分の可視化ができるので、そこまでやってから先輩に質問をするようにはしていますね。
分からないことだらけでも頑張れた理由
-----大変なことも多かったと思うのですが、原動力となったことはありますか?
梅村さん:新卒で入社した同期のエンジニアが、私を含めて3人いるのですが、私以外の2人がもともとIT系に強い学校を卒業している経験者なんです。そのため「これは基礎だよ」と言われることも多くて、悔しい思いをすることも多かったのですが、やっぱりひとつひとつやっていくうちに、分からないことが分かるようになることが嬉しいです。それがモチベーションになっています。
-----「この会社だから頑張れた」という部分もあるのでしょうか。
梅村さん:やはり先輩が凄いというのもありますね。文系から未経験で入社した先輩が活躍している姿を見ると、「きっと私にもできる!」と、自分自身のモチベーション向上にも繋がります。
-----キャリアにおける、今後の目標についてお聞かせください。
梅村さん:入門編のような資格ではありながら、それがあればインフラエンジニアとしての案件の8割はカバーできると言われる「CCNA」というインフラエンジニアの資格があります。
今後は、その資格を取得して座学の知識を十分につけた上で、現場に出て経験を積んでいきたいです。その他、インフラエンジニアとしてステップアップするためのAWSという資格をはじめ、他の資格にも挑戦していって、ゆくゆくはインフラエンジニアとして1番上のフェーズである要件定義に関わることができるようになりたいです。
-----ありがとうございました。
インタビュー中、真っ直ぐに自分の言葉で純粋な気持ちを話してくれた梅村さん。会社での上司との関係も、梅村さんの素直な性格が作り上げたものなのだと納得することができました。
未経験の分野では分からないことは日常茶飯事です。ただ、その「分からない」に屈することや落ち込むことなく、ひとつひとつ自分で解決の糸口を見つけながら進むことは大切です。
彼女の純粋に理解を楽しみながら努力を惜しまぬ姿には、頑張る勇気を貰えそうですね。
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