Webに関するプロジェクトの管理を行う「Webディレクター」に興味がある人も多いのではないでしょうか。
本記事では、Webディレクターの仕事内容や、取得しておきたい資格、向いている人の特徴などをご紹介します。
Webディレクターにキャリアアップしたい人や、Webディレクターになりたい人は、ぜひ参考にしてください。
Webディレクターとは?
Web系の仕事のひとつである「Webディレクター」に興味があるものの、どういう仕事なのかわからないという人もいるのではないでしょうか。
Webディレクターとは、Webに関するプロジェクトの進行管理・監督を行う人のことをいいます。
Webディレクターは、Webライターや編集者、プログラマーなどのチームメンバーに仕事の分配や、スケジュールの管理などを行います。予算の管理や、品質の管理をすることもあり、大型のプロジェクトの際には欠かすことのできないポジションです。
関連記事:Web系エンジニアとは?新卒・未経験でも目指せる?年収や必要スキル、おすすめの言語などを紹介
Webディレクターの仕事内容
プロジェクトの管理や監督を行うWebディレクターは、具体的にどのような仕事を行っているのでしょうか。
以下では、Webディレクターの仕事内容についてご紹介します。
1.クライアントとのミーティング
Webディレクターの仕事内容の1つ目は、クライアントやプロジェクトマネージャーなどとのミーティングです。
まずはプロジェクトのゴールを明確に把握します。完成させるものの品質・納期・予算などを相違なく認識をすり合わせることが重要です。場合によっては要件定義からプロジェクトマネージャーやクライアントと一緒に行うこともあります。
この際に一緒に仕事を進めるメンバーについて把握したり、採用を行ったりすることも少なくありません。
Webディレクターは、実際に業務を行うプレイヤーたちと、クライアントやプロジェクトマネージャーとの橋渡しの役割をすると認識しておくとよいでしょう。
2.プロジェクトの進行管理
Webディレクターの仕事内容の2つ目は、プロジェクトの進行管理です。
決められた納期に合わせて、プロジェクトのスケジュールを立て進行していきます。途中で品質の管理を行うのも業務の一環です。
3.プロジェクトの分析・改善
Webディレクターの仕事内容の3つ目は、プロジェクトの分析・改善です。
プロジェクトの進行中に、より効率的な方法を検討したり、ナレッジを共有したりなど、プロジェクトを円滑に進める役目を果たします。
Webディレクターはなくなる?将来性は?
将来的にWebディレクターを目指す人は「将来性」が気になる人も多いのではないでしょうか。
Webディレクターはプロジェクト全体を統括するリーダーのようなもの。小さなプロジェクトの場合は、プロジェクトマネージャーがディレクターを兼任することもありますが、管理する人数が増えたり、複数のチームがある場合は、Webディレクターが活躍することも多いです。
Webディレクターはなくなるといった噂を聞いたことがある人もいるかもしれません。Webディレクターの役割は、プロジェクトマネージャーや制作チームの一員が兼任することも可能なため、ディレクションができるメンバーがいる場合は専任のWebディレクターは必要ないという人も。
しかし、Webディレクターがクライアントとの交渉をしたり、仕事を分担してくれるからこそそれぞれの業務に集中できます。特に大型のプロジェクトの場合は、引き続きWebディレクターが必要とされるでしょう。
Webディレクターの年収の目安
厚生労働省によると、Webディレクターの年収「584.4万円」です。Webディレクターの年収が高い理由は、現場を監督する責任が大きいことにあります。逆に言うと責任が重い割に給料が低いと感じる人も多いかもしれません。
一方で、国税庁によると、日本人の平均年収は「461万円」と発表されています。比較してみると、Webディレクターの年収のほうが高いことがわかります。
参考:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」
参考:国税庁「II 1年を通じて勤務した給与所得者」
未経験からWebディレクターになるための方法
Webディレクターになりたいけれど、未経験でもなれるか不安になっている人もいるのではないでしょうか。
以下では、未経験からWebディレクターになるための方法についてご紹介します。
未経験からでもOKな求人に応募する
未経験からディレクターを目指すためには、Webディレクターの求人を探し未経験でもできるものに応募し、業務経験を作る方法があります。
ただし、未経験OKな求人が少ないことや、仮に求人が合っても経験者が優先されることがほとんどです。チャンスがあれば、迷わず応募することをおすすめします。
応募するためには、事前にWeb制作に関する基礎的な知識を身につけることが大事です。
現在のWeb制作の担当範囲を広げていく
Webディレクターになりたいと思っている人の多くは、すでにWeb関係の仕事をしている人が多いのではないでしょうか。
担当のWebディレクターと交渉して、進捗の管理やクライアントのヒアリングなど少しずつ業務を担当していくとWebディレクターの業務を学べます。仕事っぷりで信頼を得られると、Webディレクターを任されるケースもあります。
Web系の仕事は実績が評価される傾向があるため、まずは今行っている仕事で信頼を得ながら、実績作りを行いましょう。
Webディレクターに向いている人の3つの特徴・スキル
Webディレクターは、現場とプロジェクトマネージャーやクライアントとの橋渡しをする、いわば中間管理職のような役割です。間の立場になる人は、どのようなスキルが必要とされるのでしょうか。
以下では、Webディレクターに向いている人の特徴や必要なスキルをご紹介します。
1.決断力がある人
Webディレクターに向いている人の1つ目の特徴は、決断力がある人です。
Webディレクターは、Webライターやプログラマー・デザイナーなどのチームメンバーのタスクとスケジュールを管理することが重要な業務です。一部の業務が遅れると、他に影響を与えてしまい、結果納期に間に合わないということにもなりかねません。
状況を客観的に把握し、今何をすべきか、優先順位を決断して割り振りできる人がWebディレクターとして活躍できます。
2.マルチタスクが得意な人
Webディレクターに向いている人の2つ目の特徴は、マルチタスクが得意な人です。
Webディレクターは、「予算や納期の確認」「クライアントとのミーティング」「仕事の進捗度合いの確認」「リマインド」「品質チェック」など複数の仕事を同時にこなさなければいけません。
「ひとつの仕事に集中してクオリティを上げるほうが好き」という人よりは「いろいろな業務に関わるほうが好き」という人のほうが向いているといえるでしょう。
3.好奇心旺盛な人
Webディレクターに向いている人の3つ目の特徴は、好奇心旺盛な人です。
Webディレクターは、開発・デザイン・ライティングなどの様々な分野の人々のタスクの割り振りや進行管理をするため、幅広い知識を持っていることが求められます。知識がなければ、業務に関わる時間が推測できず、無理な納期を押し付けてしまう可能性があるからです。
自分の専門分野のこと以外でも学ぶ意欲のある人が、Webディレクターとして活躍しやすいです。
Webディレクターが取得しておきたい3つの資格
Webディレクターは資格の取得は必要ありませんが、Webに関する資格を持っておくと、スキルを客観的に証明できます。
Webディレクターたちから人気が高い資格は、Google Analyticsに関する資格や、分析に関する資格です。それぞれの資格の詳細を紹介します。
1.Google アナリティクス個人認定資格(GAIQ)
Webディレクターが取得しておきたい1つ目の資格は、Google アナリティクス個人認定資格(GAIQ)です。
Google アナリティクスとは、Webサイトを訪れたユーザーの行動を記録し、分析できるツールです。Webに関係する業務を行うときには、利用されることが多いツールのため、使い方を理解していると便利です。
試験のための学習や、試験は無料で受けられるため、興味がある人は挑戦してみてはいかがでしょうか。
>>Google アナリティクス個人認定資格(GAIQ)の公式サイトはこちら
2.ウェブ解析士
Webディレクターが取得しておきたい2つ目の資格は、ウェブ解析士です。
ウェブ解析士は、アクセス解析やソーシャルメディア分析などの知識を持っていることを証明する資格です。ウェブに関係するデータを分析したい人は、ウェブ解析に関する知識を網羅的に学習できます。
ウェブ解析士認定講座も開催されているため、「動画で勉強をしたい」「非独学で勉強するのは苦手」という人にもおすすめです。
3.Webアナリスト検定
Webディレクターが取得しておきたい3つ目の資格は、Webアナリスト検定です。
Webアナリスト検定は、Web戦略を練るために必要な「データ分析」「デジタルマーケティング」の知識が勉強できます。5時間の講座受講のあと、オンラインテストを受けすぐに合否がわかる「スピード感」も人気の理由です。
今すぐに役に立つ知識をつけたいという人は、Webアナリスト検定の勉強をしてみてはいかがでしょうか。
Webディレクターのキャリアパス
Webディレクターのキャリアパスは、幅広く自由にキャリアを選ぶことが可能です。
一般的には、Webプロデューサーやプロジェクトマネージャー、プロダクトマネージャーなどへとキャリアアップを目指します。
または、Webディレクター時代に身につけた知識を活かしてスペシャリストとして活躍する人も。分析の力を生かしてWebマーケターを目指したり、Webライターや編集者、プログラマー、デザイナーとして活躍する人もいます。
関連記事:「スペシャリスト」と「ゼネラリスト」目指す道はどちらが正解なの?向いている人の特徴を紹介
Webディレクターは幅広い知識が必要
- Webディレクターは進捗・品質の管理を行う
- マルチタスクをこなせて、好奇心旺盛な人が向いている
- 幅広い知識が求められるからこそ、キャリアパスの幅は広い
本記事では、Webディレクターの仕事内容や年収、向いている人の特徴などをご紹介しました。
Webディレクターになるためには、進行・品質管理をすることはもちろん、業務に関係する幅広い知識を身につけることが大切です。少しずつ知識を広げ、深めることによってプロジェクトマネージャーや、その他のスペシャリストを目指せたりなど、キャリアの幅が広いのも特徴です。
まずは現在行っている業務から少しずつ知識を増やし、スケジュール管理なども担当しながらディレクターを目指してみてはいかがでしょうか。
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