就職活動で第一志望への入社が叶わず、別の会社への就職を決めることは少なくありません。しかし、進んだ道からどのようにキャリアを積み上げていくかで、未来は大きく変わるはずです。
株式会社Hubbleの武藤圭亮さん(25)は、就活当初の第一志望ではなく、インターン先であったHubbleへの就職を決め、自身の目標をぶらさずに努力することで、着実にキャリアを積み上げています。
詳しく話を聞くと、今いる環境に感謝しながら、学び、成長し続ける真面目な姿勢がありました。
契約業務クラウドサービス「Hubble」を運営
株式会社Hubbleは、契約業務・契約書管理クラウドサービス「Hubble」を運営しています。2022年2月にはサービス開始から3周年を迎え、約150社1万人が利用。SlackやTeams、クラウドサインなどと連携しながら、契約業務を効率化し、契約書締結までのコラボレーションを最速化します。
第一志望とは違う道でも変わらぬ目標
武藤さんは学生時代から、同社でインサイドセールスのインターンとして活躍。就職活動では別の大手企業も志望していましたが、最終的に現在の会社への入社が決まりました。
武藤さんの就職活動が難航し、Hubbleの代表に将来的なキャリアの目標について話した際に、「その夢はHubbleでも実現できるんじゃないか」とオファーをもらい、入社を決意したといいます。
現在はインサイドセールスとして、マーケティング部門から引き継いだお客様に対して提案するSDR(Sales Development Representative)、新規のお客様を開拓していくBDR(Business Development Representative)の、2つの仕事を行っています。
-----第一志望とは別の会社への就職だったんですね。
武藤さん:そうですね。けれど、実際に社内に「将来こういう人になりたいな」というロールモデルになる方がいたんです。新卒入社にも関わらず、その人の直下で働ける環境があったので、それは凄く貴重な時間になるなと思って、入社を決めました。
-----実際に働いてみていかがですか?
武藤さん:実際に私がやりたかったことにもチャレンジできていますし、その方のもとで働けた経験は良い時間になっているので、「入社してよかった」と思っています。
ただ、第一志望企業に入っていた場合の自分との比較は今でもしますね。両方を経験しているわけではないので正確なことは言えませんが、スタートアップの場合はPDCAを回して実際に検証して一から勉強することになるので、大手と比べると決まったノウハウがない分、試行錯誤して学んでいく必要があり、そこは大変かもしれません。
けれど一方で、大手とスタートアップの両方を経験されている方はよく「スタートアップは意思決定を求められる数が多く、かつそのスピードも早い」とおっしゃっていて、多くの学びに触れることができる良い環境なのではないかなと思っています。
第一志望の会社に入れたからといってゴールではないですし、むしろどんな環境でも自分の努力次第で切り拓くことで良い方向に進むことができると思うので、今できることを考えて働いています。
積極的に行動することで現状打破
-----入社後、最も印象に残っていることはありますか?
武藤さん:インサイドセールスでは、マーケティングが獲得してくれたお客様に対して「こういう仮説があります」「Hubbleだとこういう形で貢献できますよ」という風にアプローチをするのですが、私が立てた仮説を持って商談、受注まで進んだお客様が実際に活用事例をネット上で公開してくださった時は、実際に自分の仕事が活きていると感じて嬉しかったですね。
あとは、インサイドセールス以外の部分で言うと、Hubbleが入っているシェアオフィスで四半期に1回行われる業績発表の場に、登壇させていただいたことが印象に残っています。
各社の代表の方が目の前で聞いてくださる中でプレゼンができたのは貴重な機会でしたし、個人的にも好感触で、社内でも称賛していただけました。また、実際にシェアオフィスを利用している他社の方々とも交流を深めるきっかけにもなりました。
-----入社後に力不足や経験不足を感じた経験はありますか?
武藤さん:入社して半年経ってからの3カ月は、時期的なものや会社のフェーズも影響し、商談数の目標に届かない時期がありました。その時は結構焦ってましたね。
-----具体的にその状況を打破するために、やったことなどはありますか?
武藤さん:インサイドセールスご経験者の中で、各SNSで情報発信している方に、自分から積極的に声をかけてアドバイスをもらいに行きました。
DMで「今こういうことに困ってるので、アドバイスが欲しい」とお伝えして、実際にミーティングの機会をいただいていました。そこで伺ったノウハウをHubbleのインサイドセールスに応用することで、実際に状況の改善に繋がったことがあります。
-----行動力が凄いです。具体的に学んだことを何か1つ教えていただきたいです。
武藤さん:結構細かいお話ですが、手紙でアポイントを打診する際の送り方について教えていただいたりもしました。紙の種類、書き方、手書きなのか印刷なのか、送り先はどこにするか、など凄く細かく教わって…。実際に手紙を読んだ方からお問い合わせいただいて、商談を行い、成約にも繋がりました。
矢面に立つことで得られるもの
-----仕事をするうえで大切にしていることはありますか?
武藤さん:「矢面に立つこと」ですね。このインタビューや四半期報告会のプレゼンでも当てはまることですが、人前に立つとなると必ず準備が必要になります。下手なものを発表するわけにはいかないので、その準備を徹底することで、自分の思考や将来のビジョンの解像度が高められる良い機会になると考えています。
また、普段から本を読むようにしていて、リーガルテック以外のかけ離れた業界の成功事例でも、Hubbleに活かせるものはないかな?と考えています。そこで得た情報は、他のメンバーの糧やヒントにもなるよう、社内チャットで共有するようにしています。
インターン時代から考えていたキャリア
-----キャリアにおける今後の目標はありますか?
武藤さん:目指しているキャリアの目標としては2つあります。1つが、インサイドセールスのプロフェッショナルになること。もう1つは、企業の営業活動全体を管理するCROと呼ばれているポジションへの挑戦です。
ベンチャー・スタートアップ企業において、営業活動全体に目を向けられるCROというポジションの需要が高いというのはインターン時代から感じていましたし、日本でも今後スタートアップは増えていくと思うので、その需要はますます高まる一方だと思っています。
ただ、これから私がインサイドセールスを深める方向に行くのか、広く営業全体を見れるCROの道にチャレンジしていくのかは、Hubbleで仕事をする中で決めていきたいなと思っています。
-----ありがとうございました。
インターンとして働いていく中で徐々にできていったキャリア設計を、どんな時でも、ブレることなく大切にしてきた武藤さん。その真面目な姿勢は、丁寧なインタビューの受け答えからも感じられました。
第一志望の会社から惜しくも内定が出ず、悔しい思いをする方は少なくないでしょう。しかし、大切なのは"どんな環境でも学びがある"ということ。
武藤さんのように、今いる環境に感謝しながら誠実に仕事と向き合って成長していく姿は、自分が一度思い描いた道に進めなかった人にも勇気を与えてくれそうです。
出典元:株式会社Hubble
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