HOMEビジネス 司法書士とは?行政書士との違い・仕事内容・年収・向いている人の特徴について解説

司法書士とは?行政書士との違い・仕事内容・年収・向いている人の特徴について解説

U-NOTE編集部

2022/05/31(最終更新日:2022/08/25)


このエントリーをはてなブックマークに追加

「司法書士」という職業を聞いたことがあるけれど、どのような職業なのかわからない人も多いのではないでしょうか。

本記事では、司法書士の仕事内容や活躍している場所、向いている人の特徴など司法書士に関する疑問を解決していきます。司法書士に興味がある人はぜひ参考にしてください。

 

司法書士とは?

そもそも司法書士とはどのような職業なのでしょうか。

司法書士とは、裁判所や法務局へ提出する商業登記と裁判事務業務などの書類を作成する仕事のことをいいます。

国家資格に受かることで司法書士を名乗ることができます。司法書士は独占業務も多々あるため仕事に困らない資格として人気の資格です。

 

司法書士と行政書士の違い

司法書士と似た仕事に「行政書士」があります。

行政書士は、官公庁に提出する許認可などの書類作成や提出をしたり、コンサルタントなどを担当したりしています。司法書士と同様に高難易度の国家試験に合格する必要があります。

司法書士と行政書士は、独占業務や担当する書類などが異なる部分が多々あります

行政書士について詳細に知りたい人は「行政書士になるには?年収・仕事内容・向いている人の特徴について解説」を参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

司法書士の仕事内容

司法書士の仕事内容は、司法書士法司法書士法施行規則に記載されています。

より具体的な仕事内容は、日本司法書士連合会によると以下のとおりです。

  1. 登記又は供託手続の代理
  2. (地方)法務局に提出する書類の作成
  3. (地方)法務局長に対する登記、供託の審査請求手続の代理
  4. 裁判所または検察庁に提出する書類の作成、(地方)法務局に対する筆界特定手続書類の作成
  5. 上記1~4に関する相談
  6. 法務大臣の認定を受けた司法書士については、簡易裁判所における訴額140万円以下の訴訟、民事調停、仲裁事件、裁判外和解等の代理及びこれらに関する相談
  7. 対象土地の価格が5600万円以下の筆界特定手続の代理及びこれに関する相談
  8. 家庭裁判所から選任される成年後見人、不在者財産管理人、破産管財人などの業務

引用:日本司法書士連合会「司法書士の業務

 

司法書士が活躍している場

司法書士は、普段の生活であまり交流がない人も多いでしょう。司法書士はどこでどんな風に活躍しているのでしょうか。以下では、司法書士が活躍している場と働き方をご紹介します。

 

司法書士事務所

司法書士事務所では、司法書士として活躍している方々が多々います。

司法書士として働くためには、試験に合格した後司法書士事務所で研修を受ける必要があります。研修を受けた後は、独立開業することも可能ですがそのまま司法書士事務所で働く人も多いです。

司法書士事務所で働くメリットは、独立する前に経験を積めることや、独立開業するリスクを背負わなくていいことなどが挙げられます。

 

独立開業

「自分だけの会社を持ちたい!」「年収を大幅にアップさせたい」と望む人は、独立開業して働くのも一案です。

独立開業して働いている司法書士は、自分の得意な案件を集中的に行ったり、やりたくない仕事を断ったりと自由な働き方を行えます。

個人事務所を開いたり、共同事務所として協力して事務所を開いたりなど独立にも様々な方法があります。

一人で仕事をしたいのか、誰かと共同で独立するかなどを考えた上で独立開業することをおすすめします。

 

一般企業の法務部

試験に合格しても司法書士登録を行わず、一般企業の法務部に就職する司法書士もいます。

このような働き方は「企業内司法書士」と呼ばれ、身につけた法律の知識を使って会社の経営をサポートします。例えば、弁護士と交渉するのも企業内司法書士の仕事です。また、企業のコンプライアンスや方針にアドバイスすることもあります。

 

司法書士の年収の目安

司法書士を目指す人の中には、司法書士の年収が気になる人も多いのではないでしょうか。

司法書士の平均年収は約449万円。平均年収の幅は314〜922万円と広いです。

平均年収の幅が広いということは、スキルや仕事内容、経験などで大きく年収が変わってくることがわかります。つまり勉強すればするほど年収の伸びが期待できるといえるでしょう。

参考:求人ボックス「司法書士の仕事の年収・時給・給料

 

司法書士のやりがい

司法書士は書類仕事ばかりのように見え、やりがいを感じにくいと思われるかもしれません。司法書士のやりがいについて詳しく確認していきましょう。

 

法的手続きに困っている人を手助けできる

司法書士の主なやりがいは、法的手続きに困っている人を手助けできることです。

司法書士を頼りにしてくる人は、商業登記や不動産登記などの書き方がわからず困っている人です。法律の知識を用いて書類を用意することで、クライアントの悩みを解決できます。

また、多重債務に苦しむ人を救えるのも司法書士です。司法書士がトラブルを解決してあげることで、前を向いて生きていけるようになった人を見ると「人のために頑張ることができた」とやりがいを感じるでしょう。

 

ターニングポイントに関われる

また、困っている人だけではなく、何かを決断した人と関われるのも司法書士のやりがいのひとつです。

例えば、会社設立に関する商業登記を任されたとき、相手の人生に関わる大事な書類に関わることでまるで自分もその会社の一員のような緊張感を持ちながら仕事ができます。

相手の人生のターニングポイントに立ち話を聞くことで、苦労や成功などを身近で実感できるのもやりがいのひとつだと言えるのではないでしょうか。

 

司法書士に向いている人の3つの特徴・スキル

せっかく難しい試験に受かった後に「司法書士に向いていなかった」と後悔しないためにも、司法書士に向いてる人の特徴を知っておくことは大切です。

以下では、司法書士に向いている人の特徴について詳しくご紹介します。

 

1.ミスなく丁寧に仕事ができる人

司法書士に向いている人の特徴の1つ目は、ミスなく丁寧に仕事ができる人です。

司法書士が処理した書類にミスがあれば、相手の人生に大きく影響してしまう可能性が高いです。慣れてきたことであっても、慎重に進められる人や、ミスなく丁寧に仕事が進められる人が司法書士に向いているといえます。

 

2.処理能力が高い人

司法書士に向いている人の特徴の2つ目は、処理能力が高い人です。

ときにマルチタスクをこなす必要がある司法書士は、ひとつのことに集中してじっくりと向き合うタイプよりも、処理能力が高く複数の仕事を同時にこなすことにストレスを感じにくい人のほうが司法書士に向いているといえるでしょう。

 

3.コミュニケーション能力がある人

司法書士に向いている人の特徴の3つ目は、コミュニケーション能力がある人です。

司法書士は相手の望む書類を作る必要があるため、相手の要望をうまく聞き出すことが大切です。相手が「こんなことは言わなくてもわかるだろう」と思っていることを、丁寧に話を聞き出すことで言葉にしてもらうことなどが大切です。

相手の話を「聴く」力を身につけるためには、普段からコミュニケーションをする際に聞き役に回ることを意識しましょう。

司法書士になるための方法・試験

司法書士になるためには「司法書士試験」に合格する必要があります。

司法書士試験は、受験資格が特にないため学歴・年齢・性別に関わらず受けることが可能です。

司法書士試験の合格率は毎年「3〜5%」とかなり低く、高難易度の試験です。独学で勉強して受かる人もいますが、通信講座を利用すると法律に関する知識をわかりやすく身につけられます。

参考:法務省「司法書士試験

より詳細に司法書士試験について知りたい人は「司法書士試験の難易度とは?合格率や勉強時間の目安・独学で合格するポイントを解説」を参考にしてくださいね。

 

司法書士の将来性・キャリアパス

司法書士試験に受かって司法書士事務所で働いている人は、様々なキャリアパスがあります。

独立できることで有名な司法書士ですが、独立するだけが自分のキャリアパスではないことを覚えておきましょう。

例えば、司法書士事務所で働き続けスキルアップするのも一案です。収入を上げるためには支店長や主任などの役職につけるように努力するといいでしょう。

また、司法書士から一般企業に転職するキャリアパスもあります。残業の少なさや福利厚生のよさなどを総合的に考えワークライフバランスが取れた働き方を選ぶのもいいでしょう。

 

司法書士になる夢を叶えよう

本記事のまとめ
  • 司法書士の多くは独立開業している
  • 自分次第でいくらでもスキルを磨ける仕事
  • 司法書士の合格率は3〜5%と高難易度の試験

本記事では、司法書士の仕事内容や活躍している場所、年収などをご紹介しました。

司法書士事務所や企業に勤めるだけでなく、開業して活躍できる司法書士は、自分次第で様々なシーンでの活躍が可能です。

司法書士の試験は難易度が高くコツコツと勉強する必要があります。「司法書士になりたい!」と思った気持ちを忘れずに、努力を継続してみてはいかがでしょうか。

【関連記事】


hatenaはてブ