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カウンセラーに関する代表的な8つの資格の内容や難易度を解説

U-NOTE編集部

2022/05/19(最終更新日:2022/08/25)


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「カウンセラーになりたいけれど、資格がたくさんあってどれを取得すればいいかわからない」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

本記事では、カウンセラーに関する代表的な資格について難易度や内容、費用、要件を解説していきます。将来取る資格を決めたい人は、ぜひ参考にしてください。

 

カウンセラーの資格1:公認心理師

カウンセラーに関する資格1つ目は、公認心理師です。

 

公認心理師の内容

公認心理師という職業を聞いたことがある人は少ないのではないでしょうか。

公認心理師は、2017年に始まった新しい国家資格です。心理職に関する唯一の国家資格なので、資格を取得することで得られる信頼は大きいことがポイントです。

国家資格である公認心理師は以下のように「公認心理師法」で定義づけられています。

「第二条 この法律において「公認心理師」とは、第二十八条の登録を受け、公認心理師の名称を用いて、保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門的知識及び技術をもって、次に掲げる行為を行うことを業とする者をいう。
一 心理に関する支援を要する者の心理状態を観察し、その結果を分析すること。
二 心理に関する支援を要する者に対し、その心理に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。
三 心理に関する支援を要する者の関係者に対し、その相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。
四 心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供を行うこと。

引用:公認心理師法

つまり、心が傷ついている人に対して親身になって相談を聞き、助言や指導を行うことが主な仕事です。

 

公認心理師の難易度

公認心理師の試験は、一年に一度行われます。

令和3年9月19日の公認心理師の合格率は「58.6%」と難易度は高めです。

参考:第4回公認心理師試験(令和3年9月19日実施)合格者の内訳

試験内容は「公認心理師カリキュラム等検討会」の報告書に書かれている内容から出題されます。

抽象的で内容も幅広いため、合格するのは簡単なことではありません。

独学で勉強するのが苦手な人は、大学や大学院に進み勉強をすることをおすすめします。

 

公認心理師の取得に必要な費用

公認心理師の取得に必要な受験手数料は、「28,700円」です。(2022年4月30日現在)

他の国家試験と比べても高額な受験料がかかるので、何度も受けるのではなく一発合格を目指したいですね。

 

公認心理師を取得するための要件

出典:日本心理研修センター

公認心理師を取得するためには、上記の画像の要件を満たす必要があります。

基本的には、大学院を卒業するか実務経験が必要になるので、要件を満たしていない人はどの方法で要件を満たすべきか考えてみましょう。

 

カウンセラーの資格2:臨床心理士

カウンセラーに関する資格2つ目は、臨床心理士です。

 

臨床心理士の内容

臨床心理士は、1988年から認定が始まった公認心理師と同程度の知名度を誇る資格です。

「公認心理師」「臨床心理士」のいずれかの資格を持っていることを条件にしている企業や職場も多々あります。「公認心理師」「臨床心理士」の両方の資格を取る人もいるほど、信頼性が高い資格です。

公認心理師と臨床心理士の違いは、臨床心理士のほうが資格を取得する要件が厳しいことや、臨床心理士は資格の更新制度があることなどがあります。

臨床心理士の定義は、公式サイトによると以下のように述べられています。

「臨床心理士」とは、臨床心理学にもとづく知識や技術を用いて、人間の“こころ”の問題にアプローチする“心の専門家”です。

引用:公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会

常に知識をアップデートしたいと思う人は、「臨床心理士」の資格を取得することをおすすめします。

 

臨床心理士の難易度

臨床心理士の合格率は「65%」前後です。

公認心理師と比べると臨床心理士のほうが合格率が高いため、合格率だけで比べると公認心理師のほうが取りやすいといえます。

参考:「臨床心理士」資格取得者の推移

 

臨床心理士の取得に必要な費用

臨床心理士の取得に必要な費用は、試験を受けて登録するまでに「8万1500円」かかります。(2022年4月30日現在)

その内訳は、受験申請書類を請求するために「1500円」、資格審査料に「3万円」、登録料に「5万円」です。

国家資格である公認心理師よりも金額の負担が大きいところに注意しておきましょう。

 

臨床心理士を取得するための要件

臨床心理士の試験を受けるためには、基本的に大学院を卒業しておく必要があります

詳しい試験要件は、公式サイトによると以下のとおりです。

●指定大学院(1種・2種)を修了し、所定の条件を充足している者
●臨床心理士養成に関する専門職大学院を修了した者
●諸外国で指定大学院と同等以上の教育歴があり、修了後の日本国内における心理臨床経験2年以上を有する者
●医師免許取得者で、取得後、心理臨床経験2年以上を有する者  など

引用:公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会

より詳しく受験資格を知りたい人は「受験資格の基準」を参考にしてくださいね。

公認心理師と臨床心理士のダブル受験を目指している人は、どちらの要件も満たせる大学に入学することをおすすめします。将来後悔しないためにも、大学選びは慎重に行いましょう。

 

カウンセラーの資格3:メンタル心理カウンセラー

カウンセラーに関する資格3つ目は、メンタル心理カウンセラーです。

 

メンタル心理カウンセラーの資格の内容

一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)認定のメンタル心理カウンセラーは、初心者でも心理カウンセラーに必要な知識を身につけられる資格です。

身につけられる知識は、公式サイトによると以下のとおりです。

  • カウンセリングに関する基礎知識
  • クライエントに関する基礎知識
  • 心理学に関する基礎知識
  • 精神医学の基礎知識

引用:一般財団法人日本能力開発推進協会

完全在宅で2ヵ月で資格が取れるため「事情があって家から出られない」「スキマ時間で資格を取りたい」という人にもおすすめ。「基礎知識」に重きをおいた資格であるため、知識がない人でもとっつきやすいのではないでしょうか。

 

メンタル心理カウンセラーの難易度

メンタル心理カウンセラーの合格率は発表されていません。

しかし、メンタル心理カウンセラーの講義内容が基礎的なものであり、得点率70%以上で合格できることから合格率は高いことが推測できます。

 

メンタル心理カウンセラーの取得に必要な費用

メンタル心理カウンセラーの取得に必要な費用は、受験料の「5,600円」のみです。(2022年4月30日現在)

しかし、受験資格を得るための講座に「38,600円」かかってしまうことに注意しましょう。(2022年4月30日現在)

試験は在宅でも受けることが可能なので、遠征しにくい人にもおすすめの資格です。

参考:資格のキャリカレ

 

メンタル心理カウンセラーを取得するための要件

メンタル心理カウンセラーを取得するための要件は、公式サイトによると以下のとおりです。

当協会指定の認定教育機関等が行う教育訓練において、その全カリキュラムを修了した者。

引用:一般財団法人日本能力開発推進協会「JADP認定メンタル心理カウンセラー®

「当協会指定の認定教育機関等が行う教育訓練」とは、「資格のキャリカレ」の認定講座のことをいいます。

認定講座を受けるための条件はないので、誰でも受けられるのが魅力ですね。

 

カウンセラーの資格4:メンタルケアカウンセラー

カウンセラーに関する資格4つ目は、メンタルケアカウンセラーです。

 

メンタルケアカウンセラーの資格の内容

メンタルケアカウンセラーは、「メンタルケア学術学会」「一般財団法人生涯学習開発財団」「一般財団法人ヘルスケア産業推進財団」の3つの団体から認定されている資格です。

メンタルケアカウンセラーの資格もカウンセラー初心者におすすめの資格です。通信講座で取れる資格で、​​受講期間は2ヵ月~3ヵ月程度。

「メンタルケア心理士」「メンタルケア心理専門士」などの上位の資格もあるため、ステップアップしやすいのが特徴です。

 

メンタルケアカウンセラーの難易度

指定講座のレポートや修了試験に合格することで資格取得ができるので、難易度としては低めの資格です。

講座を真面目に受けていれば、メンタルケアカウンセラーの資格取得は難しいものではないでしょう。

 

メンタルケアカウンセラーの取得に必要な費用

ヒューマンアカデミー『たのまな』」「TERADA医療福祉カレッジ通信教育校」「LEC東京リーガルマインド」などの機関を通して指定の講座を受けなければいけません。

講座を受けるための費用は、税込みで「39,000円」です。(2022年4月30日現在)

どのスクールで講座を受けるかは、ホームページの雰囲気や講座についての質問が可能かなどを考慮に入れて選ぶことをおすすめします。

 

メンタルケアカウンセラーを取得するための要件

メンタルケアカウンセラーを取得するための要件は特にありません。

取得を検討している場合は、すぐに受験に挑戦できるのも魅力的な資格だといえるでしょう。

 

カウンセラーの資格5:産業カウンセラー

カウンセラーに関する資格5つ目は、産業カウンセラーです。

 

産業カウンセラーの資格の内容

一般社団法人日本産業カウンセラー協会が認定する産業カウンセラーは、職場や会社でカウンセリングをする人のことをいいます。産業カウンセラーは、主に「メンタルヘルス対策」「キャリア開発」「職場における人間関係開発」について支援を行います。

また、産業カウンセラーは「傾聴力」という能力に重きをおいています。

傾聴力に興味がある人は「自己PRでも使える強み「傾聴力」とは?身につけるための5つのコツや本などを紹介」を参考にしてくださいね。

産業カウンセラー試験は1971年に始まっている歴史がある資格のひとつで、信頼度も高いです。

特に企業向けにカウンセリングをしたい人や傾聴力を高めたい人は、産業カウンセラーの資格を検討してみてはいかがでしょうか。

 

産業カウンセラーの難易度

産業カウンセラーは、学科試験と実技試験があり、どちらも合格することで資格を得られます。

学科試験の合格率は「67.5%」、実技試験の合格率は「72.4%」です。

どちらか一方のみ合格した場合は、次年度の試験で合格した試験が免除されます。

参考:産業カウンセラー試験合否結果について

 

産業カウンセラーの取得に必要な費用

産業カウンセラーの試験を受けるための費用は、学科試験が「10,800円」実技試験が「21,600円」です。(2022年4月30日現在)

学科試験と実技試験の両方を受ける場合は、3万円ほどかかることに注意しておきましょう。

 

産業カウンセラーを取得するための要件

産業カウンセラーを取得するための要件は、事細かに決められています。

大学院などの指定機関を卒業している人もしくは養成講座を受けた人が主な受験資格です。

産業カウンセラー養成講座は、受講料が「297,000円」(2022年4月30日現在)ですが、本格的にカウンセリングにてついて学べます。通学やe-lerningなどを併用して学ぶため、資格を取るためにはかなりの時間が必要です。

詳しくは「受験資格について」を参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

カウンセラーの資格6:キャリアコンサルタント

カウンセラーに関する資格6つ目は、キャリアコンサルタントです。

 

キャリアコンサルタントの資格の内容

キャリアコンサルタントの資格は、2016年に厚生労働省によって認められた国家資格です。

2016年までは「キャリアカウンセラー」と「キャリアコンサルタント」は同じ意味を持っていましたが、キャリアコンサルタントが国家資格に変更されたため今では違う意味を持つようになりました。

キャリアコンサルタントとは、相談者のキャリアや今後の人生についての相談を行う人のことを言います。キャリアコンサルタントは、大学やハローワーク、再就職支援会社などで活躍しています。

相談者の今後の仕事を考えたり、就活に対する支援をしたりするため、様々な職業に関する知識が必要になります。

キャリアコンサルタントは、刻一刻と変わる就活事情についていく必要があるため、5年に一度資格を更新する必要がある資格です。

 

キャリアコンサルタントの難易度

キャリアコンサルタント国家資格には学科試験と実技試験があり、両方合格することでキャリアコンサルタントを名乗ることができます

「キャリアコンサルティング協議会」「日本キャリア開発協会」の2つの機関のどちらかで試験を受けますが、どちらの機関で試験を受けても同じ資格が取れます。

キャリアコンサルティング協議会」の試験の合格率は、第19回キャリアコンサルタント試験の場合、学科試験「60.8%」実技試験「59.7%」でした。

日本キャリア開発協会」の合格率は、第19回キャリアコンサルタント試験の場合、学科試験「63.0%」実技試験「63.0%」でした。

参考:第19回 キャリアコンサルタント試験 試験結果

参考:第19回キャリアコンサルタント試験

 

キャリアコンサルタントの取得に必要な費用

学科試験の受験料は「8,900円」、実技試験の受験料は「29,900円」です。(2022年4月30日現在)

参考:キャリアコンサルタント試験

 

キャリアコンサルタントを取得するための要件

キャリアコンサルタントの資格を受験するためには、厚生労働大臣が認定する講習を受講した人や、3年以上の実務経験がある人などが条件です。

厚生労働大臣が認定する講習は、30万円前後(2022年4月30日現在)で受講できます。

>>厚生労働大臣が認定する講習はこちら

 

カウンセラーの資格7:教育カウンセラー

カウンセラーに関する資格7つ目は、教育カウンセラーです。

 

教育カウンセラーの資格の内容

NPO法人日本教育カウンセラー協会が認定する「教育カウンセラー」は、主に教育についてのカウンセリングを行います。

例えば、生徒の進路相談や家庭訪問、教育プランなどを考える仕事をします。

「初級」「中級」「上級」の3つのコースに分かれていて、徐々にステップアップしていけるところがポイントです。

初級者は「日常の教育活動に教育カウンセリングの考え方や技術を活用することができる教育者」中級者は「学校や職場で、ガイダンス・カウンセリングのリーダーとして活動できる教育者」上級者は「専門性を生かし、研修会等で講師あるいはスーパーバイザーとして他の人の指導に当たることができる教育者」と定義づけられています。

引用:教育カウンセラーとは

 

教育カウンセラーの難易度

合格率は非公開なので、難易度は不明です。しかし、初級であっても実務経験が必要な試験のため、難しいといわれています。

 

教育カウンセラーの取得に必要な費用

資格を受けるための申請料「10,000円」、合格後の登録料に「20,000円」かかります。(2022年4月30日現在)

また、「4,000円」の年会費も払う必要があるので、資格を受けて合格するとトータルで「3万円弱」かかることを覚えておきましょう。(2022年4月30日現在)

 

教育カウンセラーを取得するための要件

初級の教育カウンセラーを取得するための要件は以下のとおりです。

1.教育カウンセラー養成講座(または準ずる講座)を修了している
2.相談・援助に関係する実践歴が2年以上
3.認定申請自己評価票の総合点が11ポイント以上
4.初級教育カウンセラー標準カリキュラムの内容に習熟し、認定試験に合格している

引用:初級教育カウンセラー

教育カウンセラー養成講座を受けるためには、非会員の場合は35,000円かかります。

参考:養成講座受講料(原則)

 

カウンセラーの資格8:チャイルドカウンセラー

カウンセラーに関する資格8つ目は、チャイルドカウンセラーです。

 

チャイルドカウンセラーの資格の内容

チャイルドカウンセラーとは、不登校やいじめなどの問題に対してカウンセリングを行う仕事を行います。

カウンセラーでも特に子どもについてのカウンセリングを行いたい人におすすめの資格です。

 

チャイルドカウンセラーの難易度

合格率は発表されていませんが、在宅で受けられることや基礎的な内容なため合格率は高めと推測されます。

 

チャイルドカウンセラーの取得に必要な費用

受験料は「5,600円」(2022年4月30日現在)です。在宅でも受験できるため、試験を受けに行くための交通費がかからないのもポイントですね。

 

チャイルドカウンセラーを取得するための要件

認定教育機関でのカリキュラムを修了することで、チャイルドカウンセラーを取得することが可能です。

認定教育機関でのカリキュラムは、定価で「49,600円 」ほどかかります。(2022年4月30日現在)

標準学習期間は4ヵ月程ですが、努力次第で2〜3ヵ月で取ることも可能です。

>>認定教育機関はこちら

 

どのカウンセラーの資格を取るか目標を決めよう

本記事のまとめ
  • 国家資格を取りたい人は「公認心理師」がおすすめ
  • 信頼度・権威のある資格を取りたい人は「臨床心理士」がおすすめ
  • 理想のカウンセラー像に合わせてどの資格を取るか決めよう

本記事では、カウンセラーを目指す人におすすめの資格についてご紹介しました。

カウンセラーの資格はたくさんありますが、大切なのは自分がどのような場面で活躍するカウンセラーになりたいか考えることです。理想を実現するために必要な資格を取り、カウンセラーとしての第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
 

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