人を癒す仕事である「セラピスト」には様々な種類があることをご存知でしょうか。
本記事では、セラピストになりたい人のためにセラピストの種類ややりがい、年収などの基本的な情報をご紹介します。
セラピストに憧れている人は、ぜひ参考にしてください。
セラピストとは?
「セラピスト」という職業を聞いたことがあっても、詳細については知らない人も多いのではないでしょうか。
「セラピスト」という言葉自体には明確な定義がなく、治療という意味を持つ英単語「therapy(セラピー)」に「ist(〜する人)」を加えた言葉です。
つまり、セラピストとは「治療をする人」というざっくりとした言葉のため、その治療方法や顧客への関わり方で様々な種類のセラピストに分けられます。
セラピストの種類
セラピストにはいくつかの種類があることをご紹介しました。以下ではセラピストの種類をご紹介します。
セラピストを目指す人は、どのような種類のセラピストになりたいか考えてみましょう。
医療系セラピスト
セラピストの種類の1つ目は、医療系セラピストです。
医療系のセラピストは運動療法や物理療法などの「医療行為」を行うセラピストのことをいいます。例えば、「理学療法士」「作業療法士」「鍼灸師」「あん摩マッサージ指圧師」などがあります。
医療行為を行うセラピストは必ず「国家資格」を取る必要があるので、どのような学校に入学するか・何の資格を取るのかを考えておくことが大切です。
メンタル系セラピスト
セラピストの種類の2つ目は、メンタル系セラピストです。
メンタル系セラピストとは、精神的な苦痛を抱える人のカウンセリングをしたり患者の心理的な負担を軽減したりする仕事です。
例えば、「公認心理師」「臨床心理士」「チャイルドカウンセラー」「スクールカウンセラー」などがあります。心理カウンセラーを名乗るための資格は必要ありませんが、自己のスキルを表すための資格は多々あります。
カウンセラーに興味がある人は「カウンセラーとは?仕事内容・年収の目安・需要について解説」も参考にしてくださいね。
リラクゼーション系セラピスト
セラピストの種類の3つ目は、リラクゼーション系セラピストです。
リラクゼーション系セラピストは、色やオイル’、音楽などを使ってストレスを取り除き顧客をリラックスさせる仕事を行います。
あまり聞き慣れない職業ですが、リラクゼーション系セラピストには「リラクゼーションセラピスト」「アロマセラピスト」「カラーセラピスト」などがあります。
ボディ系セラピスト
セラピストの種類の4つ目は、ボディ系セラピストです。
ボディ系セラピストの種類は、「カイロプラクティック」「エステティシャン」などがあります。
エステティシャンのように体に触れる施術を受けたことがある人もいるのではないでしょうか。「体に触れること」が医療行為ではないので、ボディ系セラピストは国家資格が必要ありません。
その他のセラピスト
他にも食べ物を使って人を癒やす「フードセラピスト」やヨーロッパの伝統的なハーブを使って癒やす「ハーブセラピスト」などがあります。
セラピストの種類は上記でご紹介したように多々あるので、何のセラピストになりたいかが重要ですね。
セラピストのやりがい
セラピストのやりがいはなんと言っても「人の役に立てること」にあります。
心が傷ついた人を自分の力によって手助けできたり、よりよい精神状態にしたりすることができるのがセラピスト。顧客から「〇〇先生のおかげで気持ちが楽になりました」なんて言葉をかけてもらえると、「セラピストになってよかった」と思うことでしょう。
セラピストの年収の目安
「将来の仕事をセラピストにしたい」と思う人は、やはり年収が気になるのではないでしょうか。
求人ボックスによると、セラピストの平均年収は、約371万円と言われています。
給料の幅は「285〜689万円」と広く、技術や経験などによって年収が大きく変わることが推測できます。
「セラピストになりたいけれど、高収入も目指したい」という人は、起業することを視野にいれるのも一案です。起業して成功すると高収入になれるだけではなく、たくさんの人に自分の技術を伝え、より多くの顧客に満足してもらえる可能性があります。
起業することは簡単なことではありませんが、夢を叶えるために行動を起こすのも一案です。
セラピストに向いている人の特徴・スキル
将来の職業をセラピストに選ぼうとしている人は自分がセラピストに向いているか不安になっている人もいるのではないでしょうか。
以下では、セラピストに向いている人の特徴をご紹介します。特徴を持っている人はその特徴をより伸ばしていき、持っていない人は努力して獲得しましょう。
1.人と話すことが好きな人
セラピストに向いている人の1つ目の特徴は、人と話すことが好きな人です。
セラピストの仕事の多くは、顧客と向き合って話す機会が多い仕事です。そのため、コミュニケーション能力が必要とされています。
コミュニケーション能力があると、相手が心を開いてもらいやすくなるため「安心できる人」と思われることでしょう。
人と話すことが苦手な人は、なるべく普段から人と話すことに慣れていきましょう。
2.人を癒せる人
セラピストに向いている人の2つ目の特徴は、人を癒せる人です。
「〇〇さんといると癒やされる」と言われたことがある人もいるのではないでしょうか。
セラピストには傷ついた人や疲れた人が集まってくることが多いです。温かい心を持ったセラピストだと、顧客も安心して身を任せてくれます。
癒せる人になりたい人は、普段からおっとりした話し方をしたり、相手のことを傾聴し、きつい言葉や否定するような言葉の使用を避けてみることをおすすめします。
3.勉強熱心な人
セラピストに向いている人の3つ目の特徴は、勉強熱心な人です。
セラピストは、誰に指示されるわけでもなく自分から勉強をすることが必要とされます。
必要なスキルや施術が変化したり、効果のいい方法が出てきたりするため、勉強をしないことは停滞ではなく後退していることになります。
勉強が嫌いな人は、毎日勉強をする習慣をつけて、勉強への苦手意識をなくしてみてはいかがでしょうか。
セラピストになるための方法
セラピストになるための決まった方法はなく、どのようなルートでセラピストになるかは自由です。
以下では、多くのセラピストが選んでいる方法をご紹介します。
大学・専門学校・スクールなどで資格を取得して就職する
セラピストになるための方法の1つ目は、大学・専門学校・スクールなどで資格を取得して就職することです。
セラピストの資格の中には、大学や専門学校などに行く必要がある資格もあります。例えば国家資格の場合「厚生労働省が認めた大学や専門学校を卒業」という条件を満たしていなければ受けられません。
どの資格を取るか決めた後は、どの大学や専門学校などの機関に入学するか検討しましょう。
また、特定の機関を卒業していなくても取れる資格もありますが、学校に入学することで体系的に知識を身につけることが可能です。「一生使える知識を身につけたい」という人は学校に入学するのも一案です。
無資格でも就職できる職場に就職し、研修を受ける
セラピストになるための方法の2つ目は、無資格でも就職できる職場に就職し、研修を受けることです。
セラピストを募集している企業や会社には、未経験でも就職できるところもあります。完全未経験の場合採用されることは難しいですが、採用された場合は研修を受けスキルを磨けます。
セラピストに必要な資格はある?
資格が必ずしも必要のないセラピストもいますが、国家資格や資格が必要なセラピストも多々あります。
以下では、国家資格が必要なセラピストや、資格がなくても働けるセラピストについてご紹介します。
国家資格・資格の取得が必須のもの
まずは、国家資格が必要になるセラピストをご紹介します。以下のような職業を目指す方は、資格の取得が必須となることを覚えておきましょう。
- 理学療法士(PT)
- 作業療法士(OT)
- 柔道整復師
- あん摩マッサージ指圧師
- 鍼灸師(はり師・灸師)
資格の取得が必須ではないセラピストの種類
資格を取らなくても活躍できるセラピストは以下などがあります。国家資格などは必要ありませんが、就職する企業によっては条件があるところもあるので、事前に確認しておきましょう。
- スポーツセラピスト
- カイロプラクテスト
- フードセラピスト
- 介護リハビリセラピスト
資格が必須ではないものも資格を取得するメリット
資格の取得が必須ではないセラピストを目指す場合は「資格がなくても働けるのに、資格を取る必要があるのか」と思う人もいるのではないでしょうか。
以下では資格を取得するメリットについてご紹介します。
メリット1.就職・転職に有利になる
資格を取得する1つ目のメリットは、就職・転職に有利になることです。
採用する側は教育するためのコストや時間を省きたいと思っているので、知識を持っている人を雇いたいと思っています。
就職や転職をする際に、資格を持っていることを示せると自分がスキルや知識を持っていることを客観的に証明でき就職に有利になるでしょう。
また「他のセラピストの仕事をしたい」と転職の意欲が湧き出したとき、資格は役に立ちます。
メリット2.顧客に信頼されやすくなる
資格を取得する2つ目のメリットは、顧客に信頼されやすくなることです。
何も資格を持ってないセラピストよりも、客観的に知識を持っていることが証明されているセラピストの施術を受けたい人も多いのではないでしょうか。
セラピストはお客様との信頼関係の上で成り立っている仕事。資格を持っていると信頼してくれる要素のひとつとなり、安心して施術を受けてもらえるでしょう。
メリット3.スキルアップや給料アップにつながる
資格を取得する3つ目のメリットは、スキルアップや給料アップにつながることです。
自分で勉強すると、知識の漏れがあったり好きなところや得意なところのみを勉強してしまいがちになったりするのではないでしょうか。
資格を勉強することで、体系的に知識を身につけられ一生役立つスキルを手に入れられます。基本的なことから応用的なことまで勉強できるので、初心者も上級者も資格取得を目指してみましょう。
また、資格を持っていることで資格手当が付き給料が上がることもあります。資格手当に関しては会社によって様々なので、詳しいことは会社に確認してみてはいかがでしょうか。
なりたいセラピスト像を明確にして資格やスキルを習得しよう
セラピストの種類や資格、やりがいなどをご紹介しました。
セラピストには様々な種類があるため、セラピストを目指す人は「どのようなセラピストになりたいか」という将来像を明確にすることをおすすめします。
本記事を参考になりたい将来像を決めて、夢を叶えるために資格を検討し、資格の取得やスキルを習得する努力を始めてみてはいかがでしょうか。
【関連記事】
整体師が取得したい3つの国家資格&2つの民間資格の難易度や内容を解説
「整体師になりたいけれど、どの資格を取ればいいの?」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。 本記事では、整体師を目指す人におすすめの国家資格や民間資格をご紹介します。 資格を取る...
カウンセラーとは?仕事内容・年収の目安・需要について解説
心理カウンセラーに興味があるものの、具体的にどのような仕事をしているのかわからないという人も多いのではないでしょうか。 本記事では、カウンセラーの仕事内容ややりがい、年収、資格などをご紹介...
介護福祉士とは?仕事内容・需要・将来性・向いている人の特徴やスキルについて解説
介護福祉の専門家として唯一の国家資格である「介護福祉士」。介護利用者が増加傾向にある日本社会で、需要が高い職種のひとつです。 本記事では介護福祉士を目指す方に向けて、仕事内容や将来性などを...
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう