セカンドキャリアを考え始めた時、「全く異なる業界や職種への転職は、現職の経験が活かせない」と思い込んでしまうことはありませんか?
未経験の業界へ職種に挑戦することは、本当に「ゼロから」のスタートになってしまうのでしょうか?
X Mile株式会社のH・Sさん(26)は、外食産業の大手企業に2年ほど勤めた後、ずっと憧れていたキャリアアドバイザーに転身するため同社へ転職しました。
全く異なる世界へ飛び込んだように見えますが、実は「前職の経験がとても活きている」と話すH・Sさんに、その言葉の真意について詳しく話を聞きました。
社会問題をビジネスとITの力で解決する「X Mile」
X Mile株式会社は「令和を代表するメガベンチャーを創る」というミッションのもと、"ノンデスク産業"を支えるためのドライバー求人専門サイト「クロスワーク(X Work)」などを運営しています。
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3カ月で80人の従業員をまとめあげた前職
H・Sさんは、外食産業の大手企業に新卒入社。2年目までは3店舗の店長を務め、80人の部下をまとめあげた実績を持っています。
部署移動を機に、学生時代から憧れていた「キャリアアドバイザー」への転身を覚悟し、2022年2月にX Mileへ中途入社しました。現在は就職者の転職支援を行うキャリアアドバイザーと、人材不足の課題を抱える企業に向けたリクルーティングアドバイザーの双方を担当しています。
-----外食産業の大手企業に入社した経緯について教えてください。
H・Sさん:学生時代にアメリカ留学を経験したことから、英語への興味や「世界中の人とかかわりたい」といった気持ちが大きく、グローバル展開を視野に入れている企業をファーストキャリアとして選択しました。
アメリカでは「おいしくて安いもの=栄養が偏っている」というイメージがありましたが、新卒入社した企業では「おいしい・安い・栄養価が高い」がすべて揃った外食産業を展開していたので、「日本の誇れる外食産業の海外展開に携わりたい」と思い、入社を決めました。
-----キャリアアドバイザーをファーストキャリアとして選ばなかったのはなぜ?
H・Sさん:「留学で培った英語力を活かせる仕事に就かないと…」という気持ちがどこかにあったからですね。憧れの職業ではありましたが、色々考えた結果、方向転換して「グローバル展開している企業」に絞って就活をするようになりました。
ただ、「人と深くかかわる仕事がしたい」という根底の部分は譲らず、ずっと持っていました。
-----前職では主にどのような仕事をしていたのですか?
H・Sさん:まずは店舗の店長として、80人の部下をまとめる仕事でした。
引き継ぎを受けた段階でほぼ全員が「すぐに辞めたい」と言っているような、厳しい状況からのスタートだったのですが、「3カ月で立て直す」と決め、初めてのマネジメントに挑戦。具体的には、一人ひとりの「これがしたい」「もっとこうしたらいいのに」といった気持ちを引き出すべく丁寧にコミュニケーションをとって、そのニーズが「全員にとってメリットのあるもの」だと思えたなら、すぐに施策に落とし込んでいきました。
このように必死に向き合っていった結果、3カ月後にはメンバーの従業員体験は向上し、新しくジョインしてくれたメンバーの教育にも力を入れられるようになりました。
こうして、定着率の向上と退職率の低下を実現させることができたのは、自分にとって大きな自信にもなりました。
-----本当に3カ月で成果を出せたんですね、すごいです。転職を意識し始めたきっかけは?
H・Sさん:2年目の6月頃に企画職へ異動になったことがきっかけでした。ふと「社外から見てもわかるような、自分の力で積み上げた実績をつくりたい」と思うようになったんです。
漠然としたキャリアへの不安を抱え始めた時、「やっぱりキャリアアドバイザーに挑戦してみたい!」と以前の想いが再燃し、転職を考え始めました。
キャリアアドバイザーを目指し、転職を決意
こうしてH・Sさんは、キャリアアドバイザーを目指して転職活動をスタート。X Mileへの入社を決めたといいます。
-----X Mileに入社を決めた理由を教えてください。
H・Sさん:「キャリアアドバイザー」「ベンチャー」「自分と同じぐらいの若いメンバーと肩を並べて働ける環境」などのキーワードを軸に転職活動を始めたところ、X Mileにしかピンと来なかったんです。
褒め文化や改善提案の文化、建設的な社員同士のコミュニケーションなど、自分が求めている環境そのものでした。
最終的には、人材不足が深刻な「ノンデスク産業」の課題解決に、人材紹介という形で寄与したいと思い、入社を決めました。
-----転職後、最も印象に残っていることは?
H・Sさん:求職者の方から頼っていただけていると感じる瞬間ですね。
私にとって「人とかかわっていく」「人生の大きな転換期にかかわる」ことはとても大きな"やりがい"なのですが、その中で「あなたがいたから納得のいく会社に転職ができた」「ここまで自分のことを考えてくれる人はこれまでいなかった」など、温かいお言葉を求職者の方からいただいた時は本当に嬉しいです。
自分が介在した価値があったんだ、と自信が持てる瞬間でもありますね。
-----求職者と厚い信頼関係を築くために、大切にしていることはありますか?
H・Sさん:「この人なら話しやすいな」と思ってもらうため、特に初回の面談では心を開いていただけるようなコミュニケーションを意識しています。
求職者の方が何か私に伝えたいことがあったとして、それを「今、言っていただけるか」と「後になって言っていただくか」だと、ご紹介する企業も大きく変わってきます。そのため、キャリアのことだけでなく、差支えのない範囲でプライベートのことも、なるべくお話を引き出すことができるよう心掛けています。
-----プライベートのことも、ですか?
H・Sさん:はい。求職者の方が「何を一番大切にしたいのか」を知ることで、キャリアの選択肢も大きく変わります。例えば家庭を第一優先にしたいとか、お給料のアップを叶えたいとか、人それぞれ大切にしたい価値観は異なりますよね。
プライベートのことも、確実にキャリアに紐づいているんです。
最近ではキャリア以外のことも「あなただから相談するけど…」と話してくれる方も多く、そのたびに嬉しく思います。
引き出したニーズや想いを「行動」に落とし込む
-----前職でひとりひとりの従業員と向き合っていた時の経験が、キャリアアドバイザーの仕事にも活きているように感じますね。
H・Sさん:そうですね。目の前の相手としっかり対話をして、ニーズや想いを汲み取り、自分にできるすべての「行動」に落とし込む。これは80人をマネジメントしていた経験と重なる部分があります。
X Mileには、そのような行動の積み重ねで結果を出すことができた時、上司に認めてもらえるだけでなく、他メンバーの前で賞賛してもらえる文化があります。
転職後、1カ月でKPIを達成できた時、上司から「求職者の方と良い関係が構築できているね」と、他メンバーの前で言ってもらえたことがあります。前職ではそういった「褒め文化」はあまりなかったので、純粋にとても嬉しかったですね。
-----最後に、キャリアにおける今後の目標についてお聞かせください。
H・Sさん:まずはサブリーダー、そしてリーダーを目指し、またマネジメントに挑戦したいと考えています。
もちろんその先は、リーダー以上の役割にも挑みたいですね。X Mileにはキャリアの選択肢として「マネジメントコース」と「スペシャリストコース」の2通りがあるのですが、現時点では「両方やりたい!」と思っています。
-----ありがとうございました。
念願叶って歩み出した、キャリアアドバイザーとしての道。前職での経験を最大限に活かしながら成果を出せている背景には、「人と深くかかわりたい」という根本的な想いがずっと彼女の中にあるからでしょう。
転職を前に「現職の経験をちゃんと活かせられるだろうか?」と不安に感じてしまう人も、改めて自身のキャリアを振り返ってみると、次のステップで活かせる何かを既に習得しているかもしれませんね。
出典元:X Mile株式会社
出典元:クロスワーク
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