「新人MVPを受賞しました!」「最速で昇格しました!」SNSなどでこのような同世代の報告をみるたびに「自分もいつかは…」と気持ちを奮い立たせている若手ビジネスパーソンもいることでしょう。
社内外問わず高く評価されている人は、どのようなことを意識して仕事に臨んでいるのでしょうか。
株式会社スタメンの2年目・中澤 未都さん(23)は、新卒1年目で社内ベストセールス賞を連続受賞。仕事に向き合う姿勢やメンタルのコントロール法について、詳しく話を聞きました。
エンゲージメント経営プラットフォーム『TUNAG』
株式会社スタメンは、エンゲージメント経営プラットフォーム『TUNAG(ツナグ)』を開発・提供しています。
組織のエンゲージメント(=会社と従業員、従業員同士の相互信頼関係)向上を支援していくための機能をパッケージで幅広く提供するクラウドプラットフォームサービス。「社内制度」を軸としたコミュニケーションを行うことでエンゲージメントを高め、強い組織づくりを支援します。
今年3月には、利用企業数450社を突破しました。
「人がワクワクして働く社会を実現したい」
中澤さんは、2021年4月に同社へ新卒入社。TUNAG事業部でフィールドセールス(法人営業)を担当しています。
一日あたり3~4商談をこなし、その合間に顧客へ提案するための資料などを作成。日々、顧客の組織課題に正面から向き合っています。
-----就活ではどのような軸で企業をみていましたか?
中澤さん:「ベンチャー」「人と組織の雰囲気」「人がワクワクして働く社会の実現」の3つを軸としていました。特に3つめの軸は一番大切にしていましたね。
-----「人がワクワクして働く社会を実現したい」と思うようになったのはなぜですか?
中澤さん:大学時代に所属していた国際団体「アイセック」での経験が大きく影響しています。
アイセックを通じて、スウェーデンに2カ月間滞在し、小学校で教育ボランティアを行ったことがあります。
実は大学に入ってからずっと「人は何をもって"幸せ"と感じるんだろう」と考えていたことから、国全体で幸福度が高いと言われているスウェーデンに興味をもち、参加を決めました。
渡航前は「きっと教育のシステムに、日本との大きな違いがあるのだろう」と仮説を立てていたのですが、実際に現場を見てみると、例えば学校の先生が「幸福度を高めるためのカリキュラム」などを採用している様子もなく、彼らの幸福は「文化」に根付いているものだと気が付きました。
そこから、自分なりに考えて、「教育ではなくて、働く環境や組織の在り方に着目したらよいのかもしれない」という決断に至ったのです。
-----なるほど。それがスタメンに興味を持つきっかけになったのですね。
中澤さん:はい。働きがいにアプローチするサービスは様々ありますが、ITツールであれば、より多くの人に影響を与えることができるのではないかと考え、就活ではHR Tech領域の企業を中心に見ていました。その中で出会ったのがスタメンです。
TUNAGは、単なるコミュニケーションツールではなく、顧客企業それぞれの経営課題に合わせて、組織エンゲージメントが向上するようにサービス提供をしています。この点にとても惹かれ、難しそうだからこそやりがいも大きいだろうと思い、入社を決めました。
「明日から変えられるアクション」を見つけ、実践
入社後は、フィールドセールスとして、数々の顧客と商談を重ねてきた中澤さん。1年目でありながら2期連続でベストセールス賞を受賞していますが、最初はうまくいかずに落ち込むことも多かったそうです。
-----うまくいかない時は、どのような行動を心がけていましたか?
中澤さん:「上司だったらどうするか」を常に考えるようにしていました。
自分と上司の差分を明確にして、単に言動を真似するのではなく、"思考"や"考え方"を学んでいくイメージです。
また、「明日から変えられるアクション」を見つけ、実践していくことも心がけていました。
例えば、私はもともと「用件を端的に伝える」タイプ。しかし、特に初めて会うお客様とのコミュニケーションにおいてそれをしてしまうと、心理的にブロックされてしまうことがありました。そのため、用件を伝える前に相手へのメリットなど"ワンクッション"を挟むようにしました。
このようなアクションはすぐにでも実践できることですし、相手の反応が変わればすぐに気付けるので、小さなことでもアクションを改善していくことは大切ですよね。
常にメンタルを客観視するように心がけている
-----「人がワクワクして働く社会の実現」を目指して入社されましたが、中澤さんご自身はワクワク仕事ができていると思いますか?
中澤さん:そうですね、直近1カ月ぐらいは一番幸福度が高いのではないかと思います!
去年は課題を一つ一つクリアしていくことの連続だったので「ワクワク」より「面白いな」という感覚が大きかったのですが、最近は大きな案件を受注できたり、プライベートでは一人暮らしを始めたり、少しずつ自分に自信が持てるようになってきました。
-----メンタルのコントロールといった点については、何か工夫していることはありますか?
中澤さん:同じことを行うとしても、「前向き」と「後ろ向き」とでは結果が大きく変わってくると思うので、「常に明るく前向きに」を意識しています。
ただ、言葉にすると簡単そうに聞こえますが、実践するのはなかなか簡単なことではありません。
そのため私は、自分のメンタルを客観視するように心がけています。例えば、「今落ち込んでいるな」と感じたら、「落ち込むこともあるよね」と自分を認めてあげつつ、「どうやったら元の状態に戻るのか」を考え、いろんなことを試しています。
そのようにPDCAを回していった結果、「朝、いつもより早く起きてゆっくり過ごすことが気持ちの余裕に繋がる」など、新たな発見にも出会えました。「どういう時に元気になれるか」「どんな時に幸せと感じるか」は人それぞれなので、自分のことをなるべく客観的に見て施策を打っていくことが大切ではないでしょうか。
時間や場所にとらわれない働き方にも挑戦したい
「"人がワクワクして働く社会を実現したい"という軸を自ら体現できるようになってきた」と楽しそうに話してくれた中澤さん。気になる今後についても語ってくれました。
-----キャリアにおける今後の展望についてお聞かせください。
中澤さん:これからは事業戦略など幅広い挑戦を重ねてステップアップしていきたいです。
中長期的には、自分自身ワクワクして幸せに働くために、時間や場所にとらわれない働き方にも挑戦してみたいですね。以前訪れたスウェーデンはとても素敵なところで、「移住したい!」と思うほど魅力的でしたので、いずれはスウェーデンを拠点に働くことも選択肢のひとつとして考えています。
メンタルのコントロールもうまくPDCAを回しながら維持し、すこしずつ自信をつけている彼女の姿は、「成果を出すためにはどうすればよいのだろう?」と悩む同世代にヒントを与えてくれそうです。
「評価を得てどんどんステップアップしていきたい」という気持ちばかり先行してしまっている人は、中澤さんのように常にメンタルを客観視しながら前向きに仕事に取り組むことを、まずは心がけてみるとよいかもしれませんね。
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