昨今注目を浴びている職種「データサイエンティスト(分析人材)」。ファーストキャリアの選択肢のひとつとして、考えている学生も増えているのだそう。
しかし「実際、どれぐらい需要があるんだろうか」「データサイエンティストと一口で言っても、どんな人材が求められているのだろうか」と、疑問や不安が拭えない人もいるのではないでしょうか。
一般社団法人データサイエンティスト協会は、大学生を対象とした「データサイエンティスト」に関する調査と、国内企業におけるデータサイエンティストの採用動向に関する調査を実施。その結果を4月18日(月)に公開しました。
5職種の中で認知度は最も低い「データサイエンティスト」
大学生向けの調査結果によれば、「システムエンジニア」「コンサルタント」「マーケター」「リサーチャー」「データサイエンティスト」の5職種を比較すると、データサイエンティストの認知度は最も低いことがわかりました。
一方で、「確かに知っている」と答えた学生に、どのようにしてデータサイエンティストという職種を知ったのかを聞いてみると、「インターネット」が1位に。次いで「大学の先生」「就活」などが続きました。
インターネットで言葉を知り、詳しい話を大学や就活で聞き興味を持つ…そんな大学生も増えているのかもしれません。
イメージは「頭がよい」「専門性が高い」
データサイエンティストを「確かに知っている」「なんとなく知っている」「名前を聞いたことがある」と答えた大学生に、この職種のイメージを聞いてみると、「頭がよい」「専門性が高い」などが上位にランクイン。
「確かに知っている」と答えた大学生においては、興味度合いが増加していることがわかりました。
今後職種としての認知度が高まるにつれて、就職意向も徐々に上がっていくのではないでしょうか。
データサイエンティストを目標通り確保できなかった企業は約6割
では、企業側の需要はどうでしょうか。
採用動向に関する調査結果によれば、データサイエンティストを直近1年で増やした企業は41%。コロナ禍でも堅調であることが判明しました。
一方で、データサイエンティストを目標通り確保できなかった企業は62%と、昨年よりも拡大。その需要の高さがうかがえる結果となりました。
最も求められているのは「ビジネス課題解決を得意とする人材」
企業が今後、採用・育成したいデータサイエンティストタイプについては、「ビジネス課題解決を得意とする人材」が45%と過去最高水準でした。
また、「データを使ったサービスを開発する人材」の採用・育成ニーズも増加傾向に。データ分析を行うだけでなく、その先の課題解決に取り組みビジネスを変革することができる人材が強く求められているようです。
データサイエンティストに興味がある人や、具体的なキャリアパスについて悩んでいる人は、この調査結果を参考にしてみてはいかがでしょうか。
【調査概要1】
調査対象 :日本国内(全国)の大学生・大学院生
・男性:300サンプル、女性:300サンプルで割当
・学年、所属学部などでは割当せず
調査手法 :インターネット調査
・上記条件によるスクーリング後に本調査を実施
調査期間 :2021年12月1日~12月3日 有効回答数:計600人
有効回答数:計600人
【調査概要2】
調査対象 :日本国内一般企業(人事担当者向け)
※従業員30人以上の企業を対象に、企業規模別にランダム抽出
調査手法 :郵送法+Web調査
調査期間 :2021年9月10日~10月21日
有効回答数:約333社(発送5400社、回収率6.2%)
郵送:140社、Web:193社
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